⊂九尾の狐⊃
2002年09月27日(金)

ドラマで気狂いの女の人が在た。
御飯にタワシを出してた。
番組を回してたら巡り観て、気持ちが悪くなった。

あたしのお母さんはよく、
真夜中に「御飯が出来た」って云って、家中の電気を点けて歩いた。
気に入らない事があるとすぐに、甲高い悲鳴をあげて鏡を投げた。
聞こえない言葉を呟きながら、部屋をひとりグルグル回ってた。
そんなに回ったらバターになるって、昔に云ってたじゃない。
お母さんの悲鳴がずっと、耳の中に残っているの。
鼓膜に焼きついて、ほんの少しの刺激で生き返る。

あたしが小さい頃に住んでいた家には、『お母さんの部屋』があった。
其の部屋は妹しか入れてもらえない、特別な部屋だった。
何年かすると部屋に、あたしも時々だけ入れて貰えるようになった。
其の部屋には違う時間が流れていて、観たことも無いテレビ番組がやっていて、
妹用のヌイグルミや服や、他にトランシーバーが置いてあった。
お母さんはラジオだって言い張っていたけれど、其れは確かにトランシーバーで。
時々お父さん以外の、あたしの知っている男のひとの声がしていた。
何時からかそれらがどういうことなのか、知っていたし。
ばあちゃんやお父さんから、何時からかたくさん聞かされるようになっていた。
その声をもった男のひとと会うたび、あたしは警戒心と嫌悪感を抱いた。
其のひとは近所に住んでいたから、何かと良くはちあわせる。

無意識に思い出しては、取り留めのなさに悶えるしかない。



そんな時は決まって、硫黄の匂いが鼻を衝いた。


⊂ひなたの藁⊃
2002年09月24日(火)

悲しくも無いのに、泣きたいと思った。
悲しいのかも知れないけど、其れにしてはからっぽすぎる。
虚しく、誰かの夢を食べるよう。
眠いのに泣きたい方が大きくて、動けない。
こういう時、腕を切ると楽になるの、知ってる。

うたをうたいたかった。
うただけうたえれば良かったのに。
何時の間にか、うたうことしか出来なくなってた。
無能な猿。
本当は、何でも出来るひとに成りたかった。
いまは何でも出来るけれど、すべて中途半端で。
せめてうただけうたえればいいと思ってた。
あたしには足りないものが多すぎるのよ。
景色を見れば、頭の中で写真になって。
ずっとずっと残るけれど。
表現は曖昧で。
映像になった感情を、上手く描けない。
あたしの中にある幾つもの世界を捨てれば、新しい事は出来るけど。
そう簡単に捨てられるほど、縫い付いてる訳じゃ無い。
何で楽しかった思い出さえ痛みになるかな?
今更、何時かが楽しかった寂しさは腫れ上がってくる。
何で難しい話ししか出来ないかな。
あたしにはあたしがすべてだった時間が多すぎて。
ひとの言葉や考えを、受け入れる力が弱すぎる。
其れは薬をのんでも治らないの、あたしだって知ってるのに。
馬鹿みたいに救いを求めて、結局は。
ぜんぶ諦めて、自分の意志に元通る。
あたしのあたしが煩わしいずっとああ馬鹿みたい。
歩きすぎた。
脚いたい。

夏休み中、サイト作ろうとか考えてたけど。
上手く考えがまとまらなくて、保留した。
詩は載せないで日記と風景写真だけだと、ただの日記サイトだし。
写真の著作権を守るとか、きっと中途半端になる。
何がしたいのかコンセプトが無いと、更新どうせ止まるし。
自分の写真を載せるのは絶対にイヤだし(笑。
本当はネット自体、あんまり好きくないけどさ。
日記書いてるだけでBbsとか書き込むのも苦手だし。
でも何かしたいんだよね、気が済むまで考えよう。
考えるのが好きなのは、良く無い癖。
良く無い癖を大フィーチャーしたサイト…(謎。

意味わかんない。


⊂錆びたヒカリ⊃
2002年09月22日(日)

苛々が止まらない。
毎日、目に映るすべてのものが目障りで。
てのひらに歪な力を込めると、皮膚を掻き毟る。
頭の中が冷静すぎて、混乱して、気持ち悪い。
上手く眠れない。

そして、此処でこうして。
弱音と鬼を吐いて。
明日からも頑張れる気がする、あたしを。
あたしが視て。
嘲るように苛立って。
少しずつ気がちがえそう。

勝手に守ればいいのよ。
自分のものを自分で守るなんて当然じゃない。
ただ、守りきれない無力を感じて失望してくあたしを。
あたしは知りながら、藻掻くしかないのよ。
早く失せてよ。
もう、関わりたくない。
弱くなって消えて仕舞えばいいのよ。


舐め合いだなんて、目障り。


⊂自己喪失⊃
2002年09月18日(水)

何が起こっているのか解らない。
笑えるから更に、自分の奥が萎びていく錯覚が目の前をちらつく。
あたしは元気かな。
突然、胸の辺りが痛くなったりする。
頑張れてるはずなのに何処かだけ、嵐の中の静けさ。
麻酔の中で、知らない間にきっと、大切なもの全部浚われてく。
今は誰にも近寄られたく無いし、此れ以上なにも考えたく無い。
夢の為に捨てるなんて、格好良い事も出来ない弱いあたしが。
前に進むフリをして、剣山の道を歩いたって。
足跡は血まみれ。

泣こうにも泣けない。
あの頃のあたしの強さが、また取り憑いたのかも知れない。
くだらない強かさだけで、ひとりでも在れる努力をしてた。
泣かない事が其の一歩。
喋らなくても睨む事で、威嚇出来る事を憶えた。
誰とももう%B


⊂0'00"⊃
2002年09月14日(土)

此の二年間半、生まれて一番、何でも話したコが。
望むように。
最後くらい。
其のコが望む様に。
縁というものを切りました。

でも、なんだか心が楽になりました。
その瞬間から、あたしの中で。
彼女の記憶が消えるように。
ボコボコと音を立てながら。
みえなくなっていきました。


さようなら。
未練も何も、ありません。
貴方を思い出す日も、此れからはきっと無いのでしょう。
名前も、消去したメモリも。
今夜の眠りで、昇華されるのでしょう。




さようなら。


⊂計り知る⊃
2002年09月12日(木)

信頼を簡単に見付けられるひとなんて在ない。
歩み寄って一歩引いて、少しずつ、お互いを赦し合いながら。
一日一日、見えていく胸の内を、信じてくのは。
気付かない内に絆になって、繋がるように。
鍾乳洞のような、其れより少し早めの、人間の時間が必要だと思う。
いま、ふと出逢ったひとを大事に出来たなら、何時かそんな絆を結べるわ。
欲しいの?
嘘も真実もない、そんな。
目に見えないもの、信じた時。
それは貴方の胸だけが知る確信よ。
目に見えないものを信じれないなら。
軽々しく海のようなものを、プレゼント感覚に求めないで。

最近、オフラインで、強くなった、気がする。
意見とか、思ったこと、イヤだったらイヤって、ちゃんとしてる。
ネット上で個人の文句云われても。
不特定多数の前でしか何も言えないひとなんてもう。
簡単に、潰せる。
精神から。
崩してやりたい。
あたしは現在、進むために生きてるのよ。
こんなに想って、やっと此処まできたのよ。
そんな時、ひとばかり足の踏み場に、川を渡ろうとしているやつに。
あたしの背中を貸そうなんて、ひと欠けも思わない。
濁流に呑まれて仕舞えばいい。
あぁ、目障り。
電話して、云おう。

常に依存ばかりしていて、つまらないコだった。
あたしは進む。

残った夏がうざったい。


心に鬼が棲んでるみたい。
暴れてるみたい。



暴れてる。


⊂腐る夢⊃
2002年09月11日(水)

眠れないでこうしていると、看護婦さんが驚く。
夏休みの終り、入院をした。
病室と云う滅菌された不自然な清潔と。
カーテンで仕切られただけの、真っ白な孤独。
退屈だったけれど、なんだか其れ以上は望めなかった。

うたをうたいたかったけれど、学校じゃ身動きが取れなくて。
他力本願じゃ不本意で、物足りなくて。
手応えが欲しかった。
それには、自分の足で歩く事が必要だった。
今のあたしに手応えっていえば、ひとに聴いてもらう事。
ひとと話しをすること。
自分を形として評価されないと、どうしても自分を認められない。
うたを聴かせて、其れは自分だけじゃ出来ない事だから。
自分のすべてを其れに托して、評価されたい。
善かれ悪かれ、それはあたしの糧になると信じてる。
明日逢うひとの音楽を聴いて、良い所とそうじゃない所を知った。
あたしは彼にそう聞かれたら、答えられる。
対等で居たいあたしのスタンスは、受け入れて貰えるかな。

夢をみる、毎日幾つもの。
最近は戦争の夢しかみない。
撃ち殺し、刺し殺し、血まみれの夢。
刀を持った侍が、追い掛けて来て、太腿を刺し。
手の甲を切り、刃物は操られ、動き出す。
毎日、夢の中で、知らないひとが何人も死んで逝く。
あたしは、何故か、どれほど斬られても死なない。
生きたいと思ってるからかどうかは知らない。
でも、絶望だけを覚える夢じゃない。
もう少し、我慢すれば終わる。

日記…向日葵のままだったんだね。
替えなきゃ。
まるで夏に取り残されたみたい。



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由弥 [御手紙]