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2004年07月21日(水) 「ナベツネ・リーグ結成」まで突っ走れ!

他紙世論調査「関係ない」 巨人・渡辺オーナー

>巨人の渡辺恒雄オーナーは21日、東京都内のホテルで報道陣に囲まれ、
>一部報道機関の世論調査で2リーグ制を支持する声が高いことを聞かれ
>「何がファンの声だ。君らが勝手に扇動しといて、そんなことは関係ない。
>世論は関係あるが、君らの予想が間違っているだけだ」と話した。
> また、オールスターゲームを支援する三洋電機が、1リーグ制に移行した場合は
>スポンサーを降りる可能性を示唆していることには「ああ、どうぞ」と、素っ気なく答えた。

近鉄・オリックスの合併問題に端を発したプロ野球の再編問題。
その後も事態は流動的だが、個人的には、もうどうにでもなれ、という気持ちだ。
星野SDに尻を叩かれた阪神が「2リーグ制維持」で動き回ってはいるが、
私の予想では、巨人が「新リーグ結成」をぶち上げ、
慌てた阪神はどうせまた豹変して巨人側に寝返り、
結局ナベツネの目論み通り来季から「8球団1リーグ制」になる、というものだ。
というか、是非そうなって欲しいと思っている。
中途半端な「球界改悪」で現在の「読売支配」構造をいつまでもずるずる引き摺るぐらいなら、
いっそのこと世論を敵に回してでも「ナベツネ・リーグ結成」まで突っ走ってもらい、
その結果、プロ野球人気が凋落して数年で潰れてくれた方がましである。
そうなれば、その時こそ読売を追い出して、星野(?)コミッショナーのもとで
新しいプロ野球が再生する可能性がある。
何もないゼロの地点からまた作り上げて行くことに期待した方が、まだ救われるのである。

それにしても、今回の一連の騒動で明かになった球界を取りまく実態には反吐の出る思いだ。
読売に振り回されてただおたおた右往左往するだけの他球団オーナー。
「世界の王」を筆頭に見識のないOB、見識はあっても星野以外は無力なOB。
横合いから出てきて売名に利用するライブドアのバカ社長。
そのバカ社長に乗せられて「ナベツネ憎し」を大合唱するだけの哀れな子羊のごときファン。
そしてこの騒動での余得の計算しかアタマにないその他マスコミ。
こんな中では、むしろ悪役を買って出ても己れの信念を貫くナベツネに爽快感を感じてしまうのは
気のせいだろうか。


2004年07月13日(火) 「中間評価」の多過ぎる日本の政治事情

参院選「敗北」の小泉首相だが、とりあえず続投だけはできそうである。
上下両院選挙が大統領選の中間に行われるアメリカに倣って、
参院選は「政権の中間評価」の選挙などとも位置付けられる。
だがこれは間違いというものだ。
大統領の任期が確実に4年保証されるアメリカだからこそ
2年に1度の中間選挙には実績審判の意味がある。
一方、小泉政権は発足以来、一体何回の審判を受けてきたことか。
3年3ヶ月足らずの間で、実に3回の国政選挙である。
加えて、自民党の総裁選挙で党内の「審判」も受けている。
しかも昨年の総選挙からまだ8ヶ月しか経たない。
こんな短期間にしょっちゅう「評価」を下されたら、
腰を落ち着けた政策の実現など不可能であろう。
要するに日本は選挙が多過ぎるのである。
平均3年に1度は解散総選挙(政権選択選挙)のある日本では
小刻みな中間評価の選挙など不要なのである。
ちなみに、7年8ヶ月の最長不倒政権を築いた佐藤栄作は、
在任中、衆院選2回、参院選3回、そして自民党総裁選も3回やっている。
時系列で示せば次のような目まぐるしさだ。

1964.11 総理・総裁に就任。
1965.6  参院選
1966.12 自民党総裁選
1967.1  総選挙
1968.7  参院選
    .11 自民党総裁選
1969.12 総選挙
1970.10 自民党総裁選
1971.6  参院選
1972.7  退陣

つまり、毎年必ず国政選挙か総裁選をやっていたのである。
(ついでに言えば、更に統一地方選挙もある)
首相在任7年8ヶ月というとほぼアメリカ大統領の2期8年に匹敵するので
一見随分長いと言う印象だが、
実態は1年毎に何かの選挙に追われていたわけだ。
「佐藤無策」「何もやらない栄ちゃん」などと批判されたが、
これで何かやれという方が無理だろう。
自民党黄金時代を築いたかに見える佐藤首相ですらこの有り様だったのである。
ただ幸い小泉は、もう向こう2年は国政選挙も総裁選もない。
再選のない総理・総裁としてレイムダックになってしまうのか、
それとも、もう中間評価のないのを逆手にとって思う存分腕をふるうのか。
今後に注目したい。


2004年07月09日(金) 参議院不要論

今回の参議院選挙、
私は棄権させていただくことにしたい。
理由は、参議院が不要であり、にもかかわらず参議院選挙が政権の帰趨に
影響を与えているという矛盾に対する、ささやかな抗議である。
1%でも投票率が低くなって、参議院不要論に拍車がかかることを期待したい。

「衆議院のカーボンコピー」と言われ、昔から参議院は無用の長物とされて来た。
特に自民党長期単独政権時代の参議院は、全く影が薄かった。

ところがその参議院、そして参議院選挙が俄に注目されたのは1989年、
あの「マドンナ・プーム」で土井・社会党大勝、自民党が歴史的惨敗を喫した時である。
この結果、時の宇野首相は退陣し、参議院の結果で総理が辞任した初めて事例となった。
また、この選挙以後、現在に至るまで自民党は参議院の単独過半数を失い続けている。

このように、一見、参議院選挙の持つ意味と価値が上がったかに見えるが、
しかし実は弊害の方が大きい。

まず、「参議院選挙敗北の引責で自民党の総理・総裁が辞任する」という奇妙な慣例を作ってしまったことだ。
89年の宇野に続き、98年にも橋本が辞任したことで、今回も劣勢が伝えられる小泉の進退が
選挙前から取り沙汰されている。
だが、昨年秋に総裁に再選され、しかも総選挙で勝利し首相としても再任された小泉が、
なぜ政権選択の選挙ではない参議院選挙の結果でその地位を左右されなければならないのだろうか。
これは必ずしも小泉個人を擁護するための理屈ではない。
「ニセモノの政権交替」は要らないということだ。

人気の落ちた総理・総裁のクビを挿げ替えることで、あたかも政権が替ったかのような錯覚を与え、
その実、自民党政権そのものは延々と続いて行くという光景を今まで何回見せられて来たことだろう。
そういう似非政権交替はもうたくさん、
必要なのは、本当に政権が交替することである。
従って、今回の結果がどうあれ、小泉が辞める必要は全くない。
小泉・・・というか、自公政権が今後善政を敷くならそれはそれでよいし、
悪政を重ねるなら次ぎの総選挙でこそ鉄槌を下して、政権から引き摺り降ろせばよい。
「政権選択と関係ないから自民党に御灸だけを据える選挙」などというわけのわからないものは、
百害あっても一利ないのである。

その「百害」として、衆議院と参議院での「ねじれ現象」が挙げられる。
それは89年の自民党敗北から以後続いている。
衆議院選挙、つまり「政権選択選挙」で信任を得ているのは与党なのに、
参議院では過半数割れが続き、政治のゴタゴタの温床になっている。
自民党が連立を余儀なくされたのもこの参議院過半数割れが原因である。
また、このことは政権交替そのものにも悪影響を及ぼしている。

例えば昨秋の衆議院選挙で民主党は「マニフェスト」を掲げて政権交替を訴えた。
ところが、その「マニフェスト」がカラ証文に終ることは、選挙前から明かだった。
なぜなら、もし衆議院選挙で民主党が過半数を取っても、参議院では過半数に及ばない。
そうなれば、例え政権を取っても参議院で反対されれば修正を迫られるので、
結局「マニフェスト」なぞひとつも実行できないことになるからである。
つまり、完全に政権交替を果すには、衆議院選挙と2度の参議院選挙、
計3回の選挙で勝たなければならないという、途方もない壁となって立ち塞がってしまった。
これは今後、どこが政権を取っても同じことだ。
政権安定を期すなら選挙で3連勝しなければならない。
だがそんなことは無理に決まっている。
政権2年も経てば、どんな政権でも国民に失望感を与えるに決まっているからである。
しかし参議院選挙の度に政権が不安定に陥っては、何ひとつ政策は実行できない。
参議院選挙をアメリカに倣って「中間選挙」と位置付ける学説があるが、これも誤りである。
4年の任期が完全に保証されている米大統領制と、参議院選挙で政治が変動する全く日本では、
事情が異なるのである。
にもかかわらず「衆議院優位」の憲法規程によって、どっちにしろ衆議院で過半数を占めた方の意思通りになる。
なのに、ただあたら政治のゴタゴタだけは続くのである。
まさに無駄で不要、その上有害無益な参議院である。

日本同様、議院内閣制を敷く他国で参議院=上院はどうなっているか。
例えばイギリスの上院は貴族院であり、事実上、ただの名誉職だ。
また、ドイツでは自動的に連邦各州の首相などが兼任する仕組みである。
政権のあり方を左右するにもかかわらず、
政権選択そのものの選挙ではないというわけのわからないあり方をしている日本は
実に奇妙である。

近い将来の憲法改正では、参議院を廃止するか、衆議院と合併するなど、
根本的改革を期待したい。
そのための積極的政治意思表示としてあえて、今回、棄権する次第である。


2004年07月02日(金) どうでもいいけど、参院選について

今月11日の参議院選挙投票を目前にして、選挙戦が盛り上がっているのかどうだか、
それもよく知らないほど個人的には関心が薄い。
これが衆議院選挙なら政権交替の可能性だけはあるわけだが、
でも参議院では、結果がどうなろうとあまり意味がない。
せえぜえ、自民党が負ければ(50議席を割れば)小泉が辞めるかもしれない、と言った程度。
何か、勘違いしてる人が相変わらず多いようだが、小泉が辞めたって、別にどうって言うことない。
誰がなろうと、どっちにしろ自民党首相なのだから。
まあね、多少は小泉とは目先を変えるでしょ。
でもイラクから自衛隊が撤退するわけじゃない。
小泉が辞めたって、自民党である以上は外交の基本政策は代りませんよ(残念でした)。
むしろ内政面で、構造改革取り止め、
・・・はいいにしても、その反動でまたバラ蒔き型景気政策復活とか、もう滅茶苦茶でしょ。
つまりヘンに野党−民主党を勝たせたら、むしろ日本の政治は悪化するだけ。
それは民主党にとっても、プラスではない。
ここでなまじ勝ってしまったら、「今までの姿勢が評価された」などとバカな自信を抱いて
何も反省しないから、また下らない国会闘争の繰り返し。
で、結局、愛想を尽かされて次ぎの衆議院選挙ではボロ負けというお決まりのパターンに陥るのは必然。
消費税の時を見てみなさいな。
空疎なマドンナ・プームで参院選に大勝してしまった社会党が何もできないで、
結局その後どうなったかは、歴史の示す通り。
或いは、6年前の参院選でもいい、
自民敗北で橋本首相は辞めたけど、その後政治はどうなってるか。
つまり参院選で野党を勝たしても、政権交替には全く結びつかないのだ。
むしろ「急がば廻れ」で、この際は野党の方に「お灸」を据えてやった方が、
長い目で見たらためになるし、
そして本当の「決戦」である衆議院選挙=政権交替への近道だと思うのだが、
さて、果してどうなることか…。


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