後悔日誌
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2006年03月27日(月) 初宮


初宮詣、そして家族写真。

その一部始終の光景を自分のアルバムの、ずっと前のほうに入っていた写真に重ねながら。
同じように、着物を着せて将来を祈願した。

嫁さんと息子、そしてお互いの両親。
7人で集まれる今を大切にしないといけないな、なんて感じながらこの子は幸せだよなと思った。


昔の写真に写っている両親は、当たり前だけど異常に若い顔をしている。
この時どんな気持ちだったんだろうとか、オレは泣いてたカナとか。
子供に自分を重ねてみたりした。
親心は親にしか分からない。
少しづつ、自分にも親心ってのがついてきたのかもしれない。


いつかまた、世代交代をすると、今度は孫心なんてのに気づいたりするんだろう。
でも、自分がその立場になるのは遥か遥か先のこと。
人生って果てしなくて、どこまでも広いね。



2006年03月22日(水) 湾中


陸がすぐそこに見えるのに動けない。

海ほたる、風の塔、羽田空港、ディズニーシー。
どこからも近すぎず、遠すぎない湾の中。
荷物を満載にして湾奥を目指す船を横目にのんびりとした時間が過ぎている。


やたらに入るテレビやラジオが懐かしい。
スピーカーから流れるJ−WAVEに思わず微笑む。


中学校のとき普通高に行きたいと思えなかった私は、工業高校にためらいなく進んだ。
日々、繰り返される実務的な実習。
そのたびに提出するレポートを、必死に作り上げるのもまた高校生活の日課だった。
提出期限に近い朝は、背水の陣でレポートに挑んだ。
自分で言うのもなんだけど、時間も忘れるすごい集中力だったと思う。

早朝はBGM主体だったJ−WAVEは自然に聞くようになった。
6時頃から慌しくなるナレーションにプレッシャーを感じつつも完成したときの充実感は忘れられない。
結構頑張ってたよな、なんて今でも思い出す。


ラジオからは今日もバランスよく曲が飛び出している。
野球の世界選手権優勝の話題で持ちきりだけど、なかなか良い日じゃないか。


そろそろ空も明るくなってきた。



2006年03月21日(火) 妥協


機械と一日、にらめっこした。
本当に微妙なバランスで成り立っている、制御装置の調整というのは難しい。
誰もが通る道だから、と自分に言い聞かせても中々うまくいかない。


計測用の圧力計の針の駆動に敏感になる。
意に反す作動をなんとか理想に近づけるため調整しては実作動のテスト。
一日ずっと、こうして過ごした。


「妥協」って言葉があるけど、そのためにはそれなりに結果を出している訳で暗中模索のお手上げ状態とは違う。
いい加減に聞こえる「妥協」って言葉ですら羨ましく感じる。

手間を惜しまず、時間を惜しまず。
機械の構造を熟知して、特有の癖も理解して、ようやく分かり合える。
まだ自分は入り口に立っているだけかもしれない。


私はきっと「妥協」はできない。
羨ましいけど、憎たらしい言葉だな、と思った。



2006年03月18日(土) 穏海


窓の外に水平線。
慣れきったこの景色が、やはり好きなようだ。

少し、肌寒いけど春めいた黒潮の上で。
どことなく波を切る音に酔いしれる。

今日の海は穏やかで、甘えん坊な感じがした。



2006年03月16日(木) 尾鷲


熊野古道で有名な尾鷲に上陸した。
天気は生憎の雨、かなり低いところまで霧に覆われて幻想的な町並みだった。

郵便局で用件を済ませ、少しだけ散策するとみかん専門店を発見。
キロ30円なんてみかんが並ぶ中、一個100円くらいするデコポンは高級品。
その高級品を二つくらい買って、ビニールをぶら下げて歩いた。
温暖な気候が果物も育てるんだろう。
甘いけど、ほのかに酸っぱさがあって美味しかった。

昭和を感じる古い町並み。
木の温もりが溢れていて、昔ながらの看板や銭湯の入り口の暖簾が目を楽しませる。
霧雨もまた、しっとり美しい。

行き交う人同士、挨拶出来る町。
忘れてはいけない、日本の景色だと思った。



2006年03月13日(月) 熱燗


歯医者の後で一杯だけ。
門前仲町の「魚三」に出掛けた。

いつしか街も、そこに住む人の雰囲気も変わってきている。
そんな中、昔ながらの商売をきちんと続けている大衆酒場。
店に入り、その雰囲気だけで何故かホッとしてしまう特別な場所がまだ残っている。

肩のあたる狭いカウンターに並び熱燗で刺身をつつく。
贅沢に盛られた鰤の刺身、白子の湯豆腐。
壁一面に貼られたメニューを眺めながらあれこれ考える。


不思議なもので一人で飲んでいると、ずっと昔ここで話していた事なんかをよく思い出す。
よく騒いだし、色々な人と出会った場所だよな、なんて改めて感じた。

ちょっと飲みすぎたかも、と店を出るとお代は紙幣二枚ほど。
改めて財布の優しさに微笑した。



2006年03月11日(土) 声


子供の成長は早い。
いつの間にかもう7キロ近い。

表情も豊かになって満足そうな顔、不満げな顔、笑い顔。
寝顔と泣き顔のほかにずいぶん覚えたものだ。

小刻みな呼吸音、機嫌の良いときのはしゃぎ声。
とても幸せな感じ。

女の子だったら溺愛してしまいそうで、男の子で良かったななんて思う。
大きくなったらたくさん自然に接させて、色々な遊びを教えてやりたい。


まだ小さいから、「おっぱい」には全然勝てないのが最近の悩み。
機嫌が悪くなるとあやしても、オムツ替えても泣き出して止まらなくて困る。
で、おっぱい吸わすとピタッと泣き止む。

子供ってやつは難しい。



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