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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
また、ほったらかしでした。 「旅は初めてですが、水さえあればなんとかなります」 メジは言った。人魚である彼女には歩く事は辛いかもしれない。そう思って八郎は尋ねたら、彼女はにっこり笑って否定した。 「いいえ、歩く事はまったく苦にはなりません。私たちは人魚ですがほとんど人間と変わりありません。水中を離れ陸で生活している者もたくさんいます。昔は人魚の間では非難されてましたが、今では自由です」 「それならいいけれど」 「ただ、たまに足を水につけないと、ストレスになるかもしれません」 「そうですか......」 こうしてメジを連れてデグラへ戻ることになった。 八郎にドッツェ、アレクにカラ、そしてメジ。メジは出発前にスズからいろいろな話を聞いたらしく、彼らのことを知っていた。だから自己紹介はメジだけした。 「改めまして。私はメジです。スズとは双子の姉妹で、実はどっちが姉か妹かわかりません。それで喧嘩しないように母は教えてくれませんでした。双子ゆえ、スズとはテレパシーのようなもので会話する事が出来ますので、あなた方のことはスズを通じて知っております。私はこのように人魚ですが歩く事は昨夜も言いましたように平気ですので」 そんな彼女だったが、体力がやや劣っていたのか街がまだ見える丘の上にて、疲れを訴えた。
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