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2001年08月04日(土)
日常のような一日

めずらしく涼しい夏の土曜日。健康診断に行く彼女を車で病院まで送る。
それなりに好調。それなりに不安定。いつもの一日の始まり。

昼過ぎにバイク屋によって整備の依頼。
かなり大がかりな整備なので金額も張りそうだ。
まあ,仕方ないだろう。この夏は乗りたいしな…。

夕方に友人と待ち合わせて飲みに行った。
あまり記憶に残っていない。おそらく楽しくなかったんだろう。
よく考えたらずっと不安感がつきまとっていたことに気付いた。



2001年08月03日(金)
虚空

今日は最後の出勤日。今日を区切りに,期限付きながら職場を離れる。
いつもと変わりなく一日は過ぎて,誰も知らないままに僕の一日が終わる。

気が付けば8月。夏の真っ盛り。
ココロを壊してから半年をあっという間に過ぎて,1年弱と言った方がいい時間が流れた。
そして3カ月間の休職。自分としてはここまでよく耐えたと思うよ。

ぼんやりと自らの時間を省みる。
何も生み出さず記憶にすら残らない時間の蓄積。
記憶は昨日のことすら霞がかって曖昧だ。
自分だけ時間の流れから外れてしまったかのような感覚。
自分の存在さえ曖昧なこの感覚は,吐き気がする。
想像と現実の境界も曖昧になりつつある。
どっちが本当のことなのか意識しないと分からない。

もう一度からっぽの自分を何かで満たすことができるだろうか。
でないと,この先,ほんとに生き難いだろうな。
自分で自分を操る操り人形なんて,たちの悪い冗談だ。
どっちが本当の自分?操ってるほう?操られてるほう?

今日はレキソタンを飲んでいないせいか,気分が不安定だ。
めまいがする…。



2001年08月02日(木)
あと1日を残すのみ

睡眠のリズムがここ最近崩れている。
寝付きが悪く,早朝に目が覚めて,再び眠り,10時くらいに目覚める。
そんなリズムに翻弄されて気分はあまりよろしくない。
パキシルによる副作用の可能性が高いので,諦めるしかないのだが。

会社に来るのも,あと1日を残すのみ。
明日を過ぎてしまえば,3カ月の間,この職場から離れられる。
今となっては何の感情もわかない。ただその事実を受け入れている。

気になるのは3カ月後の身の振り方だけだ。
再び同じ仕事をできるとはとうてい思えない。
休養で,失った能力は戻るかもしれないけれど,気分はついてこないだろう。
記者としての復帰はもはや不可能なのかもしれない。

諦めてばっかりだ。
諦めれば楽になれるから。
でも本当は諦めたくないのかもしれない。
わからない。

押し黙ってすべてを誤魔化してるに過ぎない自分。
それがたった3カ月で変わるなんて希望的観測にも度が過ぎる。
べっとりと背中に張り付いた虚無感。
これからも,それを背負っていくんだろう?
それを感じさせないように,家族も,自分も騙していくんだろう?
だから言っただろ?壊れたものは二度と元に戻らないって。
オマエはもうバラバラに砕けたカケラなんだよ。いい加減気づけよ。



2001年08月01日(水)
あと2日

今朝も起きられず午前10時。
一度,早朝に目が覚めているのだが,そのまま起きることができない。
現実と向き合いたくない気持ちが,身体の動きを止めてしまう。
レキソタン×2錠を流し込んで,強い日差しにさらされながら駅への道のりを歩む。

今日は水曜日。あと2日終われば,しばらく仕事とさようなら。
でも,このあいだの夏休みを待ちわびるような気分ではない。
解放よりも終焉を迎えるような気分。
換言すれば,後ろ向きな解放感。

できれば一人になりたい。
何もできない自分の姿を人前にさらしたくない。
自分のことをいちいち説明したくない。
誰とも話をしたくない。なぜ自分が今ここにいるかを。

「私は大丈夫ですよ」         アナタガシンパイスルコトナンテナイ
「もう良くなってきてるんですよ」   ないふヲテクビニアテタリシテナイヨ
「薬も飲んでるし」          コレガナイトマトモジャイラレナイ
「ちょっときついときもあるけど」   アサカラシニタクナルテイドダケダカラ
「そのうち何とかなるよ」       コワレテキエルカモシレナイケド

…嘘ばっかりだ。



2001年07月31日(火)
惰性

なかなか寝付けずに過ごす夜は,雑念に翻弄されて疲れる。
レキソタン×2錠を眠る前に飲むのが習慣になりつつある。

目が覚めて10時。約束や目的がなければ,意欲や身体はついてこない。
休職までのカウントダウン。この1週間は惰性で流れていくだけだ。

レキソタン×2錠を流し込んで,のろのろと家を出る。
久しぶりに夏の日差し。暑さが戻ってきてる。

自分をかたち作るもの。意志。記憶。経験。本能。社会。
ひとつひとつを検証してみると,その中身の曖昧さに気付く。
意識はふと無になって,結論のなさを受け入れている。

生きることにおそらく意味はない。
生きている中で意味づけをして,自分を納得させることが生きる意味。
そうして考えていくと,すべてがうつろなものに見えてくる。
惰性に流されていく。
過去と未来が両側からココロをねじりきろうとする。

この病気が本当に脳内セロトニン分泌量の異常によるものなら,
なぜ完全に人格を破壊してくれないんだろう。
完全に壊れてしまえば,誰でも諦めてくれるだろうに。
私は空虚な人格よりも,完全な狂人になりたい。



2001年07月30日(月)
欠勤届を出した日。

夏休みを終えて1週間ぶりの出勤。
どうってことないような,ものすごくイヤなような,そんな朝。
職場に行くことに抵抗を感じてる。どっかが。
レソキタン×2錠で自宅を出る。

今日は診療の日。2週間ぶりで,かつ休みを挟んでるから久しぶりに思える。
調子が良くなった休みと,調子が悪くなった出勤。
あまりにシンプルすぎて説明するのもなんだなあと思う。

「Awakさんにとってこれからの3カ月はどういう意味を持ちますか?」
先生の質問の意図がくみ取りにくい。
これから会社に行かない3カ月間。
僕にとっては単なる時間の積み重ね。
たぶん,あまり変わらずに3カ月が過ぎるんだろう。
変わるのは僕に対する周りの見方。
どっちにしろ良い方向には転びそうもない。

診断書をもらって欠勤届を出してきた。
局長と顔を合わせ,簡単な事情説明というか雑談。
あと1週間でこのオフィスともしばらくさようなら。
そう思うとあまり苦痛も感じない。

流れに流されて何も感じなくなれば。
時間はただ過ぎ去るだけの糸になって,人生という糸車に絡むこともない。
僕が選んだのはそういう道。たぶん,失うもののほうが多いルート。



2001年07月29日(日)
ガラス祭りと不安感

昨晩は眠れなかった。目がさえて,なんとなく今後のことを考えてみたりした。
月曜日から仕事が始まる。その影響だろう。おかげで寝不足だ。

今日は母を誘ってガラス祭りへ。
選挙に朝早くに行って準備は万端である。

ガラス祭りはHOYAクリスタルの主催する即売会。
自分はあまり興味はないが,彼女が毎年行くのを楽しみにしている。
だから今回も運転手。

午前中,ぐるっと一回りして,昼過ぎに実家に帰宅。
だらだら過ごして自宅に戻る。このあたりから不安感が首をもたげ始める。

だんだんテンションが落ちていく。
友人が夕方に来たけれど,神経に障る。
今日は会わないほうがよかったかもしれないと思いながら,
それでもなんとか乗り切った。

夜にレキソタン×2を飲んでから眠りについた。