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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
陽気が一転して、12月らしいというか、寒い。もう、雨でいいから雪降るなって、寒い。ヒューヒューいってんじゃないよ、寒い。 キヨミズはユリの顔をじっと見つめる。ユリもまたキヨミズの顔をじっと見つめていた。 「本当か、ユリ?」 「……」 少しだけ頷いた。 「でも、何の嘘を付いているんだ?」 「多分、あのお母さんは娘を売っていたんだと思います。娘が戻ってきたところでまた、売ろうと考えている。そして……」 「俺たちが助け出せば、また金が入るってことか」 キッカはそれ以上のことを口にしなかった。 「あの母親を殺すぞ」 キヨミズはきっぱりと言い、再び玄関の前に立とうとする。 「待ってくれ。いきなりじゃあの子が可哀想だ」 「可哀想? そんな母親と一緒にいる方が可哀想だろ?」 「だから、待てって。要はあの母親が娘を売らなければいい話だろ? 売れないようにすればいいんだ」 カスガは、すがるように言った。それでキヨミズは玄関から離れた。 「何か、作戦でもあるのか?」 「あの子をさらうんだ」 「ああ?」 「だから、さらうんだ。そうすれば母親は娘を売らない」
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