|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
今日は冷え込んでます。 兄弟対抗剣術大会(練習)は翌日ひっそりと行われた。 急な取り決めであることや、各国の王族が集まっていることもあり国民には知られていない。しかも、さすがに公衆浴場も抱えているこのビアソーイダ城を二日も閉城しているわけにはいかず、午前中までに終わらせなければならないというルールもあった。 「大会にはいい日和ですな」 「そうですな」 閑散とした闘技場にて兄弟たちが準備をしていた。 「さあて、練習とはいえ手加減しないのがルール」 「頑張ってねー」 張り切るカシスにベグゼッドは手を振った。観客席でも一番下の席にいた。観客席の近くにいるカシスとお互い手を伸ばせば届く。 「まあ、見てなって、あの兄貴を兄弟全員でやればなんとかなるんじゃね?」 「そうかなあ? 今朝はなんか元気そうだった」 「マジで?」 サミクラスと向かい合わせに兄弟たちは並んだ。 「兄さん、今日は調子良さそうですね」 オリオは落ち着いた様子で尋ねた。 「明日っからアンギルスに向かわないとならないから、いつまでもふせってるわけにはいかねえ」 「やれる?」 「やろう。やるしかない」 モーサビットとコルトが囁き合う。 「......」 「ま、よろしく頼むぜ、兄貴」 黙ったままのワイザー、グリバッカスが軽く流す。 「兄さま......」 ハイネーケはおずおずと剣を構えようとしていたので、サミクラスはあわてて抱き上げた。 「ハイネはパスだ。女の子に妹には傷をつけたくねえ。頼むから。あとで練習相手になってやるから」 「ホント?」 「ああ、構えとか、おさらいする部分とか教えてやるから、親父のところに行っててくれ」 「分かりました。約束ですよ、兄さま」 彼女を下ろすと元気に駆け出した。
|