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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
髪切りました。 洋が目覚める。目覚ましはなっていない。普段から目覚ましはセットするがそれで起きる洋ではなかった。母が起こすのである。 よって、彼が起こされる前に起きるのは珍しいことだった。 「なんだ? これ?」 彼が握りしめていたのは指輪だった。丸く赤い宝石が銀の台に収まっているゲームに出てくるものにそっくりだった。辺りを見回す。自分の部屋だった。 「夢かな? そうだ、夢だ!」 「洋、そろそろ起きなさい!」 母が部屋に入って来た。 夢ではない。ただし指輪は手にある。 「......父さんの悪戯だ」 洋はそう解釈した。父は徹ゲーのためまだ寝ている。探偵家業、仕事がない時はただのニート同然。 「そうねえ、でも懐かしいわ」 と、朝食をテーブルに置いた母が言う。 「だって、コレ、私が作ったんですもの。昔、こういうのを作るの凝っていたのよ。シルバーアクセサリーキットがあって」 「ふうん」 偶然ながらゲームに出てくるものとそっくりだった。というのも、ただ赤い丸い石がはめ込まれた極々シンプルなものだからだ。 「どこにあったのかしら? お父さんったら、ちゃんと残しておいてくれたのね」 「母さんがあげたのものなの?」 「そうなの」 洋は朝食を食べ、学校へ向かう。その間何か考えていた。
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