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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
雨でした。豪雨......。まあ、こんな日もあるんだよ。 サミクラスが船内に入るように促す。 「もうすぐに港も見えてくるだろ?」 「そうなんだが......」 ベグゼッドが戻ろうとして船内に向かおうとした時、後ろから腕を掴まれた。振り向くと誰もいない。白い腕だけがぽっかりと現れていて、彼の腕を掴んでいた。 「なんだこれっ!」 ベグゼッドの声にサミクラスとカシスが近づいた。腕は力強くベグゼッドは引っ張り込まれた。姿が消えて行くベグゼッド。サミクラスがもう片方の腕を掴み引き返す。 「いっ、痛いっ!」 悲鳴を上げ、サミクラスの力が緩んだ。そして彼もまた引き込まれるように消えて行った。 「......なんだよ、これ」 誰もいない甲板でカシスは一人残された。風が収まった事がわかった船員たちが次々甲板に出てくる。頭を抱えてうずくまったカシスを見て、『きっと、連れが怪鳥にやられたのだろう』という勝手な想像をして、宥めただけだった。
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