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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
昨日の嘘、間違い。多分、こっちが正解だったと思う。 ツプーテ国の宰相は神妙な顔つきで言った。 「我々は、剣乙女を解放する事にした」 ハーマスの眉毛が跳ね上がった。 「我々のほとんどは耐える事が出来なくなったんだ」 「どういう事だ?」 「剣乙女に関われば、剣乙女が生まれる確率が高くなる」 「なんだって?」 「その言葉の通りだ。長年、剣乙女に関わった部下のほとんどが娘が剣を手にして生まれたという。私の娘もそうだ。だから、同じような目に遭わせたくない」 「ずいぶんと勝手な言い分だな。今までどれだけの剣乙女を剣に飲ませて来たと思っている?」 「許されないことをした。私のもとにも剣乙女が生まれたのは天罰だな。娘を暗い檻に閉じ込めることなどできん。無論、もう剣乙女を閉じ込めることも出来ん。部下も泣きついて来た。内緒で剣乙女を檻から出している部下を見てみぬ振りをした」 「私も、そんな一人だった」 「知っておる。何しろ」 「そうだ、お前が私を暗い檻に入れ込んだんだからな」 「ああ、そうだ。酷い事をしていた」 「......それで、どうしたいんだ?」 ハーマスは静かに尋ねた。 「残念ながら、剣乙女を解放することは私にはかなわん。どうか、ハーマス殿のお力を借りたい」 「いいだろう。ただし、お前が本当のことを言っているかどうかだけは確かめさせてもらうぞ」
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