意外な伏兵 2009年05月04日(月)

新型といえば鳥インフルエンザとばかり思い、今年は大丈夫だね、などと専門家も言い、まあ備えはそのうちになどと思っている暢気さをあざ笑うかのように豚インフルが世を騒がせているわけですが、食料は少なくとも二週間分を備蓄すべしというニュースを聞いた母は「うちはそうめんが沢山あるから大丈夫」などと言い、確かにローカルエリアでは若干名の知れた製麺所が地元にあるせいか、お歳暮お中元の定番以上に方々からそうめん、うどん類が届けられ、当然それらは食べきれない量であり、備蓄と言えば言えるような感じではあるものの、大抵が賞味期限が過ぎているわけで、しかし母が「そうめんは古いほどうまいんだ」などと通のようなことを言うのを聞きながら、戸棚を調べてみたところ、今年の1月10日に賞味期限が切れている「生うどん<要冷蔵>」が発見され、箱を返してみると、何やら得たいのしれない液体が包装紙を茶色く染め、既に乾いてさえいるのを見て、捨てるように言う私の言葉を聞かず、「このくらい大丈夫」などと何の根拠もなく言い放ち、開けてみるのも恐ろしいと言う私を後目に母が開封したところ、明らかに既に生麺とは思えない質感で、ナチュラルとは言い難い薄茶色の、触れてみると妙な弾力のある麺が三袋あるのを見ても「全然平気、明日ゆがいて食べよう」などと、何を根拠に平気と判断しているのかわからない母の非常識さに、にわかに豚インフルエンザ以上の危機が我が家に訪れようとしているわけです。

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