ナナとワタシ
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「ねえ、じょりぃちゃんてさ、うちのママのこと『ママ』って呼んでるの?もしかして」
「え」
ナナの長女ちゃんの、鋭い質問。 (「ママ」という呼び名について「?」な方は名前が呼べないをご参照ください) もう中学1年になったことだし、次女ちゃんや末子ちゃんに話すような、 テキトウなごまかし話は通用しませんもちろん。
「うーん。そうだね。 ここでみんなといるときはそうしているね」
「ふうん。 じゃさ、いつもはなんて呼んでるの?ママのこと」
「え! ええと・・・・な、なんだったかな」
「『ナナちゃん』とか?」
「そうだったかな」
「呼んでるっけ? 聞いたことないけど」
ぎく。 カマかけたな。 母親譲りだこんなところ。
「呼んでません。スミマセン」
「なんて呼んでるの?」
「なんとも呼んでないみたい」
「おい、とか おまえ、とか?」
「そんな風には呼ばないけど。 まあ、呼ばないように会話したり」
「不便じゃない?」
「必要なときは『ねえねえ』とか言えば済むしね」
「ふうん。 変わってるね」
「変わってるかもね」
前は旧姓で呼び捨てだったから、今はそれだとちょっとヘンでしょ?だからだよ、と説明したかったのに、 そのあと次女ちゃんが乱入してきて、タイミングを逃し、そのままに。
今は「なんでだろな?」というくらいで、たいしたことを思わないかもしれないけど、 もう少しオトナになって、いろいろなことを知って、自分も恋したりして、今日の会話を思い出したときに、どう思うんだろうな、長女ちゃん。
今日もナナの家で子供たちと遊んできたじょりぃだったのですが。 夜遅くなってから「もう、いいかげんにお風呂入っちゃってよー」とナナが怒り、しぶしぶお風呂へむかうときに長女ちゃん、「じょりぃちゃん、長女がお風呂から出るまで帰らないで待っててくれる?」なんてかわいいことを、まだ言ってくれたりしているのですけどね。
来年の今頃は、どうなっているのでしょう。
もしかしたら、ママにむけるじょりぃの視線に、何か感じるようになってしまったりして。 もともと観察力の鋭い子ですから、可能性としては十分にあります。
気をつけよう。 と、あらためて思いました。 そしてそろそろ、ナナのこともちゃんと名前で呼べるようにならなければ。 自分が「恥ずかしい」とか「不便だ」とか思ってるくらいなら「勝手にやってろ」ということで済みますが、 子供のことが絡んでくると、どうも神経質になってしまいますねやはり。
「子供のこととなると、やけにフツウのまっとうな人間になってしまって、つまんないねキミ」なんて、ナナのこと言えるワタシではないようです。 やれやれ。
昨日、ひさーーーーしぶりに、ナナ宅へ遊びに。
「あたし、来てもらってもあまりおかまいできないかもしれませんけど」 「今回あらためて言われなくても、いつもそんな気がします」 「そっか(笑)」 「いずれにせよ、子供たちの顔が見たいのですよ」 「なら来れば」
子供たちがなついてきてくれなかったらどうしよう、なんてドキドキしながら。 今回の訪問の目的はまさに子供たちと遊ぶことだったのです。
行ってみたら、全然心配いりませんでした。
子供たちみんな、母親ナナより全然気が利いてやさしくてですね。 おまえ見習えよナナという感じです。
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4歳・末子ちゃんのサービス。
「お股見る?」
・・・・・・見せてくれました。
ていうか、見たくなかったんですが。ホントに。 かなりしつこかったです。 見ちゃったあとは、どうしても母親のも想像してしまって、なんだかイヤです。自分が。 いえ、もちろん、克明に見たわけでなく、パンツ脱いで目の前で立っていた姿を、油断してたときに見せられちゃっただけなんですけど。一瞬。 やっぱできれば見たくなかったな。 せっかくのサービスですが。 ノーサンキュウでした。
ナナが同じサービスをしてくれれば。
よろこぶ間もなく気絶しそうです。 なんだ、もったいない。 しっかりしろじょりぃ。
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小4・次女ちゃんの気の利きよう。
ナナが夕飯の支度の途中で、長女ちゃんを塾に送りに行き、じょりぃ・次女・末子の3人で留守番をしていたときのこと。 「じょりぃちゃん、ビール飲みたいんじゃない?」 「うん。飲みたい」
美人ふたりにお酌され、良い心持ちのじょりぃ。
「じょりぃちゃん、おつまみがほしいんじゃない?」と次女ちゃん。 「ビールだけで十分ですよ」 「次女がウインナー焼いてあげようか?」 「ママの留守中に火を使うと危ないから」 「だーいーじょーぶー。・・・ねえねえ、次女が作ったら、食べる?」 「う、うん」 「じゃ、焼いてあげるね?」
上手に、おいしく、タコさんウインナーを焼いてくれました。
「タコさんじゃん!」 「そうだよ」<照れ笑いしててかわいい 「じょりぃちゃん、作ったことないよ。タコさんウィンナー」 「ええええ? 大人なのにー?」 「うん」 ぽ。
ナナが帰ってきてから「ビール勧めてくれた上に、つまみにタコさん焼いてくれたんだよ」と報告。 「すごい!次女ちゃん、気が利くねー」 「ね」 「お酌もしてもらったの?」 「うん。ふたりから」にこにこにこ。 「じゃあ、お席料いただかないと」 「 え 」 「当然でしょ? うちの子は高いよ」 にっこり。
本気だな。
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中1・長女ちゃんの気の利きよう。
11時を過ぎてもなかなか寝ない長女ちゃんと次女ちゃん。 「もう寝なさい」とナナ。 ぐずぐずする子供。 「じょりぃちゃんいると寝ないんだろうな。 じゃ、帰るよ」とワタシ。 「ダメ! ちゃんとすぐ寝るから帰らないで!」と次女ちゃん。 それ、次女ちゃんにとって意味ないんじゃ・・・。
「寝なそうだから、帰る」と腰を上げると 「え? 帰っちゃうの?」とナナ。 子供たちが寝れば、ふたりでゆっくり話ができるはずだったのです。 「うん。だって寝ないんだもん」 「じょりぃちゃん、いなよ。ちゃんと寝るからあたしたち」と長女ちゃん。
「でも今日は帰るよ。ママも眠そうだし」 「眠くないけど」 「眠そうだよ。眠いって言ってたじゃん」 「眠いけど」 「眠いなら帰るよ。いた方がいいのならいるけど。どっちでもいいのなら帰る。ワタシも仕事があるし」 「・・・・・・」
返事がなかったので、よっこいしょとバッグを肩にかけたとき
長女「じょりぃちゃん、ママ、帰んないでほしいんだって」 じょ「え?」 長女「ママ、帰んないでって言えないんだよ。 ね?ママ」 ナナ「そうなんだよー。かえんないでー(変な声)」 長女「ママきもいよその口調ー」 じょ「わははははははは」 長女「この人、スナオじゃなくてゴメンねじょりぃちゃん」
バツの悪そうなナナの顔。 ママの顔見て「してやったり」とニヤニヤしてる子供たち。 そしてたぶん嬉しそうな顔のワタシ。
なんかもうホント。 娘たちの方がよっぽどママより気が利いてますね。 サービスいいし。
見習いたまえこのやろう。
「あーーーーー。 蒸発したい」
出たー。 久々。 ナナの「蒸発したい病」。 長女ちゃんのことで煮詰まっていらっしゃるようで。
「すれば」
「しちゃっていいのかな。2〜3日でいいんだけど」
「いいんじゃないの。騒ぎになるだろうけど」
「なるのか。やっぱり」
「何もわからずいなくなっていれば、蒸発よりも誘拐とか殺人とか考えてしまうだろうから、警察に届けられてしまうと思うよ」
「そうか。じゃあ、書き置きを残せばいいのかな。『探さないでください。心配しないで』とかなんとか」
「うん。まだその方がお互い安心だよね」
「2日くらいで帰ってきちゃったりすると、案外『もう帰って来ちゃったの? ゆっくりしてくればよかったのに』とか言われちゃったりしてね(笑)」
「(笑) あるかもね。キミんちの場合」
「そんなに気楽ならしちゃおうかなぁ」
「でもそれ、どっちかというと家出だよね。10代仕様の」
「そっかー。 じゃ、やっぱりもっとちゃんと蒸発しよ」
なにが「じゃ、やっぱりもっとちゃんと」なのかわかりませんが。
「してもいいけどさ。ワタシには行き先を話していってね」 心配でたまりませんから。
「やだよー」
「なんで」
「だって、教えちゃうでしょ?家族に」
「教えないよ」
「子供にぼろぼろ泣かれながら『じょりぃちゃーん、ママがいなーい。どこに行ったかホントに知らないの?』なんて言われれば、コロッと話しちゃうと思うよ(笑)」
「話さないよ(笑)」
「じょりぃじゃ、子供たちに泣かれて甘えられちゃえばイチコロだよ。絶対」
「ワタシには子供たちよりママの方がかわいいから、キミが望むなら話さないよ」
「・・・・・・。 なんだそれ?(笑)」
やった。
一瞬ひるんだ。固まった。 じょりぃ左ジャブ有効。 めずらしく。
「まだこれから仕事するの? もう寝れば?カラダによくないよホントに」
さんざん自分の電話につきあわせておいて、これです。
「ん。もうちょっとするけど。 心配いりませんので」
「仕事、やめちゃえばいいのに」
「きょんと同じ事言ってる(笑)。やめた方がいいのかな、今の仕事」
「もっと楽な仕事にして」
「ないよ。そんなもの」
「仕事好きだねー」
「キライだよ。 あー、 ワタシも蒸発したいですもう」
「じゃ、一緒にしよ(笑)。蒸発」
「一緒じゃヤなんでしょ」
「なんで? あたしが?」
「前にそう言ったよ。蒸発するなら一人でしたいって」
「そうなのか。 いいよ。一緒でも」
「じゃ、しよう。一緒に。いなくなろう」
「そんなこと言って、半日とかで帰りたがるんじゃないの?『やっぱ仕事が気になるよー』とか言って(笑)」
「そんなことないよ(笑)」
「ふうん。 じゃ、蒸発したまま、帰ってこなくてもいいの?」
「いいよ」
「・・・・・・・」
「自分がそうできないくせに」
「できるもん」
「『子供が心配だー』で、それこそ半日くらいですぐにギブアップさ」
「そうかも(笑)。それは避けられないよねどうしても」
「蒸発できないね(笑)」
「できないみたいやっぱり(笑)」
「蒸発したい病」、無事に治まったようです。
途中、駆け落ちの相談のようでうっとりくらくらしましたが、 このあと「パパのやさしさ」についてきっちりと聞かされたじょりぃでございます。
わはははは。 ナナてめえどういうつもりだなんて思ってませんよわははははははは。
深夜、ナナとの電話。 話の流れでストリップとか風俗の話になりまして。
「パパも行ったことあるんでしょ?」とワタシ。
「うん。ランジェリーパブとか行ったーとか言ってたよ。『楽しかった?』って訊いたら『あんまり』って言ってた」
「け。 あんまり、って答えるしかないくらい、奥さんが怖いんじゃないんですか。けけけけ」
「そんなこと・・・そうかな」
「すげー楽しかったーとか答えても、怒らない?」
「怒らないよ」
「どうかな」
「・・・・怒るのか?あたし」
この人、表では「パパも男なんだから浮気のひとつやふたつ」くらいのこと言うんですが、 実は非常にヤキモチ妬きらしいということを最近知りまして(長女ちゃん情報により、かなりリアルでスゴイ話を入手。ナナはワタシがその情報を握っていることを知らないので、大変楽しいです。この情報については後ほど)。 なので、ランパブだって、絶対怒るハズなんですよ。
「じゃあ、ソープ通いするようになっちゃったらどうする?パパが」
「ええええええ? まあ、今は病気のこととかもみなさん気を遣っているんでしょうから、そういう点では・・・」
「とかいう話じゃなくてさ。ごまかさないでさ。感情の話よ。ワタシが訊きたいのは」
「(笑)感情ですか。 ヤなんじゃないの」
「ヤなんだ」
「嬉しい!とか思うか?普通」
「そうか」
「なんか、しつこく訊いてしまうかも。気持ちよかったの?とか、どんな技を使われたの?とか」
「え」
「で、それを全部修得する。あたしも」
「え」
「で、パパに全部してあげるの。ソープと一緒のこと」
「え。 え?」
「そして、金も取る。と」
「え!」
「まるでソープみたいでいいでしょ?ってことで」
「わはははははははオチまであった。家庭円満じゃんソープで」
なんて笑いましたけどね。
自分で振った話ですけどね。
ナナをいじめてやれと思って話した話ですけどね。
ワタシがこんなに落ち込んでどうするんでしょう。 おまけにコーフンしてるんですけど。
途中までは優勢だと思ってたのにな。 負けた。
| 2003年07月08日(火) |
温泉宿の夜03・夏-後編 |
温泉宿の夜03・夏の後編でございます。 「もう、ヘタレな夜が明けちまったから興味ねえよ」と思ってらっしゃいますか。 早まってはいけません。 よく考えてみてください。 ヘタレなじょりぃの場合、昼も夜も関係ありません。 いつでも展開はつまらないのです。 「ああ、そうだった」と、膝を叩いたそこのアナタがニクイ。 というわけで、続きも書いてみたりして。
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朝食の後、ナナは「も1回だけ入ってくる」とお風呂へ。 ワタシはもうめんどくさいのでお留守番。 仕事して待っていたら、それほど時間がかからず戻ってまいりました。
わあい。
肩がストラップのキャミソールだ。 胸元あきあきー。 肩丸出しー。 首丸見えー。 萌えー。
そのまま、体を冷ましているナナ。
ええと、胸元にどうしても目がいってしまうのですけど。 なんかこう、谷間っていうんですか。ちょっと見えますし。 胸が大きくなったように思うんですが、ちょっと太ったからなのかな。
ちら。
やっぱ大きくなってる。
ちらちら。
スナオなじょりぃは、もじもじと先生に質問。
「あー、 胸、大きくなった?」 「は?」 「ええと、胸が大きくなったように見えます」 「ああ。ははは」 「はははははははは」 なにもおかしくないんですが。 「これ、ブラのせいだよ」 「え」 「上げ底があって、固いブラしてるの。だから、ブラの中、スカスカ」 「え」 す、すかすか? 「だまされたね」 「だまされた」 「大きく見えた?」 「う、 まあ、 いつもより」もごもご 「あたし、ホントに胸がなくなっちゃったんだよ」 「なんかさ、昔はけっこう大きくなかった?」 「大きくはなかったよもともと。でもね、形だけはすごーーーく良かったの。今はダメ。悲しい」
ワタシも悲しい。 すごーーーーーく形が良かった頃に見てみたかった。 ていうか、今も見られないんですけど。 なくなっちゃった胸でもいいから(以下自粛
いやしかし。 この日の服装は、胸が大きく開いたカットソーに薄手のカーディガン。 どーーーしても、胸元に目がいってしまいます。 あんまりないんです。 ええと、胸元の盛り上がりが見えるようなことって。 上げ底ブラのおかげですね。 ありがとう、上げ底。 と、無機質にまで礼を言ってみるじょりぃ。 だって感激。 そしてもう二度とないかもしれないじゃないですか。 気がつくと胸を見ているじょりぃ。
いいやぁもう気付かれたって見たいもんは見たいんだようと。
思いつつ。 ちら。 ちら。 ちら。 という、小心者っぽい、かえっていやらしい見方をついしてしまうんですけど。
なんかちょっと腰にきます。 なにがどう、とかあまり深く考えなくてけっこうなんですが。 欲求が不満しているんでしょうか。たかがこれくらいのことで。 落ち着け、じょりぃ。 あ、かがまないで。見ちゃうから。 と、いちいちひとりで勝手に大騒ぎ。
チェックアウトして、近くの湖まで行って、お茶して。 温泉街に戻って、ちょっと散歩して。 歩き疲れてふたりで並んで竹のベンチに座って、ぼーーーーっと。 いつもより、接近して座れているじょりぃ。 くっついてはいませんけど、「間にもうひとり入れる」といういつものパターンとは違います。 大人になったのねじょりぃ。ウレシイ。
ナナがぼーっとしている間に、また「ちら」をするワタシ。
ややっ。
ええと、たぶんえっちなみなさんならわかると思うんですが(失礼) 隣に座って相手の胸をのぞいた場合、あまり胸の大きな人でない場合、ブラと胸の間に隙間ができて、生乳(なまにゅうじゃないですよ)が見えてしまいそうなときってないですか。
今、それです。
見えそう。 見えない。 ええと、もうちょっとかがめ。 まだだな。 じれったいな。 んーと、 もうちょっと、こう、 違う違う。
なんて考えながら胸見てまして ふと顔を上げたら、ナナが見てましたワタシのこと。
ええと
フリーズっ
してるわけにもいかないので
にっこり。 してみたら
ナナ、無言で目をそらし、服を整えました。
かっこわるーーーーーーーーーーーーワタシ。
そのことについては、ふたりとも何も言わず。
なんか言ってくれいっそ。 「何見てんの?」とか、カジュアルに訊いてほしかった。 なんで無言? イタイ。イタすぎます。しゅん。しょぼん。 腰にきちゃうしってこれはあんまり気にしないでくださっていいんですが。
そして、帰路へ。
行きにさんざん「パパの取るルートと違う」と言われ続けたじょりぃ。 そんならおまえが道案内しやがれ。
「だってこっちの道しか知らないんだもん」 「○○寺の方通って行く道があるんだよ」 「ああ。あるね」 なんて話していたんですが。
帰りは「そっちから帰ってみない?」ということで、ルート変更。
「ああ、この道、通ったことあったよ。なるほど、こっちのが近いかもね」 「そお? この道さ、ラブホが非常に多いんだよね」 「へえ」 またラブホの話題か。好きだねキミ。 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」 「ごほん、で、このへんだと、どのラブホがいいの?」 「あたしが来てた当時と変わってるだろうしな」
やっぱり来てたのね。こっちの方にも。
「当時の名前でいいから教えて」 「思い出せないよ。でもけっこう、かわいいとこあったよ」 「へーえ」 あ、声が低くなってしまった。 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」
はっ。 ひらめきじょりぃ。
「ああ」 「なに?」 「そういうことか」 「なによ」 「それでパパはこっちのルートを使ってたわけね」 「なに、それでって」 「ラブホがあるから」 「そういうわけじゃないでしょ」 「そうかな」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」<おもしろくないじょりぃ 「でもさ、誘いやすいかもだよね」 「というと?」 「山道だしさ、わざとぐいんぐいん運転して、女の子を酔わせちゃうの。で、『キモチ悪い』とか女の子が言ったところで『休んでく?』なーんて言って、連れ込む、と」 「ええええええ」 「まあそりゃ、女の立場で言えばええええええだろうけどさ。じょりぃが男だとしたらそういうことしないんですか?」 「だって、キモチ悪くさせちゃったら悪いよ」 「そうか」 「それに、キモチ悪いのにエッチ迫るの? かわいそうだよ」 「なるほど。そうだね」 「それに、ワタシ、自意識が強いから、『じょりぃ君たら、きっと下心があるのね!』って思われるのヤだもん、ホントは女の子のためにはホテルで休んだ方がいいとしても、きっと言えないな」 「ああ(笑)」 「ホントに心配で『休む?』って、やっとの思いで言って、『このスケベ野郎!』とか思われたら、すごくショック。なので自分を優先させてしまうかも」 「やさしいのかと一瞬思ったのに、イヤなヤツだな(笑)」 「うん。だから、なんとも思ってない、ただの女友達だったらいっそ気楽に『休む?』って聞けちゃうな。で、何もしないで、ホントに休ませて帰ってくる」 かわいい子なら展開が変わるかもしれませんが。 「なるほどね」 「パパにその手を使われたとか」 「(笑)違うよ。そもそも、パパには下心なんてないよ」
ないはずないだろおまえ。
「ないはずないでしょ。ワタシだってあるよ、下心」
誰に、とは言ってませんが。
「あるんだ?じょりぃ(笑)。 でもないよ、パパには」 「ないことないよ」 「だってないもん。パパの場合は、そんな、あの道にはラブホがあるからあっち通ろうなんていう下心はないと思うよ。もっと直接的というか、その場その場の気分で動くと思う。ラブホがあるから入ろうか、ということはあるけど、計画的にやったりはしないよ」 「ふううううん」 「なによ」 「別にぃ。 でもその割には」 「なに?」 「いやなんでもない」 「なに? ヤな感じー」 「ヤな人間ですので仕方ないんです」
無言。
「じゃあさ、女の子と入ったことある?ラブホ」 ナナ、爆弾的質問。 「え」 「ええと。たとえば友達同士とかでさ、飲み会とか」
何が訊きたいのかわかりませんが、自らなんとなく逃げ道を用意してくれたような。 別にそんなに気を遣わなくてもいいんですけど。
「ないけど」 「ないのか」 「高3のとき○○(ふたりの共通の友達)に、『ラブホでパーティするとおもしろいよ、今度じょりぃも行こうね』って誘ってもらったことあったけど、結局それもできないまま、卒業しちゃった」 「○○なら、そういうことやりそうだよね(笑)」 「うん。絶対楽しかったろうな。 そっちは?あるの?」 「なーい」 (後日追記:後にホントは入ったことあったことが判明。通りすがりにただ宿を取っただけのようですが) 「ふうん」 「でも、ラブホでパーティって、楽しそう」 「今度やろうか」 「いいよ(笑)。別に」
ラブホでパーティですってよ。 ふたりでするんでしょうか。なんだかマヌケっぽいですが。 そしてそのときもワタシはパーティ(?)だけして帰ってくるんでしょうか。 きっとそうなんでしょうね。<あきらめの境地
それにしても「パパには下心なんてない」発言には、じょりぃ、皮肉な笑いを浮かべてしまうですよ。へっ。 本気で言ってるのかな。 なんだかすごーーーーーく意地悪なことを言ってみたい、へこませてやりたいような気分であります。
できないんですけどね。
下界に帰ってきて、「疲れてるだろうから、少し家で休んでいってよ」ということで、ナナの家に寄らせてもらうことに。 パパと子供たちはまだパパの実家です。
「少し寝たら?」とナナ。 「うん」 「おふとん敷く?」 「いい。いらない。ありがとう」 「じゃ、ひざまくらしてあげようか?」 「え!」 「(笑)」
ひざまくらって、あのひざまくら? 北枕じゃないですよね。
いつもならここで「いいよぅ」と断ってしまうじょりぃですが、この2日間、ヘタレ続きだったのは自覚しています。 ここはひとつ、スナオになってみようじゃないかじょりぃ。と、一瞬のうちにいろいろ考えまして
「じゃ、して」 「 やっぱヤだ。 やーめた」 「なにぃ?」
なんてことでしょう。 せっかく・・・・・・・・・・・・・・いや、もういいです。
「あ〜あ。 あたしのひざまくらって、最っ高にキモチいいんだけどなあ」 「あの、する気がないなら、そうやって自慢するのやめてください」
「あ〜あ」ってオマエは悪魔か。 自分で誘っておいて、自分で断って。「あ〜あ」はないと思うんですが。 「最っ高にキモチいい」とか、なんなんですかいったい。
とはいえ、「いいよ」と言われても、やっぱりできなかった気がします。 なんだかおマヌケな気がしてしまうんですが。ひざまくら。 好きな方は好きみたいですけどね。 ワタシはなんだか気恥ずかしくていけません。
このあと、パパから電話が入り「長女がなんだかグズッてるから、ママ、迎えに来てくれないかな」ということで、温泉宿の夜03・夏はお開き。
もう、いちいちカッコ悪いですね、ワタシ。 ワタシとナナは、永遠にこのままという気がしてきました。 せつないような。ホッとするような。 いつまで続くのかなあ。
| 2003年07月07日(月) |
温泉宿の夜03・夏-前編 |
みなさまの「今回もコケろー」という励ましと「今度こそは少しは前へ進まんかい」という苛立ちと「どうでもええねん」という放置プレイ的愛を大切に抱え、行ってまいりました、温泉小旅行。
ええと、何から話せばいいのやら。
掲示板でもお知らせしたとおり、当日の朝9時過ぎまで「何時に出掛けるか」が決まっていなかったワタシたちでしたが。 「暑くなりそうだから、じょりぃは動きたくないんでしょ。12時半頃ウチに来て」というナナの決断により、半日をムダにして出発。
ナナはこの日は久しぶりに、なんだか年相応な装いでですね。 カットソーの上に薄手のカーディガン(暑くないのか)、下は紺とグレーの混ざったようなシンプルなスカート。 ワタシはといえば、黒いTシャツにベージュのペインターパンツ。ヘタレ小僧ルックでございます。3●なのに。 ナナのことを「おかあさん」と呼びたくなるような。 呼ばれたらぶっとばされそうな。 そんな素敵な取り合わせでございました。
道中の話題で、印象深かったのがこの話なんですが。
「ねえ、じょりぃってさ、ラブホテルって行ったことある?・・・よね」 「え」
まだ日の高いうちから過激な質問でございますね。 まあ、たいした話題ではありませんが、ほら、じょりぃ、純情だから。
「ラブホ、行ったことある?」 「う、うん」 「けっこう行った?」 「いいえ」 「あたしは、けっこうよくご利用したのね」 「そう」 にこにこにこにこ顔で笑って心で けっ&ちょっとわくわく 「でね、パパとふたりで、せっかくこんなに色々行ってるんだから、ラブホの情報誌作って友達に情報を売ろう!とか話してたことあるんだー」 「・・・・・・」 あなたとゆうひとはほんとにもう 「もったいないじゃん。知識が」 「・・・・で、どこが良かったの?」 「ただじゃあ教えられないでしょ(笑)」 「え!」 「まあ、今となっては古すぎる情報だし」 「 当時の古い情報でいいから、どこが良かったのか教えろ」 急に命令形じょりぃ 「ヤだ」 「そこまで言ったのなら、教えたまえよ。できるだけ詳しく」 「絶対教えない」
なら話すな。 バカモノ。
どこにも回らず寄らず、宿に直行。 なんというか、ええと、ショボい宿でした。 きょんに「こんな宿だった」と説明したら「親戚のじい様の家かよ」と言われ、 なっちゃんに説明したら「それ、廃墟?」と言われました。
「まあ、これはこれで、この状況を楽しもうじゃないか」とワタシ。 「そうだね。楽しむしかないしね」とナナ。 「もう、次に何が出てくるか、何が起きるか、ドキドキするね。ファンタジーだ」 「こんなドキドキ、いらないんですけど」 「・・・・・ごはん、ちゃんと出てくるかな」 「シャレにならないよ、それ」
なんて具合にですね。 楽しいですね。 いいんですよ、愛があれば。 ワタシの側にしかありませんが、細かいことは気にしない気にしない。
「でもさー、キミがこういうことで怒ったり悲しんだりする人でなくて良かったよ」 「しょうがないしね。安いトコ見つけようと言ったのはあたしだし」 「ワタシはそれなりに楽しいけどね。でも安いトコは、やはり安い理由があるのだね。勉強になったよ」 「あたしもー」 「ねえ、今年これが最後って、さびしくない?」 「あたしもそれを考えてたんだー」 「今年、もう1回行こ。 秋は?」 便乗じょりぃ。災いは福に転じなければいけませんからね。 「(笑) うん。いいよ」 「パパを説得できる?」 「わからないけど。やってみる」 「北海道とかでさ、おいしいもの食べたいな」 「あたしも北海道行きたい! 食べ物ならやっぱ北海道がいい」 「京都も行きたいんでしょ?」 「うん。 じょりぃは、琵琶湖行きたいって言ってたじゃん」 「うん。でも『あたしはキョーミない』って言われた」 「あたしに?」 「うん。行ってくればって言われた」 「(笑) あたしも行ってもいいよ」<何様だ 「鎌倉もだったね」 「ハワイも行きたい」 「全部行こう」 にっこり
『じょりぃ独り相撲・愛のチカラワザ』で、無理矢理福に転じさせました。いぇーい。
で、お風呂は別々に、ええと入りまして。 スミマセンねえ応援していてくださったみなさま。 やっぱり明るいところでハダカ見られるのも見るのも恥ずかしいです。 洗いっこなんかする方の顔が見てみたいもんです。ぢいぃ。<視線の音
お風呂から帰って来たナナ、 「じょりぃ、リップ持ってる?」 「リップって、リップ?」 「そう、グロスとかじゃなくて、薬用の」 「持ってるけど」 「貸してくれる?」
え。
間接キスだ。 と、また小学生のようなことで心の中で小躍りするじょりぃ3●歳。
が、しかし。
「はい」 と、ティッシュでリップを拭いてから渡す礼儀正しいじょりぃ。
「ありがと」 と、やはり礼儀正しくティッシュで拭いてから返すナナ。
すごく、お互いがキライな感じがして、不潔と思ってる感じがして、ナイスですね。 なにがナイスだよこのやろうって誰に言ってるかといえば自分です。
食事は相変わらずしきりまくられておりまして。 「これおいしいよ」 「ん。もぐもぐもぐ」 「これ、食べてごらんよ」 「ん。にゅむにゅむにゅむ」 「まずいでしょ」 「うん」
まずいものは勧めないでください。 スナオに食べてるんですから。
食事のときワタシがちょびっとグチを。 「△△(共通の友人)から、連日グチの電話がかかってきて、ちょっとうんざり」 「そっか。アナタ、ホントによくグチやら相談やら、いろんな人にぶつけられちゃうね」 「みんな、ワタシの『いい人のふり』に気付かないんだよ。それに腹が立つ」 「ふりなんだ」 「うん」 「しなきゃいいんじゃん。そんなふり。おまえの話なんか聞きたくねえよって言えば」 「いい人のふりしてるくらいだから、そんなこと言えない」 「ふうん」 「そもそも、人と話するのめんどくさい」 「みたいだね。でもきっと誰もそうは思わないでしょうね」 「ワタシが本当に話したい人は冷たいしな」 「そんな人いるの? 誰?」 「なんか最近、内職が忙しいとか子供がどうのとか言ってるんだよね」 「・・・・・あたし?」 「(こっくり)」 「そんなこと言ったってじょりぃ、あたしにはなんにも話さないじゃん」 「話さないかな」 「あたしとなにを話したいわけ?」 「なにって」 「日常の、ささやかなことを話したいわけ? きょんさんが夏なのにムダにお湯を使いすぎて困るとか?(笑)」 「わはははははは」
なにげに「キミとだけ話したいのですが」と伝えてみたつもりのじょりぃだったのですが。 伝わっていない方に10000ペソ。
で、またお風呂に行きまして。 帰ってきてからまたビール飲んで(いったいどれくらい飲んだろうワタシ)、テレビ見ながらちょっと話して。
「おふとん、どっち側がいい?」とワタシ。 「どっちでもいいけど」 「コワイとか途中で言うくらいなら、今決めて」 「うーーーーん・・・・・・・・・・・・じゃ、奥」
奥というと、ナナが左、ワタシが右でございます。
単純になんでそう決めたのかなと知りたくなり、質問するワタシ。 「どうしてそっち?」 「え?」 「なんで奥がいいの」 「なんでって・・・・なーに?なんでそんなこと訊くの?」
なんだかナナ、動揺しているのはなぜですか。 ワタシ、変なこと訊いてしまったのでしょうか。
「いや別に・・・。なんか、考えぬいて決めたみたいだったから。理由があるのかなと思って」 「ないよ別にぃ。決めろって言ったから、無理矢理決めただけ。どっちだっていいよ。奥がいいの?」 「いいや」 「じゃなんで訊くのよそんなこと」 「なんでそんなに追究するのそんなこと」
ふたりとも、何を疑いあっているのでしょうか。 ふとんの並び順て、何か意味があるんですか。 ワタシ、知らないんですけど。 手前に寝た人に呪いがかかるとか、変な伝説があるのでしょうかと疑いたくもなります。
で、11時半頃。
もぞもぞと勝手にひとりでふとんに入っちゃうナナ。
「え! もう寝ちゃうの?」 「えへへ。だって、することないんだもん」 「さびしいんですが」 「あたしが寝れば、仕事できるよ」 「仕事したくないし」 「じゃ、じょりぃも寝れば」 「眠くないし」 「じゃ仕事すれば」 「じゃ寝る」
いったん、ワタシもふとんに入ったんですが。 寝られないですよこんな時間に。
「暑い」そう、暑いんですよ。 「あたしへーき」 「ねえ、寝ちゃうの」 「(笑) じゃあ、じょりぃが持ってきたDVD見よ」 「ムーラン・ルージュしかないよ」 「見たくないけどそれでいいよ」
パソコンで、ちまちまとDVDを見るワタシたち。
わお。
モニタって小さいんですね。 くっつかないと、画面見えないんです。 いいものを持ってきましたワタシ。
ふとんに寝ころびながら、 いつにない接近度です。 なんだかすごーーーく「きっかけ」っぽいんですが。 状況はね。 相手にその気があるかどうかはまったく別問題なんですが。
途中、やはりちょっと仕事が気になって、ふとんを抜け出し15分ほどお仕事。 ふとんに戻ると、ナナの腰から下が、ワタシのふとんを占拠。 なんか、横向いてモニタを見られる姿勢を取ったらしく。
ええと、どうしたものかな。 すごく嬉しいんだけど。 体が触れないと、ワタシの居場所がないし。モニタ見えないし。 いいのかな触れちゃって。 もしかして誘われているんでしょうかワタシ、とも思ったのですが、ふとんを占拠したくらいで誘われてると思われるナナも迷惑かもしれません。 悩んだ末にワタシが発した言葉は
「陣地、はみ出してるよ」
あ。 またやっちゃった。 しかも「陣地」って。 コドモじゃないんですから。
「ケチ」
と言って、ナナはもぞもぞと自分のふとんへ。 も、戻らなくてもいいのに。違うんだよ。そういう意味じゃなかったんだけど。 と思ったところでどうにもならず。
で、また接近状態でムーラン・ルージュ鑑賞。 ナナの髪が間近にありまして。 いい匂い。 こういうのってくらくらきちゃったりするんですが。 もうなんていうかですね、手を伸ばせば届く距離というか、伸ばさなくてもたまに手と手が触れちゃって「あ、ごめん」なんて言ってる感じの距離でですね、自制するのってつらいですね。相手にその気がないってつらいですね。
というわけで、映画の内容に話を振ってみるじょりぃ。 黙っていると、どんどん自分に都合のいい風に妄想が膨らんでいってしまいそうだったもので。
「クリスチャンみたいなのに、まわりの状況も考えず好き好き好きとしつこくされたらどう? うざいよね」 「んーーーーーーどうだろ。 そりゃうざいかもしれないけど、ていうか完璧うざっと思うだろうけど、でもかわいいんじゃないの?あんなに好かれれば。自分が好意を持っていない子に好かれたら地獄だろうけどね」 「なるほど。 へえ、いやじゃないんだ」
意外。 イヤじゃないそうですよみなさん。 じょりぃももうちょっと、自分の感情優先に突っ走ってしまってもいいんでしょうか。 「好きと伝えたら、相手を苦しめることになるんじゃないか」なんて自意識過剰なこと考えてないで、「好き好き好き好き好き」とストレートに攻撃すればいいのでしょうかね。 かわいいと思ってもらえるのでしょうか。 ちょっと、検討事項でございます。 遠慮しすぎているフシもありますからね、今って。
で、そのうちDVDも終わりまして。 さんざん「これ見て泣いたの?」とかバカにしていたくせに、最後はしっかり泣いてましたけどナナ。 へ。 ざまあみろ。 泣き虫泣き虫。 へへへへへー。 て、ワタシも何もそこまでという感じですが。
じゃあもう寝ようねということになり、そこで、ナナの例のごビョーキが。
「寒い」と、相変わらずひとりで寒がっているナナ。そう。これがビョーキ。 ワタシ、暑いくらいなのに。 「寒いの?」 「風邪ひいたのかな」 「ふとん出そうか?」 「いい。ふとんはイヤ」 「ふうん。 ごほん。 一緒に寝てやろーか」
じょりぃとしては大胆発言であります。 さりげなくやろうとしてわざとらしくなってないかしらワタシ。 ていうか、冷たい感じでしたたぶん。抑揚ゼロ。
「(笑) じゃ、一緒に寝る?」 「ええと、どうなのかな。それであったかくなるのかな」 「ふとんとらなければ」 「とらないと思うけど」 「巻き巻きして寝ちゃうタイプなんじゃないの?」 「あ、そうだ。そのとおりです」 「そういう人はふとん持って行っちゃうんだよ。パパがそうだもん」
パパがそうだもん、で、素直なキモチがどっかにすっ飛んで行ってしまったワタシ。 そしてこの発言。
「あのさー、よく思うんだけどさー、人と一緒によく寝られるよねみんな」
ああ! もう! バカバカバカバカバカバカじょりぃのバカ! どうしてワタシったら、いつもこーゆーの。 もう、このときは、かなり自分にガッカリでございます。
「そうかな。寝られるよ。あたしなんて、毎日人と寝てるよ」 「あっそ」 け。いいですね。パパと仲良くて。 「子供寝かすから、毎晩末子と寝てるようなもんだ」
そういう意味か。
しかし既に話題は「子供の寝相」とかそっちの方向に移っていき、「一緒に寝る?」は銀河の彼方へすっ飛んでいってしまいました。 ああ・・・。 ミステイク。 時間よ戻れ。
そのあとも、なにかおしゃべりしたり、ビール飲んだり、飲んだから歯を磨き直したりしているうちに、あっと言う間に3時頃に。
そして「寝」の態勢に。 ワタシはナナの方向いて、もちろん、ナナ寄りの位置に。 ナナも、寒いのがイヤなのか、私の方に寄って寝ています。 ぽん、と投げ出された手が、ワタシの目の前に。
手、触っちゃっていいのかな。 大きい手だなあ。 寒いなら、手はふとんの中に入れておけばいいのに。 わざと出してるのかなあ。 てことは、触ってもいいのかなあ。 どうしようかな。どうしよう。
なんてやってるうちに、鳥が鳴き始めまして。 てことは、4時頃になったのか。 もう寝なきゃ。
うとうとしたら、ナナが寝言。 聞き取れなかったけど、かなり大きい声で。 また眠れず。
朝方うとうとしていたときに、イヤな夢を見まして。 ナナにキスしようとして、嫌がられて嫌われた夢と、 同じ状況で、きょんにも嫌われる夢。
最悪です。
そして、アラームの音で目が覚めまして。
寝起きの悪いワタシに、ナナが「お風呂どうする? 眠い? 眠れた?」と、やはり寝ぼけ声で話しかけます。 「んんーー・・・・・・ヤな夢見たー」 「・・・・ゆめぇ?・・・」 「キミに嫌われたー・・・・夢の中で」 「ふうん・・・・」 「きょんにも嫌われたんだ」 「・・・・夢の中でまで、いろいろとたいへんだね・・・」
ふたりでふとんでごろごろなむなむ。 まどろみタイム。
ワタシ、不思議に思ったのですが。
朝の方が、思わず抱きしめちゃったりしそうになりました。 「おはよーううううううん」むぎゅっ みたいな感じに。 ねぼけてて判断力がなくなっているからでしょうかね。 向こうもなにかが緩んでいるらしく、ワタシが寝ている手に、自分の手が重なっていても気にせずにそのままいます。 ワタシはもう、ホントにいつもの調子でですね、むぐむぐ甘えながら胸元あたりに顔を埋めて寝ぼけてしまいそうな自分を「どうどう」とするのに大変でした。って、いつももそんなことしませんよやだなあ。 夜よりも朝の方が、なつっこいんですね。 て、ワタシたちだけなんでしょうかそういうのって。 夜はなんだか緊張しちゃいましてね。 下心があるせいですよねきっと。
というわけで、朝、いろいろしちゃいました。
というのはもちろん真っ赤なウソでございます。スミマセン。 でも、誰も本気にしなかったと思いますが。
そんな感じで、温泉宿の夜03・夏の一夜は終わってしまいました。 ほうら、やっぱりヘタレだった。じょりぃのばーかばーかと思っているそこのアナタ。
ぐうの音もでません。
そして、翌日へと続きます。
| 2003年07月06日(日) |
リアルタイムで温泉報告篇 |
みなさんこんばんは。 ワタシは今、ナナと温泉におります。
そうです。
仕事でパソコン持って来ちゃったので、それでこんなものカタカタ打ってるんです。 「仕事しなくていいの?」とか、言いっこなしです。 さっきナナにも言われましたが、とにかく言いっこなしです。
「だってやりたくないようこんなところにきてまでひーん」とかわいく甘えてみましたら
「じゃ持ってこなければいいのに」と冷たく言い放たれました。
おっしゃるとおりでございます。
で、なんでワタシこれを打てているかというと、 今、ナナがいないからなんです。 当分帰ってこないでしょう。
はい
お風呂がどうなったか、もうわかってしまいましたね。
そういうことです。 もちろん、洗いっこです。 てなわけはありません。 別々に、計画的に、入らせていただきました。
ナナ、ただいま2回目のお風呂中です。 相変わらず長いです。
「今度はつかるだけだから早いよ」って言ってたのに。 ええと、もう40分以上たってます。 大丈夫でしょうか。
テレビなんかつけてみたりして。
あ。
辺見えみりだ。 けっこう好きなんですよ。 色っぽくていいですね。笑顔がかわいいし。姉さんぽいし。 恋のフラメンコ。好きなん〜だけ〜ど。てこれは親父のほうですね。
あ、帰ってきた。
ここからは、帰ってからのご報告に。
・・・・と、上記が旅先でカタカタと打ったものです。 とりあえず、先にアップしておきます。
| 2003年07月02日(水) |
手紙でひと悶着-その2 |
もうすっかり前の話の続編です。 忘れてしまっている方もいると思いますが、無理もありません。 ワタシも忘れてしまいました。 覚え書きがなければ続編は不可能でした。 こんなものに覚え書きをつくっておく自分がイヤでたまらないじょりぃであったりします。
では、つづきです。
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「悩み事というより、隠し事なの?それを打ち明けたいとか?」 食い下がるナナ。
「うーーーーーん・・・」
「親にも話せないようなこと?それとも親は知ってるの?」 このへんの質問、わかってんのかわかってないのかビミョーなところですね。
「うーーーーーん・・・」
「話してよ。あたしも相当しつこいけど(笑)」
「自分の悩みになってしまったから、とっとと解決したいのだね?(笑)」
「それもあるかも。・・・あたしのエゴかもしれないけど。でも話せばラクになるんじゃないのかなー。じょりぃはだって、この先も、『あのとき話せなかった話したい話』を抱えたままあたしとつきあっていくわけでしょ?だとしたら、やっぱ気になるよー」
「忘れてくれていいんだけど」
「じょりぃがいい状態のときは忘れていられるかも。気にしないでいられると思うよ。だけど、じょりぃがこのあいだみたいに落ち込んでたり元気なかったりそわそわしてたりしたら、きっとまた蒸し返すよ、あたし。何度でも」
「元気でいるようにするよ(笑)」
「話してよ」
「時期が来たら話すよ」
「時期?」
「うん」
「その前にじょりぃが死んじゃったらどうするの?」
「死なないよ(笑)」
「わかんないじゃん! 事故に遭っちゃうかもしれないし。わかんないよ。・・・もしそうなったら、あたし、すごく一生クヨクヨして生きていかなきゃならないよ?『あのとき話をきいてやれなかった』って、一生後悔しなきゃなんない。あたしのそういうとこ、知ってるでしょ?」
「うん。知ってる」
「話して」
「そのうち話すよ。死なないし、大丈夫」
「あたしが死んじゃうかも。そうしたらじょりぃ、後悔するかもよ」
「『話してやればよかった〜』って?それはないでしょう(笑)。それに私の方が先に死ぬから大丈夫」
「なんでわかるの?」
「なんとなく」
「ダメだよ、あたしより先に死んじゃ。困るよ」
「子供の面倒みてもらえなくなるから?(笑)」
「(笑)それももちろんあるけど、あたし、子供たちが巣立っていって、パパが先に死んじゃったら、じょりぃのところに転がり込もうと思ってるんだから(笑)。そういう計画ができてるの。だからあたしより先に死んじゃダメ」
「(笑)わかったよ」
「あたしきっと、話してくれるまでしつこく追求するよ」
「(笑)子供にも追求するの?」
「うん。するよ」
「パパにも?」
「パパはねー、いつもみたいにペラペラ会社の愚痴とかしゃべりまくられてるときは『あー、うざーい』と思ったりするんだけど、黙って考え込んでるときとかはすごく心配で『どうしたの?何かあったの?』って、やっぱりしつこい(笑)」
「(笑)」
「でも他の人には追求しないよ。どうでもいいし、あたしには関係ないもん」
「そっか」<ちょっと嬉しい
「愚痴もこぼしてよ」
「ありがとう」
「言ってね?」
「・・・愚痴をこぼすようなことがないだけだよ」
「・・・そっか。ないのか(笑)」
私の咳を心配してくれるナナ。 「病院に行った方がいいよ」
「うん」
「行きなよ」
「んー」
「あたし、一緒に行ってあげようか?(笑)」
「いやだよ(笑)」
「そうだよね」
いや、ホントはイヤじゃないんですよ。そこですぐに引っ込まないでください。
「手紙は捨てて」って、手紙のこと聞かれるたびに言ってるのに、また蒸し返すナナ。
「手紙はじゃあ、返しに行くよ」
「え!?なんで?イヤだよ。捨ててって言ってるじゃん!」
「ホントにいいの?」
「ホントにいいの」
「そうしてほしいの?」
「そうしてほしい。心から」
「せっかく書いてくれたのに。しかも時間かかったって言ってたじゃん」
「それは関係ない・・ていうか、だからイヤだ」
「かわいそうだよ」
「何が?」
「手紙が」
「生きてないよ、手紙(笑)」
「だって・・・捨ててほしいの?」
「うん」
「・・・やっぱ、返しに行く」
「今となっては返されるのはいちばんイヤだな。見たくないよ、自分の出した手紙なんて。封筒すら」
「そうなの?」
「うん」
「じゃ、あたし捨てずに持ってる」
「ダメ」
「なんで?」
「キミ、なくすから」
「なくさないよー」
「その点では信用できない」
「ひどーい」
「燃やすのがいちばんいいと思うけどな」
「そうなの?・・・ちゃんとなくさないようにするから、持ってていい?」
「燃やそうよ」
「・・・やっぱ、しまっとくよ。燃やすなんて、かわいそう」
「手紙そのものには感情はないよ。私がかわいそうってこと?」
「そうかも」
「私はかわいそうじゃないよ。そうしてほしいんだよ」
「本当に?」
「本当に」
「・・・わかった。 でも持ってるよ」
どーどーめぐりなのでありました。
電話を切る最後の最後になって、ナナが 「家族以外の人のことでこんなに考える事ってないよ。本当に、健康で幸せにしててくれればそれでいいんだけどさ」
友情とはありがたいものです。 なんて言いながら、ビミョーに物足りなくぢりぢりしてしまうのですが。 勝手なじょりぃは、友情のままでいるのもイヤだし、 かといってその先に進むのもコワイのです。 とはいえ、進もうと思っても進めないわけですが。 がく。
で、手紙はちゃんと捨てたんだろうな、ナナ。
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