気まぐれ日記
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2005年11月21日(月) 朝は晴れ 

 そして、夕方雨降って雷。
 月曜日ということと月一の憂鬱でへばってました。へばってちゃならないと、気を取り直しました。今週もがんばるぞ! そして、ブログも更新。(さりげなく)
 今週の一言:……多分、やつらは事後処理に回るのだと。(今更出てきてもややこしくなるだけだよ、作者が)


 「ジュリちゃん!」
 ブロードが樹理とエノマの間に入った。彼は悪いところに入ったと思った。
 「あ、やべっ」
 樹理が止められずに銃を撃ってしまった。銃弾がブロードを撃ち抜く。
 「どこに出てくるんだ!」
 「ジュリちゃんも、止まってくれればいいものを……」
 ブロードが地面に倒れた。銃に撃たれたところで魔族は死なない。しかし、樹理が持つ銃弾の効果は、相手の魔力が彼女へ送られるというもの。ブロードの魔力は樹理へと移る。
 「今のうちに……」
 エノマが逃げようとする。ブロードが現れたことで退却しようとした。
 「逃がさない」
 樹理がいつの間にか手にした剣でエノマを貫く。
 大きく成長した樹理を見て、彼女は驚いた。
 「あんた、その姿……オフィーリス……」
 「違う。それは私の母様」
 エノマが消える。樹理が手にしていた剣が銃の形に戻り、それは彼女の懐に収まった。
 「ブロード、お前。どれだけ魔力を持っているんだ? おかげで抑えきれないでいる」
 「……こっちは足りねーよ。あーあ、これ見ろよ。消えかけてるじゃねーか」
 手のひら越しに樹理の姿を見える。ブロードはふらふらとしながら立ち上がった。
 「マスター」
 小さな声が現れた。
 「エメム?」
 青白い、か細い少女がブロードの側に現れる。
 「いいよ、無理するなよ」
 「でも、私はマスターのためにいるのです。それに、平気です」
 ブロードはしばらく黙っていた。エメムと呼ばれた少女はじっと彼を見つめていた。彼は諦めたように笑う。
 「じゃ、少しだけ頼むよ」
 「はい」
 エメムはか細いながらも喜びあふれた表情で答える。
 「それではマスター、私の魔力に合わせてください」
 ブロードの手を握り、彼女は眼を閉じた。しばらく黙ってから、ブロードは少女の手を振り解く。
 「もう、いい」
 「マスターはやさしいのですね」
 先ほどよりも小さくか細い声を残し、エメムは消えていった。その代わり透けていた彼の体がほとんど元に戻っていた。
 「妖精か。それも季節外れの」
 妖精は場所、季節や時間、温度差によって強弱がある。エメムは夏に力を発揮する妖精で、今の季節はほとんど顔を出さない。しかし、ブロードの魔力を補うのことができる妖精は彼女だけなので、自ら現れたのだ。
 「だから、あまり無理をさせたくなかったんだよ」
 「お前にいくつ妖精がついているんだか知らないが……どこがいいんだか」
 「……ほんとにな。どこが良くて俺について来るのか」
 


草うららか |MAIL

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