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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
待たせ過ぎですみません。 女主人メーに呼ばれ、三人は食堂のテーブルに着いた。 「私も被害者の会の会員なのよ。娘が剣乙女でね。あっと言う間にツプーテに連れて行かれちゃった。でも、私は剣を手に出来ないからこうやって協力しているだけ」 「そうなんだ......」 「だから、こうやって協力しているの。さ、食べて」 テーブルには質素な料理が並んでいる。しかし、量がたくさんあり、美味しそうな匂いが立ちこめていた。温かな具沢山のシチューを口にする。 「うまい」 「当たり前よ」 「すごく、美味しいです」 と、キッカ。 「お嬢ちゃんは食べないの?」 ここへ来るまでふさぎ込んでいたヒナにメーは声をかけた。 「ああ、ここへ来る途中なんだけど......」 カスガは女主人に飲まれた剣乙女たちのことを話した。 「へえ、ミカサ君がね......」 ヒナは直接、死んだ剣乙女を見たわけじゃなかったが、その断末魔は耳にしていた。 「そっか、怖い思いをしたのね」 メーはヒナを抱きしめた。 「でもね、食べなきゃあなたが死んじゃうわ」 「死にたくない」 「大丈夫、死なないわ。私たちが死なせないもの。ヒナは何が好きなのかな? シチューは好き?」 「うん」 「じゃあ、食べようか」 メーはヒナを放し、スプーンを持たせた。 「熱いから、冷ましてあげるね」 スプーンですくい取り、息を吹きかける。 「あのね、ヒナ、人参はきらい」 「好き嫌いは駄目!」 メーはむりやりヒナの口にスプーンを押し込んだ。
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