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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
いつものごとく、失踪予定。 ひとまず、三人は食事を続けた。 「じゃあ、この世界の人たちには動物になるというようなことは無いのですか?」 「そうなんだ。この世界に住んでいるということ以外、なんの変哲のない人たちばかりだ」 八郎が一年住んで感じたが、この世界の人々にあまり変わった点はない。小中学校くらいの子どもたちは学校で学び、その後、就職したりする。高校や大学の代わりになるような学校もないわけじゃないが、一般的に行く子どもたちは僅かだった。尋ねれば、裕福な家庭や貴族階級の子どもが行くという。働いて生活をしていくという点は変わらない。仕事はやはり農家や漁師が多いが、このウルラは大きな街ということだけあって商売人も多い。能力的にはきっと日本人よりも体力があるだろうが、それ以外は普通なのだろうと八郎は思っている。ライトノベルなどでもある、魔法のあるファンタジーの世界ではないようだ。それどころか、異世界から来たことになる自分たちがファンタジーになっている。 「そうですか、では、ますます私たちがこの世界から帰れる方法がわからないかもしれませんね」 「そうなんだよな」 本当にここがファンタジーの世界なら魔法があって、召喚やら何やらで元の世界につながる方法があったかもしれない。しかし八郎はよく主人公が異世界に行き戻れなくなるファンタジー小説を読んだことがある。何冊か。 「悩んでいても仕方が無いことがわかりました。気長にやりましょう」 「そうだな」 「そうだね」 食事を終わり、アレクは自分に当てられた部屋へ戻った。八郎とドッツェは片付けをしてから眠る事にした。
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