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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
見返り美人。お尻美人。 今週の一言:人間にとって変わって支配権を得ようとする話は多かれ、主人公に取って変わって作品ごと乗っ取ろうとするって......アレ? 良くある話じゃね? スズとメジは双子の姉妹であり、人魚である。メジの旅支度が済むまで、スズが街を案内する事になった。 「とは言いましてもお時間も限られてます。この近くでお食事するくらいですが。お泊まりはそれまで通り役所のお部屋でなさってください」 一行は、三日間自由に街を見て回ったからそれで良かった。むしろ明日からは戻る旅の始まりなのだから、ゆっくり過ごし明日に備えたいと思った。 「では、私のオススメのお店へご案内しますわ」 スズに案内された店は高級そうなレストランで、足を運ぼうとも思わなかった店だった。 「この店作り、気に入ってます。でも、見かけだけなんですよ」 メニューを見れば、それほど高くない値段の料理が並んでいる。来る客もラフな恰好が多い。 「なんでも好きなものを注文してください。これでも私、高給取りなんですよ」 そんなわけで遠慮なく注文した。注文をおえると、スズは話をし始める。 「この国にはあまり異世界の人はいません。あと、私たち人魚はこの世界の者ですから」 八郎が気になっていたことを答えたので、彼は開けかけた口を閉じた。代わりに「この国以外に人魚はいるの?」と、ドッツェ。スズは首を降る。 「いいえ、多分、この国だけです。海洋はわかりませんが。私たちは淡水の湖だけしか知りません」 「では、湖に済む他の人魚は?」 今度はアレク。スズは頷く。 「ええ、皆国王様のお世話係です。私にはメジはもちろん、父も母も娘も息子もいます」 「......そうなんだ」 八郎は感嘆する。スズはどう見ても二十以上には見えなかった。 「私たちの成長は人間の二倍くらい遅いのですが、子を成すことは人間より早く出来ますから、不思議はありません」 彼女は八郎の感心ぶりに狼狽えたのか、補足を加えた。 「......そうなんだ」 それでも彼は驚きを隠せなかった。
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