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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
「アレやっとく」「アレして」「アレ何処いったっけ?」 「じゃあ、やってみるよ」 ブロードは女が寝ているベッドの脇の椅子に座った。その後ろでアプリとレイヨンはじっと見守っている。 「出て来いっ! 妖魔!」 ブロードが叫んだ。 「……」 「……」 「……」 何も起こらなかった。 「ブロード君、今のただ叫んだだけじゃないの?」 アプリが疑いの目でブロードを見る。 「適当な言葉が思いつかなかったんだ。出てきてください、の方が良かったかな」 「何か、こう、呪文みたいのはのはないの?」 「ないよ」 「……そう。どうも、ブロード君って魔法使いっていう感じがしないわ」 「だから、魔法使いっていうほどのものじゃないって。魔力も薄れたしまったのに、魔法なんか使えるわけない」 「……おい、ブロード」 レイヨンが後ろを振り向いた。そして、指を指す。指先の方に何か黒い渦が宙に浮いていた。 「もしかして、これが妖魔か?」
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