2005年02月25日(金) パリとシルベストルとわたくし(2)
で、まあ、パリに行ってきましたよ、と。井ノ本です。
パリに行った理由はありません。 マイレージの引き換え期限が迫ってて、どっか行かなきゃー!と調べてみたらヨーロッパにいけるらしい、と。 で、行ったことがないとこで、ベタなとこにしようかな、という理由でなんとなくパリにしたのです。 本気でなんとなく。
慌てて申し込んだはいいもののそのまま仕事がベラボーに忙しくなりなんの準備もせぬままあっという間に出発1週間前とかになり うろたえつつてきとうにホテルをとったりしてから気がつきました
わたしフランスのこと何も知らない…!
考えてみたらフランス語もできないのですまるっきりわからないのです おまけに一人旅ですマイレージは一人分しかたまってなかったので ていうか一緒にいくひともいないしね!笑顔 結構さびしい人生ですよ 放り投げるように本音を吐き捨ててみたり わたしの人生はともかくフランスです さて困った なんかとってもオッサレーなとこなんですよねフランスって しかもパリって えっとえっとどういうとこなんだろう ない知識を搾り上げて考えてみたのですがパリってえーと 町を歩いてる女性はエマニュエル・べアールかイザベル・アジャーニかヴァネッサ・パラディかカトリーヌ・ドヌーヴで ところによりイザベル・ユペールとかシャルロット・ゲンズブールがいたりして 男はみんなセルジュ・ゲンズブールかヴァンサン・ペレーズかジャン・レノで エスプリっていう呪文を唱えたりするんでしょ でもって橋の上ではアレックスが鋭く暗い目で火をつかった大道芸をしてて 橋の下では眼帯つけたジュリエット・ビノシュがうずくまったりしてて 男と女がダバダバダーとかで ダイナマイト巻きつけた男が自殺したりして アパートの一室ではマーロン・ブランドとマリア・シュナイダーがあんなことやこんなことをしてて オペラ歌手の声を録音したカセットテープが事件を起こしたり 地下鉄ではオカッパの女の子が駆けずり回ったりしてて 夢に見そうなほど濃ゆい恋愛をしたあげくに女が目をくりぬいたりして 幸せすぎて髪結いの嫁が投身自殺したりしてて とりあえずバンドデシネだったりして シャンパンでワインでチーズでバラでベルサイユで斬首刑でマリーでアントワネットだったりする そんなところ
… …… ………
どどどうしようなんかオサレすぎるよわたしそんなとこ行っちゃっていいんだろうかダメな気がするよ いくらおフランスにはOTAKUがみっちみちに詰まってるつったってほどがあるよ どうしよう武装したほうがいいんだろうか えーとえーとどうしようどうしよう
と思いながら現実逃避に録りためたサッカーのビデオを見たりしてたらそれがフランス戦 あーフランスといえばサッカーだった よかったうっかりしてた足元すくわれるとこだった でもアンリとか超気難しそうなんだけど どうしようこわいなあえーとえーと と そこで目に留まったのが そう シルベストル。
…! そうかシルベストルを生んだ国なのか じゃあなんか大丈夫かもしれないな うんそうだそうだよだって考えてみたらピレスもフランス人だよな うん大丈夫だよわたしでもたぶんなんとかなるよなりそうだよ よーし俄然元気になってきた ありがとうシルベストル
井ノ本はかつてこれほどまでにシルベストルに対して感謝の念を抱いたことはありませんでした
(つづく) |
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