|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
こっから、がらりと話が変わります。 その青年は一人剣乙女を連れていた。 青年は身軽な雰囲気だった。若いのに苦労したのか、実年齢よりは少し老けているように思える。ただし眼だけは子供のように爛々と輝いていてた。 剣乙女は黒い長い髪で両方のこめかみあたりを一房結って、そこに鈴を付けていた。動く度に小さく鳴らしている。異国の服を着た少女だった。青年より幼いが、陰鬱な表情をしていた。ただ、青年と接する時は年相応の笑顔を見せている。 男も剣乙女を連れていた。 「かわいらしいコンビですこと」 連れの剣乙女は言った。緩いウェーブの金髪の美女だった。奔放的なイメージを拭えない。男の方は対照的に無表情で無感情の雰囲気を持っていた。 自由街道という名の自由都市へ向かう道で、この二組は出会った。 「あなたたちも自由都市ニリンジョースへ?」 剣乙女が尋ねた。 「ええ」 「そう、あなたも剣乙女なのね。私も、そうなの。その子、あなたが選んだ主? なかなかかっこいいじゃない? あなたも可愛いわ。お似合いよ。あ、まさか身内じゃないわよね? お兄さんってことはないわよね? 実は私の主、兄さんなのよ。ちゃんと血を分けた兄弟なの。まあ、国に使われるより全然マシだけどね」 「レン」 男が嗜めた。 「あ、ごめん。兄さん。あんまり可愛くて。どうせ向かっている場所は同じだし、一緒にニリンジョースへ向かいましょうよ。ね、そうしましょう。私、レン。兄さんはミカサ。あなたたちは?」 ほぼレンで話を進めてしまい、引っ込みもなにも付かなくなってしまった。仕方が無く、青年は自己紹介をした。 「カスガ。で、こっちはキッカ」 キッカは黙ってカスガの腕にしがみついていた。
|