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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
不肖、草、就職できそうです。 「おう、兄ちゃん、ウォンテッダーかい?」 「一人かい? さびしーねえ」 「おじさんたちが遊んでやるから有り金、金目のもの全部だしな」 突然の強盗団にレイムはため息をついた。でも、一人でかなう相手じゃないのは見て分かる。 「レイム、任せてよ」 「?」 私はレイムの体を乗っ取る。人間の男の体は初めてだけど、意外に動きやすい。 「経験豊富なおじさんたちに教えてあげるわ」 「ああ?」 「その経験がアダになることがあるわよ。例えば」 私は姿を変える。おじさんたちが今まで会った、人々。その中には人でないもの、人としては超越しているもの。 「すごいわ、ファイアードラゴンにお知り合いなの?」 赤金色の鱗に覆われたドラゴン、ファイアードラゴンはその名の通り、火を噴くドラゴンだ。人間には脅威である。 「ひっ! ふぁ、ファイアードラゴン!」 「なんでこんな所に!」 おじさんたちがわらわらと逃げ出した。いなくなったのを見計らって、私は体を動かす主導権をレイムに返す。 「今のは?」 「あのおじさんたちの記憶を読ませてもらったの。その記憶を投影しただけ。私には姿を変える他に、人の記憶を読む事もできる。相手が一番傷つけたくないものに変身して逃げたり、強いものに変身して今のように蹴散らしたりするわ」 「ふーん。それで、今まで逃げていたんだ」 「あなたも、そういうのに会うといいわ」 「さっき、ファイアードラゴンに変身しただろ?」 「あくまで、目の前の人の記憶だからできないわ。だから相手が自分より強いのに会った事ない人には無理ね」 「面倒だな」 「ま、面倒な方が面白いことがあるわ」 「まあな。ウォンテッダーになってまだ会った事がない人たちがいるよ。なんかね、やたら強い剣士とやたら強い魔法使いのコンビがウォンテッダーにいるっていう話だ」 「そう。会えるといいわね」 二人、見た目には一人だったが、長い間一緒だったという。
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