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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
去年の事など忘れた。思い出したくもない。 「人間のように笑うのは難しい」 ディースネイアはそう言って、皆を池へ招き入れた。 「大丈夫、池は幻だから」 戸惑う三人をブロードが手招きする。池に入るとふわりと身体が浮くような感覚がした。水の中のようにゆっくりと底へ沈んでいく。 「キュプラはどこに?」 落ちつつもアプリは辺りを見回す。しかし回りも揺らめく光のようではっきりしない。そうこうしているうちに、地に足がついた。 「ようこそ」 涼やかな声が響く。 「私の姿はありません。お願い、この人を連れて行ってください」 キュプラが足下にいた。裸でいたのでアプリが自分のマントを巻いた。 「ドラゴンになったんじゃないの?」 「私が戻しました。当たり前ですが人間の身体にはそれはかなり負担となります。ですから、彼に仕えている子を融合させました」 「へ?」 「彼はまだ死んではならないの。人間と私たち妖精両方に罪を償わなくてはなりませんから」 厳しい口調で声は響く。
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