気まぐれ日記
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そして、夕方雨降って雷。 月曜日ということと月一の憂鬱でへばってました。へばってちゃならないと、気を取り直しました。今週もがんばるぞ! そして、ブログも更新。(さりげなく) 今週の一言:……多分、やつらは事後処理に回るのだと。(今更出てきてもややこしくなるだけだよ、作者が)
「ジュリちゃん!」 ブロードが樹理とエノマの間に入った。彼は悪いところに入ったと思った。 「あ、やべっ」 樹理が止められずに銃を撃ってしまった。銃弾がブロードを撃ち抜く。 「どこに出てくるんだ!」 「ジュリちゃんも、止まってくれればいいものを……」 ブロードが地面に倒れた。銃に撃たれたところで魔族は死なない。しかし、樹理が持つ銃弾の効果は、相手の魔力が彼女へ送られるというもの。ブロードの魔力は樹理へと移る。 「今のうちに……」 エノマが逃げようとする。ブロードが現れたことで退却しようとした。 「逃がさない」 樹理がいつの間にか手にした剣でエノマを貫く。 大きく成長した樹理を見て、彼女は驚いた。 「あんた、その姿……オフィーリス……」 「違う。それは私の母様」 エノマが消える。樹理が手にしていた剣が銃の形に戻り、それは彼女の懐に収まった。 「ブロード、お前。どれだけ魔力を持っているんだ? おかげで抑えきれないでいる」 「……こっちは足りねーよ。あーあ、これ見ろよ。消えかけてるじゃねーか」 手のひら越しに樹理の姿を見える。ブロードはふらふらとしながら立ち上がった。 「マスター」 小さな声が現れた。 「エメム?」 青白い、か細い少女がブロードの側に現れる。 「いいよ、無理するなよ」 「でも、私はマスターのためにいるのです。それに、平気です」 ブロードはしばらく黙っていた。エメムと呼ばれた少女はじっと彼を見つめていた。彼は諦めたように笑う。 「じゃ、少しだけ頼むよ」 「はい」 エメムはか細いながらも喜びあふれた表情で答える。 「それではマスター、私の魔力に合わせてください」 ブロードの手を握り、彼女は眼を閉じた。しばらく黙ってから、ブロードは少女の手を振り解く。 「もう、いい」 「マスターはやさしいのですね」 先ほどよりも小さくか細い声を残し、エメムは消えていった。その代わり透けていた彼の体がほとんど元に戻っていた。 「妖精か。それも季節外れの」 妖精は場所、季節や時間、温度差によって強弱がある。エメムは夏に力を発揮する妖精で、今の季節はほとんど顔を出さない。しかし、ブロードの魔力を補うのことができる妖精は彼女だけなので、自ら現れたのだ。 「だから、あまり無理をさせたくなかったんだよ」 「お前にいくつ妖精がついているんだか知らないが……どこがいいんだか」 「……ほんとにな。どこが良くて俺について来るのか」
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