ナナとワタシ
INDEX|前へ|次へ
| 2004年11月28日(日) |
実録・ある家族の夜(といっても1時間半ほどのできごと) |
ナナの家におみやげを届けに行ってまいりました。
夕飯も済んで一段落したナナ家へ到着。 ピンポンを押すと、中から 「どなたですかぁ?」(<わかってるくせに)の声。
長女ちゃんです。 中2。 難しざかりで、立派に両親の悩みの種になってきております。ってことは健全に育っているということです。
「新聞屋ですけど」 ベタなボケをかますじょりぃ。 「あ、ウチは結構ですから。サヨナラ(笑)」
笑いながらカギとドアを開けてくれた長女ちゃんの後ろには、末子ちゃんと、今日はもうひとりちびっこいのがおります。
「あのねじょりぃちゃん、今日はミイたんもいるんだよ」と末子ちゃん。
ナナは3人姉妹の多産系でございますから。 姪・甥もけっこうおります。 ミイたんは、その中の小さいほうから2番目、5歳の女の子です。 ちなみに3番目が末子ちゃんで、もうすぐ6歳になります。 ということで、今日の末子ちゃんは「おねえさん」モードです。 いつも気取っておりますが、今日は輪を掛けて気取りまくっております。 ミイたんの前でカッコつけているのか、いつものようにワタシにベタベタしてきません。 (とはいえ、去年の今頃は、ミイたんがちょっとでもワタシと話すと、ものすごいヤキモチ妬いてミイたんを殴ったりしていた末子ちゃんだったんですが)(凶暴)(誰に似たのか)
末子ちゃん・ミイたんに挨拶していると、さらにその後ろから、くねくねと踊りながら次女ちゃん11歳が登場。 ワタシと目が合うと「やだ〜ん☆見ないで〜ん」と叫んで走って逃げて行ってしまいました。謎。
子供たちに囲まれて、じょりぃ、上機嫌でリビングへ。にこにこにこ。
「どうも」 と、白いモヘアなセーターを着た人間が。
あ、ナナ。
いたの。
子供に夢中でキミに会いにきたということを忘れていたよ一瞬。<マジ
今日はにぎやかです。 あれ? パパは? きょろ きょろ。
いないのか。(にや)
と油断しておりましたら
「ただいまー」
パパ、ご帰宅。 ち。 って、ウソウソ。 というのがウソだったりしますが。
ミイたんがいるのでおみやげはまだ渡せていませんが(ミイたんの分はないので)、パパも帰ってきて、たいへん和やかに時が流れております。 ナナもくつろいでおりますし。
そのうち、長女ちゃん・次女ちゃんは、おみやげチェックに興味があるのか「末子とミイたんは、もう上に行って寝な」とちびっこにプレッシャーをかけ始めました。 言わせてもらえば、君たちもそろそろ寝る時間なんですけどね。
末子ちゃんは「じゃあ、末子がミイたんに本読んであげるね?」と、お姉さんモード全開なのですが、ミイたんは次女ちゃんが大好き。 「次女ちゃんも一緒じゃなきゃ寝ない」とグズっております。 「もう、しょうがないなあ。じゃあ次女も一緒に行ってあげるよ」と、気のいい次女ちゃんはふたりを連れて2階へ。
リビングに残ったメンバーで、ハワイの話なんかしたりして。 やはりたいへん和やか。 今日は長女ちゃんも穏やかに、楽しそうにしております。
と、そのとき。 2階から「うわあああああああああん」と、泣き叫ぶ声が。
「あーあ。 末子がしつこくして、次女ちゃんにやられたなこりゃ」と長女ちゃん。 「ママ、見に行ってこいよ」とパパ。
しばらくして、ナナが2階から降りてきまして。
「末子だいじょうぶ?」と長女ちゃん。 「いや、次女ちゃんがやられた(笑)」とナナ。
ミイたんが次女ちゃんになつき、次女ちゃんも姉としてその場を仕切りたがったために、逆上した末子ちゃんにひっかかれたそうです。 目の下ざっくり。 目を狙うあたり、攻撃のなんたるかを知っています末子ちゃん。 というわけで泣き声は次女ちゃんだった様子。
こうなってしまうと、次女ちゃんはもうワタシの前にも家族の前にも姿を見せてくれません。 日頃くねくねと踊っているくせに、繊細なのであります。 泣いた後に、人様の前に姿をさらす事なんてガマンならないのであります。 このへんの気持ちはワタシも痛いほどわかりますので、今日は次女ちゃんにおみやげを手渡すのはあきらめ、長女ちゃんにお願いすることに。
和やかさに影が差してまいりました。
が、ここんちではこんなこたあ日常茶飯事でございます。 気を取り直して。
うちもハワイに行くか!と、パパと長女ちゃんで盛り上がり、旅費の計算などして盛り上がっております。 5人だし、金かかるよなー、とか、オレも鉄砲撃ちてえとか、楽しそうなパパ。 ワタシもたまにぼそぼそと会話に参加して楽しんでいたのですが、 「ママはハワイで何したい?」とパパがキッチンにいるナナに話を振ったその返事が
「あたし行きたいなんて言った? 家族で行きたいなんてちっとも思わないんだけど。大変なばっかじゃん(冷笑)」
和やかさに影が差してまいりました。
ていうより、ナナ。 客人(じょりぃ)の前で、パパにむかってそれはないんじゃないのか。 パパがはしゃいでいたのが気に入らなかったのかもしれませんが、でもワタシが気にならない程度だったんですから、ナナだってそんな、つっかかるような物言いをする必要はないんですよ。 何か、パパに対してイライラしているものがある様子。 あ、もしかしてさっき客人(じょりぃ)がいる前でパパが 「ママ、今日下っ腹が出てねえ?」 と言い放ったことを根に持っているのでしょうか。(持ってないだろうな)
不穏な空気を察知し、どうしていいかわからず、ソファに置いてあった絵本「ねないこだれだ」(名作です)をもそもそと開いたじょりぃ。
「そうだけどさあ。 そんな風に言わなくてもいいんじゃねえの?」とパパ。 そのとおりです。
が、ここんちではこんなこたあ日常茶飯事でございます。 気を取り直して。
パパと長女ちゃんがおしゃべりしてまして。 長女ちゃんが、パパをからかうような、バカにするような発言をしつこくいたしました。 彼女がキゲンのいい証拠みたいなもんなのですが。
しかし、客人(じょりぃ)の前で、娘にバカにされてパパもムッとしたらしく。 急に長女ちゃんに向かって、ナナ家で今いちばん問題になっている長女ちゃんの学校での態度やらについて説教を始めてしまったのでした。
やばいんじゃないのぉ?パパ・・・ と、またもやこそこそと「ねないこだれだ」を開くじょりぃ。
学校のことは今の話の流れにまったく関係ありませんし。 当然長女ちゃんは「なんで今その話が出るの? カンケーないじゃん(冷笑)」と。 「パパはいつだってそのこと考えてるんだよ。パパだけじゃないだろ?ママだってさー、先生だってさー」 「わかったから」<フキゲン入ってきました。 「だいたいおまえ、甘ったれて(長いので以下略)」
パパ。 やめたほうがいいですよ。 客人(じょりぃ)もいるんだし。 長女ちゃん、立場ないですよ? だいたい、ワタシと長女ちゃんはその問題について触れたことがないんですから。 長女ちゃん、ワタシの前ではしらばっくれていたかったかもしれないのに。
「だからわかったよっ」と長女ちゃん。 「わかってねーよ」 「・・・・わかってるんだよね、長女ちゃん」 じょりぃ、小さな声で助け船。 「うん」 長女ちゃん、恥ずかしそうな小さな声で返事。 ちょっとかわいい。 「わかってるんならなんでさー・・・」とパパ。 「ちゃんと長女ちゃんなりに考えてるんですよパパ」 もういいじゃんかと微笑みながら遮るおせっかいじょりぃ。 「そうだよ!もういいよパパは! 部屋もどる」 <すげえ早口
長女ちゃん、席を立ち、一瞬ワタシの顔を見てから泣きベソ顔になったあと、リビング脇の階段をどんどんどん、と登って行ってしまいました。
しーーーーーーん。
ところで。
ナナはどこに行ったのだ?
「とうとうふたりっきりになってしまいましたね☆」 と、無理矢理軽やかにワタシ。 「・・・・どう思う? あの態度」 と眉間にしわを寄せつつパパ。 「んーーーーーー・・・・・ワタシがいたから、バツが悪かったんでしょうね」 ていうか、あんたが悪いあんたが。 「だいたいさー、(ナナから年中聞いてる長女ちゃんの話なので以下略)」
和やかさに影が差してまいりました。
パパもやさしい人ですし。 娘のことは大好きですし。 日頃は理解もあって、甘すぎるくらいなんですが。
ちょっとタイミング間違えちゃったかな。 ワタシというギャラリーがいたので、張り切りすぎてしまったのかもしれません。
て、 待てよ?
さっきから客人(じょりぃ)のせいで、トラブルが勃発しているような。 和やかさに影が差しているような。
あわあわあわあわあわあわ 泡。 ワタシのせいで、和やかな家族の夜に影が差しっぱなしでございます。 てことではないんですけど本当は。
どこからともなくナナがやってまいりました。(どこにいたのだキミ)
「あんな風にいきなりわざわざあんな話題出せば、長女、怒るに決まってんじゃん(冷笑)」
泡。 やってくるなりパパにイヤミ? ケンカしないでよねー。 とはいってもこの夫婦は「イヤミのジョブ」か「パパが部屋にこもる」程度のバトルしかしませんが。 ケンカしない主義夫婦でございます。 うちも見習わなきゃ。
「そもそもあいつが悪い」とパパ。 「(ナナ、無視)」
じょりぃ、みたび「ねないこだれだ」を開くことに。
が、パパはワタシにむかって、ナナに対する言い訳のようなことを話しかけてまいりまして。 パパの気持ちもわかりますので(針のむしろでございましょう)、にこやかに話を聞いているじょりぃなんですが。
プリプリさん(ママ)がそばにいますし、相づちだって打ちづらくてしかたありません。
しばらくして。
「・・・・・俺、長女のとこ行って謝ってくるわ」 とパパ。
エライ。 エライわパパ。
「そうですね。 いいことじゃないですかー」と持ち上げるじょりぃ。
が、奥様は
「(冷笑)無駄だと思うけどね。 ていうか、火に油を注ぐだけじゃない?」
泡。
ヒヤヒヤしたじょりぃはちらっとパパを見ましたが。 パパは黙って二階に上がっていきました。
冷え切った空気の中、リビングはナナとじょりぃだけに。 正直言って、怖いです。
「まったくさー」と、怒り笑いしながらナナ。 「ん?」 「人がいるところであんな話すれば、怒るに決まってるじゃんね」 「んーー・・・」 オマエモナー。 「せっかく今日は、長女もすごく楽しそうだったのにさー。 だいなしじゃん」 「(苦笑いしながら、またもや「ねないこだれだ」を開くじょりぃ)」 「あーゆーんだよねーパパ。 なんか、たまにパフォーマンスしたがるんだよ」 わかっているのか。 「んーー・・・・」<なんとも言いようがありません。 「・・・・・・」 「ちょっとベソかいてた」 「誰? 長女?」 「うん」 「(ためいき)」 「少しかわいそうだったかもね」 「まあ、どっちもどっちだけどね。 そっくりだもん、あのふたり」
そうなんですよ。 そっくり。
しばらくして、パパが降りてまいりました。
「長女、こっち来るってさ」 にこにこにこ。とても嬉しそう。 「よかったですね」 パパ、がんばったね。 「もうああいう話しないでよ」 だから怖いよママ。声低いし。
長女ちゃんが戻るのを待つ間、パパとワタシでガンシューティングのことで盛り上がりまして。 エアガンでもおもしろいもんなー、とか、そのうち動いてるもん撃ちたくなっちゃうんだよなー、とか。 ワタシはもっぱら聞き役でございますが。(話すのめんどくさいもんで) ワタシも興味のある話なので、楽しく会話しておりましたら。
「(-'o -) はーーーーーーーっ」
キッチンから、ことさら大きなためいきが。
コーヒー入れてた、ナナ様のためいきでございます。 なにかこう、アピールっぽいためいき。
・・・・・・・・・・何が気に入らないのかしら。 とりあえず、たぶん、ワタシじゃないはず。 パパがゴキゲンにしているのが憎たらしいのか、さっきから「パパ、お風呂入っちゃってよ」と言っているのにパパが入らないことに苛立っているのかもしれません。(こういうつまんないことでイラつくんですよナナ)
ためいきつくと、幸せがひとつ逃げるぞー。
と、茶化すフリして諭そうかなとも思ったのですが、それをきっかけに、またナナがパパに文句を言い始めてもめんどうです。 パパもいいかげん気の毒ですし。 ということで、ワタシもパパも一瞬凍っただけで、ためいきは無視することに。
ちょっとしてから、ナナが二階に子供たちの様子を見に行きました。
するととたんに、パパがナナのグチを。 まあ、無理もありません。 ワタシがパパの立場だったら、やっぱりそうしたくなることでしょう。 なのでひたすら「うん、うん」とあいづち。
・・・・・・ワタシったら、一体なにしに来たんでしょう。
しかし、グチとはいっても、パパのグチって結局 「こんなに問題のあるアイツだけど、でも俺、仲良くやってるんだぜー」 という感じのものですので、かわいいもんです。 これがホントにナナの悪口だったらワタシだって聞いていられませんが。 こういう「ウチのって、ダメなヤツでさー」的オノロケって、ワタシもけっこうやっちゃいますし。 「ダメなヤツ」と言われるほうはたまったもんじゃありませんが。 言ってる本人は悦。
パパのグチが続いている途中で、階段から足音が。 パパ、目を上に泳がせたあと、話をいったんピタ と止めまして。
怯えてます。 なんかかわいい。
「もうやめときましょうね」と「今の話はナイショにしておきますよ」という意味を併せて、ワタシは「しーっ」と人差し指を口の前に持っていきまして、にっこり。 パパがビビって自分から話をやめた、という形よりも、ワタシが「やめときましょ」という形にしたほうがパパもカッコがつくでしょうし。 菩薩のようにやさしいじょりぃ。と自分で言っておきます。
階段を降りてきたのはやはりナナでございました。
「パパ、もうお風呂に入っちゃってよ」 「んー」 「長女が入る前に入っちゃって」 「・・・・・・」 「さっきから言ってるのに」 「入るよ」 「だからもうすぐ長女が来ちゃうでしょ? すぐ入って」 「俺はまだ飲んでるんだよっ」
・・・・・・・じょりぃ、「ねないこだれだ」を開・・・って、もう飽きました。
長女ちゃん登場。
「よーう」<じょりぃ 「えへへへ」
ゴキゲンが治ったようです。
「パパはTPOをわきまえないんだもん」と、パパの前の椅子に座りながら長女ちゃん。 「なにがTPOだよ」とパパ。
このあと、楽しそうにとはいえ、またくどくどと「パパはTPOなってないよね」ということを言い続ける長女ちゃん。 もうやめときなはれ。 ホントにあなたたちはよく似ていらっしゃる。
パパの顔色が変わってきたのを察知したじょりぃは 「長女ちゃん、パパがやさしいパパのうちに、そろそろやめておけば?」 と、微笑みつつ警告。 「そうだよ。 すぐ調子に乗るんだから。もうやめな」とナナ。 「あ、ゴメンね?パパ。怒った? TPOわきまえてるから怒らないよね?(笑)」としつこい長女ちゃん。
ナナ、キッチンから 「おまえはー、いいかげんにしなよー」(低)(怒)
ナナが「おまえ」って言ったーーーーーー!!!!<じょりぃ、なぜか激しく興奮
長女ちゃんのおかげで、いいもん聞かせていただきました。
そのあとの会話で、流れは忘れてしまったのですが、なぜか長女ちゃんから 「ママ、妊娠してるんじゃない? 4人目?」 という発言が出まして。
なに? と心は色めきたったものの、相変わらず菩薩の笑顔(自称)のじょりぃ。
貼り付いたような笑顔のまま、ちらっとナナを見ましたら。 ナナもめずらしく、こちらをちらっと。 すぐ目を逸らされましたが。
・・・もしかして、気を使わせているのかもワタシ。 「妊娠話なんて、じょりぃ、いじけるかも」 とか。
いや、きっとそれは自意識過剰。 とりあえず、笑顔笑顔よ今日のワタシの仕事は。
「妊娠なんてしてないよ。何言ってんの?(笑)」とナナ。 「4人目ほしいなー。あたし男の子がいい!ママ☆」 「よくそーゆーことが言えるよねー(笑)。 今だって『妹ばっかりかまって、あたしのことかまってくれなーい』とか言ってビービー泣くくせにさぁ」とナナ。 「ホントだよなー。自分がいちばん甘ったれてるくせして」とパパ。 「TPOがわからない人に言われたくない」 長女ちゃん、しつこいな。
パパがいよいよムッとしたのを見て、じょりぃ発言。
「あ、じゃあさ、いいじゃん、4人目男の子を産んでさ」
3人の目がワタシに向きました。 う、うまくフォローしなければ。
「名前を『てぃぴ男(TPO)』にしちゃえば?」
空気が凍ったところで、じょりぃ、おいとますることにしました。
ぐったりと疲れて帰宅。 徹夜明けの頭に「家族ゲーム」はハードでございました。 PCを立ち上げると、携帯メールの着信音が。 長女ちゃんからです。
「おみやげありがとう! 今日はすねちゃってゴメンね」
こーゆーとこがさりげなくうまいのは母親譲りでしょうか。 やれやれ。 かわいいなぁ、と思わされてしまったじょりぃは、また今度はクリスマスに向けて子供らのために稼がなければなりません。 どっこいしょっと。
くさくさくさくさくさくさ 草 臭ー。
と、ここのところいまいちこう、ぱあっと気分が晴れないじょりぃだったんですが。 どーしてなんだろー と青い空を眺めながら天に唾を吐いてみたりするという、不毛なことを実はしてはいなかったんですが。
なぜ気分が晴れないのかといえば。
ナナと話がしたいのに、できないからです。
という言い方を以前ナナにしましたら 「できないって? 何それ。 自分がしてこないだけでしょ? あたしが悪いような言い方しないでよ」 と怒られたことがありますが。
へいそのとおり。
正確には「話がしたいと伝えることができない」のであります。
忙しいだろうしな とか。 ワタシと話がしたいなんて思ってないだろうしな とか。 うざがられたらイヤだしな とか。 今日の夕飯何食べようかな とか。 きょんはちゃんと「大奥」を録画してくれてるかな とか。
話がしたいのにー、という状況に加え、かようにいろいろウジウジと考えてしまって、気分が晴れないのであります。
ハワイのおみやげも渡してないし。
先日会ったときに持って行ったのですが、「子供たちへのおみやげがあるのなら、直接渡してあげてほしいな」と言われ、すごすごと持ち帰ってきたのであります。
は。
電話の口実があったじゃありませんか。おみやげおみやげ。
というわけで。 お昼休みに、ナナに電話。 こ、こんな明るいうちから。 って、 たかが電話でございます。 落ち着きましょう自分。
「おみやげ、いつ渡しに行っていい?」<口実 「あ? ああ。 忙しいんでしょ? いいよいつでも」
しゅん。
としたものの。
すぐに切るようかなと思っていたのですが、思いのほか話が弾みました。 嬉しい。
「なんかさー、 何もする気になれないのだよ」とナナ。 「それは気が滅入っているからだ。 遊びに行こう」 「ヤダ。 寒いから」
あっさり断られました。 理由もひどいです。
「寒くないとこにさ」 食い下がるじょりぃ。 「 どこ?」 「映画行こ」 「映画かぁ。 何見るの?」 「なに見たい?」 「ジョニー・デップ見たい」 シークレット・ウィンドウですね? 「ワタシも見たい」 「もうやってないかもね。 調べて」 「はい」
カタカタカタ。
「やってない」 「なんだよー」 「スミマセン」 「見るもんないじゃん」 「うん」 「見るならオールナイトがいいね」 「うん」 にこにこ。 「でも見るもんないから行けないね」 「・・・うん」 しょんぼり。
本日はアップダウンが激しゅうございます。
なんだかんだ話しているうちに、「顔の変化について」の話になりまして。
「ワタシさ、毎朝自分の顔見て、けっこうチェック入れるのよ。体調とか、精神状態とか」とワタシ。 「ああ。 わかるわかる。 あたしもすげーチェックするよ、自分の顔」 「心の状態って、ダイレクトに顔に出るよね」 「うん。あたし、顔が日替わりだもん(笑)」 「わははははは」
確かに会うたびにビミョーに顔が違いますけどこの人。 奥二重の人って、二重になったり一重っぽくなったり、体調と睡眠量でけっこう顔つきが変わりませんか?
「今日目がはれぼったいなーとか、やつれてるなーとかさ。そういうのって、精神状態と生活が反映されてるよね」とナナ。 「うん。 ワタシなんてここ2年ほどは、鏡を見るのがイヤだった」
変な顔だったんですよ。 いえ、つくりは元々のものなのでしかたないんですが、醸し出すものが、変。ブス。 自覚はあったんですが、自分ではどうにもできませんでした。 どうにかしなくちゃなあとは思っていたんですが。 ここのところ、やっと元に戻りつつある感じです。疲れた顔は相変わらずですが。
「あたしも最近、イヤ」とナナ。 「そうなのか?」 「うん。 ひどい顔してるもん」
そうかなあ。
「でもさー」とワタシ。 「なに?」 「こーゆーこと言うと、また嫌がられるかもしれないんだけどさー」 「・・・なに?」 <警戒してます 「このあいだ会ったとき、ママ(ナナ)見て、ああ、相変わらずキレイだなあこの人、と思ったよ」
しゃあしゃあ。
と言ってみたものの、またいつものように無視ですよ無視。
と思っていたら
「 そぉ?」
ちょっと嬉しゅうございました。
| 2004年11月21日(日) |
合唱コンクールふたたび |
忙しい忙しいと言いつつ、前回のナナワタと一緒にこれも書いておいたので、せっかくなのでアップしておきます。
-----------------
もう帰っているかな? 帰ったばかりで仕事が忙しいとは思うんですが、金曜日って時間つくれない?
ナナ様からメールでございます。 旅行から帰った晩のことでございます。 水曜日の夜です。
仕事が忙しいって、泣きたくなるくらい忙しかったのですが、むむう、むむう、と唸りながら返信。
んー、午前中ならなんとかなるかな。
が、しかし。 ナナの用事はお昼からでございました。 去年もふたりで見に行った、長女ちゃんの中学校の合唱コンクールに一緒に行かない?というお誘いでありました。
ナナが適当に出かけたい、とか単にじょりぃに会いたくてたまらない(ありえません)とかなら「忙しいからゴメン」と断ったのですが、子供がらみならワタシだってなんとか時間をつくらなければいけません。 ワタシはナナよりも子供たちが好きなんですから。 ということもないんですが。 子供は大事。 ワタシの子じゃないけど。 母親に似て憎たらしい子供らですけど。
ということで。 アポの調整をし(この日に限って数件入ってやがりましたよまったく)、いざ、合唱コンクール会場へ。
打ち合わせの合間を縫って行ったので、ワタシったらカッチリ目の服装でございます。 いつもはいい年こいて小僧風な服装でございますからね。 こんな「企業戦士風」なじょりぃを見て、ナナが心をときめかせてしまったらどうしよう。 ・・・なんて心配はもちろん無用なわけでございます。 「あれ? 今日、いつもと違うじゃん」の一言すらありませんでした。 ワタシの服装なんてどうでもいいみたいです。
長女ちゃんは立派に歌っておりました。 よしよし、いいこだ。 去年「なぜムービーとか持ってこないのだ」とワタシがナナを責めた教訓を生かし、今日はちゃんとムービーを持ってきたナナはしっかり録画。
しかしこの女。 自分の娘を録画する以外にも、しょーもない理由でムービーを駆使しておりました。
ムービーのズーム機能をフル活用し、各クラスの「イケてる男子チェック」なんてしてやがるんですよまったくもう。
「あ、この子かわいい。 ほら」とか 「このクラスはいいのいないなあ」とか呟いておりますです。ワタシの隣で。 ワタシと腕が触れ合っている状態で。<関係ない
まあ、ワタシはワタシで「かわいい娘はいないかな?」と目を光らせておりましたので。 どっちもどっちなんですが。
何度目かの「ほらほら。かわいいよこの子」のときに、ワタシは言いました。
「それって楽しい?」 「うん。楽しい。ていうか、せっかくだしさ。みんなの成長ぶりを見ているのだよ」 「ふうん」 成長ぶりねえ。ウソこけ。 「あ。 この子なんて、すごく男っぽくなっちゃったなあ。子供だったのになあ」 「へえ」 <あまりおもしろい心持ちでない様子のじょりぃ。 「あ、見て。 この子かわいい☆」 「カッコイイより、かわいいのが好きなのか」 「そういうわけじゃないけどさ」 「どういうわけさ」 「中学生なんてさ、かわいいって感じでしょまだ」 「ふうん」 <おもしろくない
おもしろくないので、話題を変えました。
「自分が中学の先生になるとしたら、どの教科がいい?」 「えー? あたしが教えるのか? 想像つかないけど」 「想像したまえ」 「んーーー・・・・・数学?」 「数学?」 「とか、国語?」 「国語?」 「社会はダメだなとりあえず」 「ダメか」 「理科がいいかな」 「どして?」 「白衣とか着ちゃってさ」 「白衣」
じょりぃ、ごきげん復活。
「白衣か。 では理科の先生にするといいよ」 「そんなことで決めるのかよ(笑)」 「あー、 もっといいのがあった」 「なに?」 「保健室の先生がいいと思うな」 じょりぃ、軽く興奮中。 「は? なんで?」 「白衣着るしさ」 「・・・・・・・」 「絆創膏なんて、貼ってくれちゃったりしてさ」 「で?」 「傷口をふうふうしてくれちゃったりしてさ」
言ってることが看護婦さんごっこのときとたいして変わらないあたり、じょりぃの妄想も貧困であります。
「あのさあ」とナナ。 「はい」 「じょりぃの想像の中で、保健室の先生がどんなだかはわからないけどさ」 「はい」 「なんか、すごく色っぽいものを考えてませんか?」 「もちろんです」 「実際はそんなことないよ」 「そうなの?」 「うん。白衣も着てないし。 なんか、色気ないトレーナーとジーンズ、みたいな格好してるよ」 「それは保健室の先生とは言わないから」 「言うから」
がっかり。
「でもさ、ママ(ナナのことです)が保健室の先生ならさ、エロいよきっと」<頭おかしいじょりぃ 「エロくないよ」 「いや、そこをなんとか」 お願いするようなことではない気がしますが。 「こう、かがんだときに、白衣から胸元見せたりして?」 「そうそうっ。 それだっ」
わかってるんじゃありませんかナナ。
「そんな保健室の先生がいたら、生徒よりも男性教師が通いそうだ」とナナ。 「それもそうだ」 「現実を知ってください」 「しゅん」
そのうちに、PTA役員さんたちの合唱となりまして。 ナナやワタシとそう年が変わらないはずなのに、どうも、こう、もっと風格があるというか、悪い言葉で言えばみなさん老けて見えるというか。
「すごくみんな『おかあさん』ぽく見えるな」とワタシ。 「そーお?」 「うん」 「白ブラウスと黒ボトムがいけないのかな」 「そういう問題ではないな。どちらかというと体型か?」<自分のことは棚に上げてます 「じょりぃが気に入るように、来年からはみなさんにナース服でも着てもらえば?(笑)」 「それは違う」 「なにが?」 「ナース服を着ればいいというものではないのだよ」 「そうなのか」 「そうだ。 あれは人を選ぶのだ」 「ふうん」 「きれいな人が着るからいいんだよ」 「ふうん」
暗に「だからナース服を着て欲しかったキミはきれいってことだよ」と伝えてみたつもりだったのですが、答は「ふうん」でございました。
これは伝わらなかったかなと思い、じょりぃ、くどい人間になってダメ押しで
「ママはよく似合うよね、ナース服」にっこり。
とお伝えしてみましたが、さっくり無視されました。 しゅん。
話は変わりますが。 この日、ナナはめずらしくというか、ワタシとしては初めてだったんですが、何かつけておりました。 つけるといっても「霊を憑ける」とかではなくて、香りです、香り。 なんだかほのかに、とても良い匂いが。
ナナは香りを嫌う人なので、最初はまさかねと思って、どこから香ってくるんだろうなときょろきょろしたりしていたじょりぃだったんですが、どうやらナナですよ。
どういう心境の変化だね? とも思ったのですが、何はさておき、この香りというヤツは、人をクラクラくらりんこにさせますです。 しかも、なんというか、こう、ちょっと色っぽいような香りでございますよ。 さわやかシトラス系☆とかではないんですよ。 もっと甘くて、ちょっとだけいやらしい香りですよ。と思うのはワタシがいやらしいからかもしれませんが。
で、「今日、何かつけてる?」とか訊けば、絶対照れくさがってしまいそうなナナですので、しらばっくれていたんですが。
合唱コンクールも終わりになってきた頃、ナナが「なんかさ、皮の匂いがしない?」と。
ゴメン、それ、ワタシ。 この人、鼻がいいんですよねえ。
「ゴメン、それワタシだ」 「は? なんで?」 「今日着てるコート、皮のコートと一緒にしておいたら、匂いが移っちゃったんだ」 「ふうん。 そんなこともあるのか」 「ママは今日、いい匂いがするね」
やった。 さりげなく言えた。 な、なんて答えるかな。 ナナの返事のあとに、何をつけてるのか訊くんだー。 そして、同じものを買って、家でひとりでクンクンするんだー。
と思ったのに。
またもや無視されました。
しゅん。 なんか言えよう。
というわけでですね。
愛しい人のために無理矢理時間をつくったじょりぃでありましたが。 愛しい人は、若い男子のチェックに余念がなく、そしてワタシが勇気をふりしぼってお伝えした言葉はことごとく無視する、という素敵な待遇でもって応えてくださいました。
それでもその日の終わりには 「今日は本当にありがとう。じょりぃの仕事が落ち着いたら、昼間ゆっくりでかけようね。夜中にちょっとお茶、とかでもいいし」 なんてメールを送ってくださるので、ワタシとしてはまたシッポを振りながらナナに会いに行くことになるのですけど。
そういえば、旅行帰りのワタシですから、フツウ、その話で盛り上がりそうなものですけど。 その件に関しては 「疲れた?」「いや。疲れない」「ふうん」 以上。 それだけ。
ホントにワタシに関心なさそうですねこの人。 やれやれ。 楽しいなあ。
| 2004年11月20日(土) |
ハワイからわざわざ電話してみました |
一週間旅行をしている間、ワタシったら思っていたよりもぜーーーんぜん、ナナが恋しくならなくてですね。
なんだ。 ナナのことを忘れたくなったら、吹っ切らなければならなくなったら、ハワイに住んでしまえばいいんだということに気付きました。
人生の重荷がひとつ減りました。 行って良かった☆ハワイ。
こんな風に思ったワタシは、もちろん、ナナが吹き込んでくれた留守電をくどいほど聞いたり、携帯に入っているナナの画像をこれでもかというほど眺めたりなんてしていないわけですよ。当然です。本当です。
・・・・・・・・。
いえ、でも本当に、あんまりさびしくなかったんでございます。
ナナに電話して、声を聞くまでは。
電話も本当はしたくなかったんですけど。<本当 「じょりぃがいなくてさびしいな」とナナが思ってくれているはずがないのは100%承知ですし、実は留守電も出発前のギリギリでかろうじて入ったということを少々根に持っていたワタシだったのであります。 「ハワイから電話するね」と約束したからしなくちゃなー、という感じだったんですが、その約束すらナナは覚えていないでしょうし。
書いてて悲しくなってきましたが。
でもワタシったらマジメなので。 約束したんだから、電話しようかなと。 ということで、時差やらホテルのチェックアウトやらきょんとの行動スケジュールやらの時間を考慮した上での、比較的ギリギリになってから電話いたしました。
・・・要するに、最後の日まで引っ張ったですよ。 なぜなら留守電のギリギリぶりに対抗したかったからです。虚しい対抗ですが。 そんなことしたところで、ナナはなんとも思わないわけですが。
「もしもし、じょりぃです」<いつも通りに電話。 「え? あれ? ????? 今どこにいるはず?」 「ハワイ」 「だよねー。(笑)どしたの?」 「ん。 なんというか、まあ、電話してみた」
やっぱりハワイから電話する約束になってたの忘れていたのかしら。 あ、でも、日程は覚えていてくれていたのか。 ちょっと嬉しゅうございます。
「楽しい?」とナナ。 「うん」 「すごいじゃん」
楽しいと答えてほめてもらえるじょりぃ。 日頃どれくらい、人生をつまらない顔で過ごしているかがうかがえます。 帰国後、母におみやげを渡しに行ったときも「楽しかった?」と訊かれ「うん」と答えたら、驚きながら「良かったねー!ああ、良かった」と、母もしみじみ申しておりました。
「眠れてる?」とナナ。 「それが、眠れているんですよ」 「すごいじゃん!」
またほめてもらえました。
「楽しいんだけどさ」とワタシ。 「うん」 「きょんとケンカばっかりしてるんだよ」 「何やってんだか(笑)」 「うん。 しかも、どうもワタシが悪いような気がするんだ」 「たぶんそうだろうね(笑)。 まったくさー、自分で好きでくっついていったのにさー、ケンカするなよなー」
確かに。
「確かに」 「仲良くしなよ」 「うん」 「これからはやさしくしてあげれば?」 「うん」 あとは帰るだけですけどね。
ちょっと沈黙。 こんな風に用もないのに電話すると、何話していいかわかりませんねん灸。
ナナが子供の話を少ししまして。 結局、子供の話がないと、会話が続かないワタシたち。 まるで夫婦みたいですね☆ 全然違うところが哀愁ですが。
とりとめのない話も少しして。 正味15分くらい話したんでしょうか。 用がないのにだらだら話しているので、かえって切るきっかけがつかめません。 ということで
「じゃ、切る」 と、唐突にじょりぃ。 「ん。 気をつけてね」 「うん」 「楽しんでね」 「うん」 「きょんさんと仲良くしなよ(笑)」 「うん」
ばいばーい、と。
皮肉なことに。
ナナと話して「きょんさんと仲良くしろ」「自分で好きでくっついていったのにさー」と言われたことにより、それまでずーーっときょんに対してイライラしていた気持ちがすっかり解消されまして。 残すところあと一日、という頃になって、やっときょんにやさしくなれたじょりぃ。
もっと早くナナに電話しておけばよかった。 という問題でもないんですが。
なんてわけでですね。
それまではナナがいなくてもぜーーーんぜんへーき、なじょりぃだったのですが。 声を聞いた途端に、元の木阿弥。 になってしまいましたとさ。
これって何かに似ている、と思ったら。
タバコ。 似てます。 禁煙しはじめて「むむ。これならいけそうだ。やめられそうだ。チョロそう。余裕」と1週間くらいはいけるのに。
1本吸ってしまったらもうアウト。 吸い続けずにはいられない。 という感じに似ております。
なーんだそうか。
ナナへのワタシの気持ちは「愛」なんてあまったるいものではなくて、 単に中毒症状というだけのことでございました。 「会いたい」とか「話したい」とか以前に「思っていたい」という中毒症状。
キミのことなんて、ちっとも好きじゃないってことだよナナ。 わははははははははははははは。 わはははははは。
はは。
なはなはなは那覇。(せんだみつお)(沖縄)
ということで。
ハワイで思ったナナへの気持ちというのは「せんだみつおと沖縄」というシメでよろしいでしょうか。 よろしいです。(自問自答)
ナナからの留守電が来ないまま、今日も一日、ワタシはくるくると働いて(いるフリをして)おりました。
だんだん腹が立ってまいりました。 約束したじゃん! ホントにワタシのことなんて、どうだって良いのだね。 明日から旅行、ってことだって、きっと忘れているに違いない。
もういいや。 留守電なんていらないし。 自分と子供のことにばっかりかまけていればいいさ。 だいたい、そうやって、ひとつのこと(子供)に頭をいっぱいにしすぎるから、余計悪循環なんじゃん。 そんなこともわからないのか。 バカモノめ。 愚かな女だ。
という具合に、心の中で罵倒しまくり。 ハワイから電話するね☆なーんて言っちゃったけど、絶対しないもんね。
と、ワタシがたいした態度のつもりでいても、ナナにはなんのダメージにもならなそうなところがさらに虚しさを覚えるわけですが。
とにかくもう、ナナのことはキレイさっぱり忘れてバカンスを楽しんでくるのだ! ・・・と、意気込みつつ、「でも子供たちには絵ハガキを送ろうっと」「ひとりに一枚ずつ送るんだ☆」と、いそいそと住所を控えていくけなげなじょりぃ。
とまあ、そんなわけで腐りまくりでござる。
が、そんな折、素敵な電話が。
「もしもし? 誰だかわかる?」 と、そのやさしい声。 「うん! 素敵な人☆」<お調子者
まりあからでした。
「明日から出発でしょ? 準備できた? 気を付けて行ってきてね」
それだけのために電話をくれたまりあ。 どっかの誰かさんとはエライ違いでございます。
嬉しい。 なんだか久しぶりですし。 まりあの声も元気そうで安心。
すっかり気を良くしたじょりぃは、まりあの声に励まされ、せっせと荷造り。 もう携帯の電源も切っちゃおうかな。 夜になって「あ、じょりぃ、明日行くんだっけ? やべー。しょーがない、留守電入れとくか。あとがうるさいし」なんて具合にナナから留守電入るのがイヤだったんですよワタシは。
これを「つまらない意地」と言います。 「間違えたプライド」とも言います。 「ひとり相撲」とも言います。 「勝手にやってれば」と言われます。
と思いつつも、電源切るのを忘れて2階で荷造りしておりましたら。
階下から、プリキュアのテーマソングが流れてきました。 ていうか、ワタシの携帯の着信音でございますよ。<いろんな人に軽蔑され中
仕事の電話かと思ってだだだだだと下に降りていったのですが、間に合わず。 すっかり切れておりました。
あらら大変、と思って着信履歴を見ましたら。
ナナでした。
留守電にも録音マークがついております。ぎょぎょぎょっ。魚。
ギリギリで約束守りやがりました。 時間は夜の11時半でございますよ奥さん。 絶対、「あ、じょりぃ、明日行くんだっけ? やべー。しょーがない、留守電入れとくか。あとがうるさいし」ということでかけてきたに違いありません。
けっ。
と空に向かって悪態をつきながら、異常に心音をばくばくさせながら聞いてみることに。 なんだかすごく恥ずかしいです。 こんなに恥ずかしいなら、留守電なんて頼まなければよかった。<勝手
うあああああああドキドキするーーーー。
何を吹き込んだのかな?というドキドキではなくて、こんなこっぱずかしいことをナナにさせてしまって、しかもそんなナナの声を聞くのがいたたまれなかったのであります。(だから、それなら頼むんじゃねえよと)
聞いてみましたら。
気を付けて行って来てね、おみやげ待ってます、めいたことが入ってました。 棒読みで。 デビルマンの主演ふたりも真っ青なほどの(見てないんですが)棒読み。
なんだかこう、何かを読んでいるかのような感じだったのですが。 たぶん棒を読んだんでしょう。 しかもけっこうきっちり16秒。
・・・もしかして、下書きしましたか?
いやまさか。 そんなはずはなかろうでござるの候。
でもとにかく、その留守電たら、なんだかすごく、ナナったら恥ずかしそうでですね。 聞いてるワタシもえらく恥ずかしくなりました。 恥ずかしがるんじゃねえよ!うつっちゃうだろ!(赤面しつつ罵倒)
いえ。 ナナが恥ずかしがってるのは、単に「なんであたしがこんな芝居めいたわざとらしいことを」ということで恥ずかしがっているだけなんですけど。 って、説明しなくてもわかりますかそうですか。
ふん。
どうせお義理でしょ。 しかたなくかけたんでしょ。 今の今まで忘れてたんでしょ。
と激しく思いつつも。
しょうがない、許してやることにしました。(にこにこにこにこにこ)
しかしですね。 恥ずかしそうなナナがあまりにも恥ずかしくてですね。
2回目が聞けないでいるんですが。
明日になればワタシもいくらか興奮が落ち着いているでしょうから、ハワイでゆっくり2回目にチャレンジしようと思います。
それでは行ってまいります。 アディオス!<国が違います
| 2004年11月06日(土) |
留守電、その後(または妖怪からっぽ) |
ナナワタをいつもご覧になってくださっている物好きで心優しいアナタ様、こんばんは。
そんな素敵なアナタ様も既に覚えていらっしゃらないと思うんですが。 こんな話題がかつてあったのでございます。 ひと月以上前の話です。
そうです。 「携帯の留守電に、声を吹き込んでおいてあげる」という約束をしてくれたナナ、という話でございます。 その後も何度かナナワタで「まだ留守電入ってねえですよ」とグチグチとしたご報告などもしておりました、その留守電でございますよ。
で、どうなったかと言いますと。
もちろん、いまだ、ワタシの、留守電は、からっぽでございます。 心もからっぽ。 脳みそもからっぽ。 からっぽという言葉、かわいいですね。 陽気でかわいい妖怪のようです。からっぽ。 後ろを振り向くと、ずんぐりと毛深い小さい生き物がただにこにこと笑っている、そんな妖怪からっぽ。 ただ、からっぽに出会ったその後3日間は、高熱にうなされてしまうという、実はおそろしい妖怪からっぽ。 って、止まらなくなってきたのでがんばってやめにします。
で、もう「留守電まーだーー?」なんて催促はすまい。 と心に決めていたのですが。
ワタシはもうすぐハワイにのんきに旅立つ身でございます。 一週間です。 そうなってくると、ナナの声も聞けなくなります。 ていうか、一週間音信不通なんてザラなので、今さらそのくらいなんですか!と自分を叱りたくもなるんですが。
「一週間もワタシがいなくてさびしいだろー」 と、ナナに言ってのけたワタシでありますが。
なんのこたあない、さびしいのはワタシであります。 いえ、ワタシがいなくてワタシがさびしいわけではなくて、ナナと離れてさびしいんです。 と、いちいち説明しなくてもいいことをねちねちと説明してみました。
「今のとこ、そんな気分になれない」というナナの気持ちを尊重してきたわけですが。 (たかが留守電に声入れるのに、どんな気分が必要なんだよという感じもしますが)(単に入れたくないだけなんでしょうけど)(しょんぼり) 結局、自分のワガママが勝ちまして、ナナにメールすることに。
ハワイに行く前に留守電に入れてくれると嬉しいんだけどなぁ。 無理そうかなぁ。
相変わらず、腰が低くてビクビクした風情です。 ビクビクしてるかたいした態度かになってしまうワタシのメール。 メールでやさしくさりげない口調にするのって難しくないですか? ワタシだけでしょうか。 なんだかやさしくさりげなくしようとすると、ベタベタわざとらしくなってしまいそうで、結果、なんだか素直じゃないメールを送りがちです。 ネット上の書き込みなどでも同様の現象が起きるアタクシなんですが。いつもどうもスミマセン。
でも今回は。 ビクビクしつつも、一応素直風味。 よしよし、自分。
引き続きビクビクしながらメールを待ちましたら。 来ました。 どきどき。
わかった。
・・・・・・・・これだけ? って、「これだけ?」って、ワタシ今までナナワタで何回言ったでしょう。 ワタシが常に、ナナに対して過剰に期待しているのがようくわかりますですね。しゅん。
出発前に入れてくれるかなぁ。 なんだか無理っぽい気がします。 おまけにワタシの携帯の留守電て、16秒しか入れられなくて、そのことを伝えたときに
「16秒? 何が話せるんだよ」
と冷たく言い放たれております。
「あたし、ホントはじょりぃのこと好きなの」 なら言えますよ? なんてアホなことはとてもじゃないけどナナには言えませんよ?
と、現在、相変わらずの一人上手状態を楽しんでいるじょりぃでございます。 け。
一人上手はさびしいので、妖怪からっぽと遊んできます。 ハワイに行く頃、ちょうど高熱にうなされるかもしれません。
パパに「ナナはじょりぃちゃんのことを放っておきすぎじゃねえ?」と言われたことについて、ナナと話がしたいなぁと思いつつ、ナナのほうがそれどころじゃないのでまあいいかと思っていたじょりぃだったのですが。
先日のナナからの電話のときに、思いがけず、ナナからその話題を振ってまいりました。
「パパが(・・・・略・・・・)ってじょりぃちゃんと話してたんだよーと言っていた」 「ああ」 「話したの?」 「ワタシから話したわけじゃないけど」 「あははははははは。そんな話してたんだ」
あはははははは じゃ ない。
「やっぱりパパもそう思うのか、と思ったよ」とワタシ。 「・・・ていうことは、じょりぃもそう思っていたの?」 「うん」 「そうだったのか」 「自覚はなかったのか」 「うーーーーーーん・・・・・・あった(笑)」
・・・あったんですか。
「じゃ、わざと放っておいているわけ?」 「あ、ここぞとばかりにあたしを責め立てようとしているでしょ?(笑)」 「(笑)責める気はないよ。 知りたいだけ。 そもそも怒ってないし」 「何を知りたいの?」 「なんで放っておくのか」 「でもさ、 そういうのって、子供とかパパがいるときだけでしょ?」 「どういうこと?」 「ふたりだけでいるときは、あたし、そんなことないと思うんだけどな」
まあそうですけど。 ふたりだけでいても無視されてるようだったら、ホントに遊びに行けません。
でもなぁ。 なんだか腑に落ちません。 なので
「そうかなぁ?」と言ってみるじょりぃ。 「そうでしょ? ことさら洗濯物たたんだりお茶碗洗ったりしてないでしょ?(笑)」 「・・・うん」 なによことさらって。 「ちゃんとゆっくり、一緒にソファに座ってるでしょ?」 「(ぽ) うん」
なんだか恥ずかしかったんですが。 一緒に座ってる、とか言っても、大きいソファのあっちとこっちに座ってるわけですが。 まあ、それでも一緒に座ってることには違いありません。
「まず、子供・・・特に末子がいるときは、あたしとあなたはまったく話はできないでしょ?そもそも」とナナ。 「うん」 「次女ちゃんがかわいそうなくらい、末子がひとり占めしてるもんね、じょりぃのこと」 「うん」 「でも嬉しいでしょ?(笑)」 「うん。 嬉しい」 「なんでそこまでと言うほどなついているもんね」 「うん。 いつまでなついてくれるのかな」 「さびしいと思うよー、末子がじょりぃ離れしちゃったら」 「うん」 「でも、そうしたら、まず一個クリアでしょ?」 「なにが?」 「放っておく理由」
嬉しいような。 さびしいような。
「あとはさー」とナナ。「パパとのことに関しては、パパとじょりぃで話してるから、あたしがジャマしちゃ悪いかなと」 「それは違うだろー。 うそつき」 「(笑)だって盛り上がってるじゃん」 「パパがね」 「まあね」 「でもさ、パパはママがそんなだから、気を使ってワタシに一生懸命話しかけてくれてるところもあるんだと思うんだよ」とワタシ。 「ああ。それもあるだろうね」 なんだよどっちが先なんだよ。 「だから、最初からママが参加してればいいんじゃないの?」
「それについてはさー、あたしもちょっと考えるところがありまして」とナナ。 「なにを?」 「たぶん、あたしとじょりぃで話が盛り上がっちゃうじゃん? そうするとさ、パパがさびしがるじゃん」 「うん」 「そうするとさー、 なんかさー 」 <言いづらそう 「 心証悪くなるかも、と」 <助け船 「(笑) 気を使いすぎてるのかもしれないんだけどさ」 「いや」 「パパがじょりぃとおしゃべりして、楽しいな、と思ってくれるほうがさ、いいじゃん」 「なにが」 「じょりぃが良く思われてるほうが なんていうのかな」 <ふたたび言いづらそう 「遊びに来やすい」 <ふたたび助け船 「そう。 それ」
ふうん。<この「ふうん」にはいろいろな思いが含まれております
とりあえず、「なんとなく放置」とか「じょりぃに関心ないから放置」というわけではなかったのですね。
だったらいいや。
「あたし、だからパパともあまり話してないと思うんだけど。じょりぃがいるときは」 「いないときを知らないものワタシは」 「そりゃそうだ(笑)。いつもはもっと話すのだよ」 あっそ。 「ふうん。 なんで話さないのさ」 「パパにも気を使うけど、じょりぃにも気を使うから」 「そりゃすみません」 「まったくだよ」 「す、すみません。 しかし、モテモテだね、ママ」 「ホント。 モテモテ。 困っちゃうよマジで」
ずうずうしいですこの女。
「だからさ、末子がもうちょっと大きくなれば、とりあえずじょりぃが子供から解放されるから、そうしたらもう少し話せるようになるんじゃない?」 「うん」 「でもそれはそれでさびしいんでしょ?(笑)」 「うん」 「勝手なヤツだな(笑)」 「すみません」
ワタシ、どうも分が悪いです。 おかしいな。 こんなはずじゃなかったんですが。
が、なんにせよ、話したいと思っていたことを、ナナから話してくれたのはありがたかったです。 というわけで、そのことを伝えてみました。
「ワタシがキミに話したかった話というのは、実はこのことだったので、話を振ってもらえてよかったよ」とワタシ。 「なーんだ。 こんなくだらないことだったのか」
くだらなくてスミマセンねえ。
ということで。
まだまだしばらく、「家族といるあいだはじょりぃ放置」が続きそうでございます。
ああ嬉しい。(やけくそ)
ナナと電話。
「先日はとんでもないメールを送ってしまってスミマセンでしたー」とナナ。 「とんでもないメール?」 「うん。 勝手なやつあたりメール(笑)」
ああ。 あれですか。
詳しくは前日のナナワタをご参照くださいませ。
「ああ(笑)」とワタシ。 「さすがに怒った?」 「いや。 慣れてきたから」 「そうか(笑)。でも、どうしてあたしはいつもいちいちじょりぃに報告してしまうのだ?」 「? どういうことだ?」 「どうして不安定になったりイライラしたりすると、それをいちいちじょりぃに話しちゃうんだろ?」
ここでもちろん、頭の中でいろいろとワタシに都合のいい理由も浮かんだのですが。 「そりゃあもしかしたらワタシのこと好きなんじゃないの?」とかですね。 「そりゃあもしかしたらワタシのことすごくココロの支えーとか思っちゃってるんじゃないの?」とかですね。 「そりゃあもしかしたらワタシと@&*%#¥☆!!なんじゃないの?」とかですね。
しかしそれは浮かれた妄想というものです。 ワタシは現実も直視しなければならないのです。 もちろん妄想もしまくるわけですが。 が、それはそれ、これはこれ。 きっちり分けて考えないと、後で自分が泣きをみることになります。
ということで、いちばん考えられるセンをお答えしました。
「やつあたりしやすいからだろ」 悲しい現実。 「しやすいからって、あんまりだよね」と、ケロっとナナ。
やっぱりしやすいんですか。 ていうか、そこって「そんな風には思ってないよ」とか、社交辞令的に否定するところなのではないですかナナ。
「しやすいからってあんまりだけど、話していくらか気が済むのならかまわないですよ」 「気は済まないんだけど」
あっそ。
「気は済まないけど、なんか話しちゃうんだよねー。 どうせなら、ちゃんと気が済むようにしてもらえればありがたいんだけどなー(笑)」
すみませんねえお役に立てなくて。
「あたしが思うにねえ、あと半日辛抱すれば、だいぶ落ち着いているはずなのだよ」とナナ。 「誰が?」 「あたしが」 「そうは言っても、ガマンしきれなくてメールとかしてくるんでしょ? しかたないよ」 「でもね、確かにガマンの限界が来て、うわあもうダメだーー!って思ってじょりぃに当たるわけだけどさ」 「うん」 「すんごい限界は限界なんだけど、たいていやつあたりして半日も経つと落ち着くのね」 「うん」 「もうちょっとあたしにガマンというものができればいいんだよねー」 「なるほど。 でも、やつあたりしたから半日で済んでいるのかも」 「違うと思う」
あっそ。
「張り合いないなー」と脱力じょりぃ。なんだか殴られ損て感じですこれじゃ。 「だって、じょりぃに当たったあと、自己嫌悪になるんだもん」 「そうか」 「だから、もうちょっとガマン強くなるあたし」 「まあ、無理のないように」
もう好きにしてください。 ていうか、どうせやつあたりするなら、そのあとスッキリしてくださいよもう。
ホント、張り合いないったら。 少しはワタシをよろこばせたまい。
|