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2002年01月21日(月)
調子いいのか悪いのか

冷たい雨が降りしきる週の初め。
昼過ぎには雷鳴がとどろく冬の嵐になった。
雨の日は憂鬱になる。どんなに好調でも。

1月に入ってからは,さほど落ち込むこともなく,
以前のように仕事をこなしている。
当然,勤務時間も長くなる。だからあまりいいことではない。

ふと冷静になってみると,どこかに空虚感がある。
仕事ができるようになれば,それでいいのか?
落ち込まなければ,それでいいのか?

単に,以前は気になっていたことを心の底に押しとどめて,
ただ気が付かないように,気がつかれないように,
そう振舞ってるだけじゃないのか。

やはり,うわっつらという感触がぬぐえない。
本質は何も改善されてはいない。
けれど表面が良くなれば,誰も気にしなくなる。

土日は眠り続けた。
違和感と疲労感が,気づかないうちに蓄積していたようだ。
眠り続けて,嫌な夢を見て,現実に戻ってまた空虚になる。



2002年01月11日(金)
インフルエンザ

火曜日から木曜日の3日間,インフルエンザで寝込んだ。
今日もまだ足元がふらつく感触がある。
今回のインフルエンザは,久々に強力だった。

弱っていると思考がどんどん狭くなる。
自分の居場所がこの世界からどんどんなくなっていくように感じて,
一人の人間の立つ位置がこんなにももろいものかと思った。

「いなくてもいい存在」という立場に耐えられるかどうか。
そんなことに振り回されている自分。
でも,「いなくてもいい存在」になって耐えられる人間はいるのか。
少なからず,自分の拠り所があるから立っていられるんじゃないのか。

狭窄した視野からは歪んだ世界観しか得られない。



2001年12月31日(月)
幻想の一年

富士山が遠くにくっきりと姿を見せてくれた今年最後の朝。
澄み切った青空が目に心地よい。
風もなく,おだやかな一日の始まり。

少しだけ家の掃除をして。
少しだけ自分のために時間を過ごして。
今年一年の最後を振り返る。

おぼろげな記憶の中から浮かび上がる過去の出来事は,
みな曖昧模糊としてはっきりとした形を見せてくれない。
一年の最初と最後が,その間を無視して接続しているような感覚。
そして霧のように,過去の記憶が侵食されていく。

もうそれにも慣れた。
だから悲しむこともない。
だから苦しいとも思わない。

胡蝶の夢。
どちら側に真実があってもかまわない。



2001年12月28日(金)
ひとりの休日

真っ赤な夕焼けが,西の彼方で明日の空を占う。
空をまだらに覆う厚い雲は,ひょっとしたら雪を降らせるかもしれない。
遠い空をぼんやりと眺めていたら,懐かしい気分になった。
いつか見た空。そんな夕暮れだった。

ここしばらく働きづめだった。だから疲れていた。
深い眠りの中から,水の中を泳ぐように浮き上がってきたのは,
もう昼に近い時間帯だった。
少し重い意識を表層へと押し上げて,一日をゆっくりとスタートさせる。

静かな午後に昨日までの姿を振り返りながら,その落差を埋めていく。
少しでも身体を動かそうと,家の掃除にとりかかる。

掃除が終わって友人に電話を入れた。
ここしばらく会っていない。
会えなくもない時間を持ちながら,あえて声をかけずにいた。

電話は発信音だけを繰り返す。
携帯に電話を入れたら,遠い友人のところにいた。
すれちがいはいつでもよくあることだ。

空いた時間をもてあまして外に出る。
冬の寒空に静かな世間。
休日と年末の微妙な狭間で感じる,孤独感。

明日になれば年末に向かって,世間は騒がしさを増す。
それも悪くない。そして今も悪くはない。
ただ心が冷たい湖の中にあるようで,いつまでも漂っていきそうなだけだ。
せめてその上に毛布をかぶせて,触れ合う人たちには気づかれないようにしよう。



2001年12月25日(火)
消耗戦

休日明けはいつも不安定。
曇天が暗鬱たる気分に拍車をかける。

わけもなくいらつく。
ヘッドフォンで耳をふさいで外界を遮断する。
日常のこの空気が毒気に変わってしまったかのようだ。

月日は流れてもうすぐ今年も終わる。
けれど私の中では時間はずっと止まったままだ。

だから年末という気分にもなれない。
だから気持ちの整理もつかない。
きっとこの不安定な足場を不安定な足取りで歩いていくしかない。
いつまで歩いていけるかもわからないけれど。

かりそめの時間の中で,何に意味を見出せば良い?
目的も希望も信念も理想も見えないまま,どこに向かえば良い?
明日のための今日なんていらない。



2001年12月21日(金)
この冬初めての雪の日

朝6時に起床。
夜明け前の空は漆黒に近く,冬の寒さを一段と際立たせる。
雪が降り出しそうなそんな雲が,時間とともに姿を現す。

昼過ぎに霧のような雪が舞い始めた。
音もなく舞う粉雪が,街を霞の向こうに隠していく。
雪の中を歩く人たちは,無口に早足に通り過ぎていく。

表面的な笑顔の自分が,雪にまみれて消えてゆく。
笑顔で取り繕う自分は卑怯に思えて嫌になる。
けれどそんなことすら,どうでもいいような気もする。

雪はすぐに雨に変わった。
そして雨はしばらくしてあがった。
寒空だけが夕闇の中に,ビルの光を受けてぼんやりと輝く。



2001年12月20日(木)
乖離する自我

朝の気温が0度を示すようになったこのごろ。
明日は小雪がちらつくかもしれないという。
季節は一段と冬に向かって加速する。

表面的には落ち着いてきた。
けれどどこかしら危うい。
常に逃げ出したい気分が付きまとい,気分を奈落の底に突き落とす。
でも表面ではそれを出さないようにして耐える。

ふと何故ここにいるのかがわからなくなって,
過去の時間と今が混在したような感覚に捕われて,
足元にぽっかりと穴が開いたような気分になる。

落ち着いている自分が本物なのか
それとも落ち込んでいる自分が真実なのか
どちらも差がないように思えてわからなくなる。

自分の一部分が別に動いている気がしてならない。
そんなことを診療で話したら,年明けに薬を変えようと言われた。