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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
はまだこないけれど、肩や腕が張ってます。 元日の朝、岡崎三兄弟は初詣へ行くことになった。 兄である優介が提案した。暇だった良介はそれに応じて秀介は始めは渋っていたが行く事にした。珍しく三兄弟で出かける事を知った母親、乙女はついでに破魔矢を買って来てと頼んだ。 行くとしたら近所の神社だろうと思っていたが、少し足を伸ばして毎年行かない神社へと向かった。 「あれ? ここは......」 良介の部員、高山貴乃の家だった。それほど人気がないのか人はまばらだった。 「ここ、穴場だろ?」 と優介。良介は言おうか言うまいか黙っていた。 「あ、秀介さん。部長も、あけましておめでとうございます」 東可奈だった。可奈もまた良介の部員である。 「可奈ちゃん、あけましておめでとう。初詣?」 秀介が挨拶する。 「......はい。まさか、ここで先輩たちとお会いするなんて」 「え?」 「兄さん、ここ、縁切り神社なんだ」 耐えきれずに良介が教えるが、優介はのほほんとしていた。 「へえー、だから人がまばらなんだ」 「だから、ここに来た以上何かの縁を切らないと......」 「今日は関係ないよ」 と、優介。 「今日は神様に新年の挨拶に来ただけだよ。縁切りだろうが縁結びだろうが関係ない」 「......」 そこへ、貴乃がやってきた。 「その通りです。みんな誤解しがちですけど、うちの神社は縁結びもします。切りたい縁を切り、結びたい縁を結んでくれる神様なんです」 と、一通り説明した。 「可奈ちゃん、先輩方、あけましておめでとうございます。寒かったでしょ? お茶や甘酒用意しているから、どうぞ」 それぞれ挨拶を交わして貴乃に着いて行く。 「貴乃ちゃんの巫女姿、初めて見た」 「そうだっけ? 可奈ちゃんも着てみる?」 「......いいの?」 「うん、ウチこの通り参拝客いないから、余っているの」 無事、参拝を終えたあと貴乃の家により、菓子とお茶をよばれた。可奈は貴乃に連れられて部屋の奥へ行き、巫女衣装を着てうれしそうだった。それで、少ないがぽつぽつと来る参拝客がいるので手伝って行くことになった。 三人は先に帰る事にした。
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