気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2009年07月15日(水) 例のアレ

 「アレやっとく」「アレして」「アレ何処いったっけ?」
 
 アレって便利なんだけど、「アレ」って何ってことが言っている本人にもある。




 「じゃあ、やってみるよ」
 ブロードは女が寝ているベッドの脇の椅子に座った。その後ろでアプリとレイヨンはじっと見守っている。
 「出て来いっ! 妖魔!」
 ブロードが叫んだ。
 「……」
 「……」
 「……」
 何も起こらなかった。
 「ブロード君、今のただ叫んだだけじゃないの?」
 アプリが疑いの目でブロードを見る。
 「適当な言葉が思いつかなかったんだ。出てきてください、の方が良かったかな」
 「何か、こう、呪文みたいのはのはないの?」
 「ないよ」
 「……そう。どうも、ブロード君って魔法使いっていう感じがしないわ」
 「だから、魔法使いっていうほどのものじゃないって。魔力も薄れたしまったのに、魔法なんか使えるわけない」
 「……おい、ブロード」
 レイヨンが後ろを振り向いた。そして、指を指す。指先の方に何か黒い渦が宙に浮いていた。
 「もしかして、これが妖魔か?」


草うららか |MAIL

My追加