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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
捨てられない何か。 「へえ、隣りの国にねえ」 と、世話焼きなエクレが言った。 「まずは許可を取らなきゃダメよ。役所でね」 「でも、隣りの国ってこっちにせめて来てるんだろ? 必要あるのか?」 「ありますとも。この国に再び入る為にね」 ああ、なるほどと八郎は思う。ドッツェは話を聞くなり「旅行だ!」と喜んだ。そして、アレクに話すと、自分も行きたいと言った。アレクももちろん探偵事務所の一員なので、連れていいくつもりだった。 問題は路銀だ。 八郎には僅かばかりの貯金しかない。 「ハチさん、これ使おう」 ドッツェが自分の貯金箱を差し出した。 「いいのか?」 「いいんだよ。だって、あたし、旅行したたっかんだもん。そのために貯めていたんだ。もちろんハチさんも一緒に連れて行こって」 アレクもまた、小袋に貯めたお金があった。 「いやあ、意外にも占いが繁盛していて。安い、丁寧、確実ってところがいいらしく。道中でも占いしますから」 「ありがとう、みんな。じゃあ、まずは」 役所で許可を取る事だった。
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