umityanの日記
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2013年11月04日(月) 『読書の秋」に思う。

秋、秋、秋も深まった。娑婆の人々は何をする人ぞ?。やはり秋と言えば読書か?。僕は最近、読書をすることが、とんとない。というのも、読みたい本がないからだ。巷には、出版部数は少なくなったとは言え、諸々の本があふれている。ビジネス書をはじめ、婚活、就活やらの生活ジャンルの本。僕には必要のないものばかりだ。

子供時代を始め、昔はよく本を読んだ。特に探偵ものの本が好きだった。名探偵、明智小五郎、金田一耕助。シャーロックホームズ。彼らの名前を聞くだけで心が騒いだ。中学生の頃は、将来、「おれは探偵になるぞ」と豪語していた。人から「何になるか?」と問われた時、迷わず「探偵」と答えたものだ。

中学校の同級生に年賀状を出す時、僕は「小五郎」、相手には「中五郎」君と書いて出した。相手もいつからか、自分の事を「中五郎」と書いているから、気に入った名前は、知らずその人の愛称となる。今でも賀状は続いている。

ある日、学校で悪ふざけをしていた時、先生に叱られて職員室に立たされていた。もちろん涙は出さない。そのとき先生に言われた。「明智小五郎が、こんな悪さをするかい?」と。僕は無言のまま歯を食いしばって、じっと耐えた。

しばらく静かにはしていたが、相変わらず僕の探偵熱は冷めなかった。時が立った。時は人の心を変えるものだ。大学時代にはその熱もすっかり冷めた。探偵では飯を食うこともおぼつかない。父が教員だったので、周りは教員になることを勧めたが、父の苦労姿を見て、その道を避けた。

読書と言えば、探偵物以外では文学作品は結構、読んだ。夏目漱石、川端康成、芥川竜之介、志賀直哉、田山花袋。武者小路実篤、その他。外国作品では、ヘルマンヘッセ、ロマンロラン、トルストイ他。詩集も、ゲーテ、リルケ等を読んだ。

探偵になることをあきらめて、次に考えたのは詩人になろうと思った。特にゲーテの詩が、いたく僕の心をとらえたからだ。だが、これも断念。才能がないことを痛感。とりあえず、つたない僕の詩を一つ掲げておこう。
    
             旅
        君は旅が好きだろうか?
        頭に網代笠、ワラ草履をはいて
        手に鈴と応量器を持ち
        ひたすら世界を巡り
        愛を語ろう。

        疲れたら、ひとときの憩いを持とう。
        差し入れられた握り飯をほおばって
        荒れた御堂をねぐらにしよう。
        みなぎった僕の熱で
        冷え切った君の体をあっためよう。

        旅の果て、僕は死を迎えるだろう。
        細胞の一つ一つに思い出を残し、
        まだ閉じぬまぶたの中に
        しずくに宿る君の顔を見るだろう。
        愛と悲しみに満ち満ちた君の顔を。

いやああ、昔は僕も純情だった。愛こそが一番だと信じていた。今でもその気持ちは変わらないが、娑婆世界の垢にすっかりまみれてしまった。不器用に生きていた僕も、器用さを覚え社交辞令も、そこそこ言えるようになった。娑婆世界はその方が人間関係も円滑に運び生きやすい。かくして、「とっちゃん坊や」の僕が今いる。




2013年11月02日(土) ネズミ君誕生祝い、最後の章。

今日の仕事も終わった。さあ、ネズミ君誕生祝い、最後の章に入ろう。バラの館と称する四次会の店を出て、代行車を呼ぼうとしたが、ちょっと時間がかかるとのこと。しからば、フランダースの犬を連れた貴婦人を彷彿とさせるママがいる店へちょっと寄ることにした。既に五次会である。

この店もまんざら縁がないわけではない。と言うのも4〜5年前だったか?、のび太君、ネズミ君、僕ジャイアンの三人で格安北海道旅行をした時、餞別をもらったのだ。餞別と言っても、金ではない。ネズミ君はなんと、セーター。僕ジャイアンは、はっと驚くハット。のび太君は、その時いなかったので、何もなし。僕たちは返礼に、北海道のカニを送ったっけ。今では良き思い出である。

その後、しばらく遠ざかっていたが、ネズミ君はこの店も好きなようだ。「ちょっと寄ろう」と言う。それもそうだろう。餞別の味が忘れられないのだろう。中年になって、まだ独身とあらば、周りは結構、気を遣う。特に衣食住について、女性は気になるようだ。ネズミ君は住については持ち家だから心配ないが、衣と食については、どうやっているのやら。そこを女性陣が心配しているわけだ。ネズミ君も幸せな男よ。

僕たちは、ここでも焼酎を数杯飲んだ。既に酩酊状態に達していた。僕ジャイアンは翌日9時に、役所へ行く約束があった。大丈夫。大丈夫とタカをくくっていたが、何と朝起きたのは午前9時。見事、約束の時間に1時間以上遅れてしまった。それでも、詫びを入れ、何とか仕事をかたづけた。

てなわけで、帰宅したのは午前2時だった。帰るなりバタンキューだ。目が覚めて、深く反省、反省。この件は今年の反省、10傑に入るだろう。ネズミ君とは、まだ連絡を取っていない。恐らく何もなかったかのごとく、じっちゃん、ばっちゃん達とゲートボールにいそしんでいることだろう。

いやあ、ようやくネズミ君誕生祝い、最後の章が完結した。最後の章はもう一つ迫力がない。というのも、酩酊が思考を鈍らせ、記憶が定かでないからだ。

ところで、今日はポパイ君のところで仕事をした。帰り際、「今日どうですか?」と誘いがあった。幸い明日の日曜日は午後3時からの仕事。と言うことは、今宵は大丈夫ということだ。要は、せっかく反省したのだから、反省が反古にならないようにすることだ。5時半に迎えが来る。いざ、出陣。


2013年11月01日(金) ネズミ君顛末記(1)

いよいよ11月の声を聞いた。早いものだ。今日もすこぶる良い天気。暑くもなく寒くもない。昔は冬の季節が好きだったが、今は春や秋が良い。春は「春の小川」。秋は「赤とんぼ」だ。僕の心は童謡の歌に動揺している。おっと、これは食えないだじゃれか?。

ところで、一昨日のネズミ男君、誕生日の顛末を記しておこう。所定の時刻に四人揃った。主役はネズミ男君、それに、のび太君、ジャイアンの僕、店のマスターこと、キツツキ男君である。シズカちゃんは、ちょっと遅れて到着した。刺繍を施した白っぽい衣服に身を包んでいた。さながらおひな様のごとし。マスターが差し入れたシャンパンで乾杯だ。空きっ腹だったので、これは効いた。度数は12­〜13度はあるだろう。

続いて、シズカちゃん持参のワインで再度乾杯。主役のネズミ君は、「ポッ」と顔を赤らめ控え気味。ぐいぐいグラスを運ぶのは僕たちだけだ。つまみは、豚足。これは旨かった。あとは鍋物。その他こまごまで、最後は、そーめんチャンプルで締めくくった。人の誕生日にあやかって飲むのも、いいものだ。僕たちは既に酩酊半ば。シズカちゃんは、ノンアルコールに徹した。

二次会は、シズカちゃんが運転する車に便乗した。彼女が勤める、ソフィアローレン諷ママがいる店へ直行だ。のび太君は所用で退散した。この店は一階が画廊で、二階がラウンジ風スナック。連絡がいっていたとみえ、既にママとオリーブちゃんが待機していた。客はまだいなかった。

椅子に腰掛けると、ママが奥の部屋から、大きな紙包みをもってきた。なにかと思えば、ネズミ君へのプレゼントだった。ネズミ君はにっこり笑って、「開けていい」と聞くと、ママはにつこりほほえんで、「いいわよ」と。ネズミ君は震える手(これはちょっと大袈裟か?)で、包装紙をほどいた。な、な、なんと、中から、今から着れる冬のジャンパー。

僕は驚いた。な、な、なんでまたあーーー。僕は言ったことよ。「ママちゃん、僕の誕生日には何もなかったよ」って。ママの返事が憎らしい。「あなた、誕生日の日に来なかったじゃない」。うんん、これには返す言葉がなかった。

ネズミ君は細い目を更に細めて、「おいら、今度の旅行の時にこれを着ていこうーー。着るものがなくて、買いたいと思っていたんよ。有り難う」と、感謝の言葉を述べた。買いたいとは思っていたが、男一人で買いに行くのも、照れくさいし、様にならない。以前、シズカちゃんが、「私が一緒に行こうか」と言っていたが、彼は照れ笑いをするだけ。情けない。

ここで再び、ワインを一本所望。再々再の乾杯だ。気を良くした僕たちはカラオケタイムに突入。まず最初に、僕に歌ってくれと言う。「秋桜」を聞きたいという。既に母を亡くしている彼の気持ちが分かる。僕は快く了承。イントロの場面で、二人して「かあーーーちゃーーーん」とおらんだ。泣けるぜ。

点数は?。70点そこそこ。まあ、僕としては上出来だろう。ママが久しぶりに褒めて暮れた。「随分、うまくなったよ。」って。追い打ちをかけるように、ネズミ君が言った。「力みがなくなったよ」だって。「不愉快だーーー」と思ったが、まああいいか。てなわけで、10数曲は歌ったか?。ネズミ君が歌った「サザンカの宿」が、最高得点85点をたたき出した。これも誕生祝いだぜ。点数が甘い。

ネズミ君が「ジャイアン、踊れよ」と言うので、僕はちと考えた後、オリーブちゃんを指名した。シズカちゃんと踊ろうかと思ったが、ネズミ君の手前もあるし控えた。誰も踊っている姿を見ていない。シズカちゃんは、方向違いのディスプレーを見ていた。うんん、女心は複雑だ。これは考えすぎか?。

後は焼酎をくらい、カラオケを消化した頃、別の客が数人やってきた。頃も良く僕たちは礼述べて、退散することにした。「乗りかかった船だ。次へ行こう」ということになり、タクシーを手配してもらった。まだまだ話しは続くが、紙面が長くなるので、いったんここで、中締めだ。





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