にゃんことごはん
ごはん



 桜過ぎ、夏の気配に、梅雨近し 命ひとつ引き止められたか

ご無沙汰しています。まあ、ご無沙汰しているのが常態なので、今さらなのですが。

年の割りに元気、(おだてやヨイショで)若いと言われてきた私ですが、ウィークポイントがありました。それは、関節です。
思えば、小学生のころ顎関節症で口があかなくなったこともあったし、中学時代はバレーボールをやっていたこともあり膝関節症を患ったこともあったのに、その後、すっかり忘れていたのですが、このたび、変形性股関節症と認定されてしまいました。

変形性股関節症というのは加齢と共に軟骨が減少することなどが原因で起きる病状ではあるのですが、私の場合、先天的な臼蓋形成不全が原因なんだそうです(決して老化だけが原因ではないと、言い張りたいらしい)。
で、すっかり忘れていたけれど思い出したのが、顎関節症になったとき、やはり顎関節の受け皿(臼蓋)が浅くて、受け切れていないことが原因で、他の人より、関節炎になりやすいと指摘されたことでした。

今回知ったことですが、股関節の先天的な臼蓋形成不全の場合、乳児検診でわかるらしく、母子手帳にそういう記述があるかもしれないということです。が、私は自分のへその緒は見たことがありますが、母子手帳はみたことがありません。
体が弱く、すぐ熱を出していたらしい私の健康について、母はとても神経を砕いていたようでしたので、もし、仮に股関節がどうの、と指摘されていたとしても、今すぐ歩行に差し障るわけではない以上、この子は成人できるのかという心配のほうが大きかった母にとって、きっと想像のはるか彼方だっただろう、と推測する次第です。

お母さん、あなたの娘はあなたが心配するよりもずっとずっと逞しく、しぶとく生き残っていますよ、と、若かりし頃の母に声をかけて、安心させてあげたい気分です。それができたらなぁ……きっと母の苦労の何割かは、軽減したろうに……。
せめて母が生きていれば、「心配かけたけど、ほら、こんなに元気にこの年まで頑張っているよ」と言えたのになぁ。

さて、股関節も悪化すれば手術して人工関節にするとか、そんな方向にいってしまうようなので、なんとかそれは避けたくて、骨折の後遺症のために通っていたリハビリからやっと卒業したのも束の間、またリハビリ通いの日々となって、トホホな気分で春を過ごしていました。

そんななか、ゴールデンウィーク明けから、まさかの中堅組のキララが体調不良。

ちなみに、現在の我家の人口構成は、大御所がニャン、中堅はキラと練々、若手が茶々。と言っても、茶々が10歳ちょっとですから、みんなそれなりに、じいさん、ばあさんです。でも猫はいくつになっても、ほんと可愛いから、ずるいと思う……というのは、さておき。

割と、人間のご飯も欲しがらず、猫カリの好き嫌いも余りしないキラの食欲にムラが出て、あっという間に痩せて行き、腎臓の数値が悪化して、一時は駄目かと腹を括った5月。
いきなり夏日になったり、と、人間でも体調を崩しそうな天候が続いていました。

仕事をやりくりして補液に通うこと19日目。諦め掛けていた腎臓の数値が改善。口腔内の炎症を抑えるのと、軽い鼻詰まり治療のための抗生剤で、食欲もだいぶ戻ってきたのが、この前の週末。

補液に通っている最初の10日ほどは、それはそれは借りてきた猫のように大人しく、されるがままだったのが、少しずつ抵抗するようになり、2週間を過ぎるころには、キャリーから出そうとするとウルルルルルと唸り、診察台に載せるとシャーと威嚇するようになり、「ずいぶん元気になった」と先生と大喜びしたという……。

まだ完全に復調したとは言えませんが、朝はお腹が空いたと私を起こし、自分からご飯のお皿の前で待機するようになり、水も飲んでおしっこもして、という姿に、こんな当たり前のことが、こんなに幸せなのかとしみじみしています。

どうか、このまま元気になってくれますように。いつものフリーダムなキラに戻ってくれますように。

キラちゃんの補液に通った19日間、放置された私の股関節は悪化している模様。歩けなくなると困るので、とりあえず筋力を鍛える体操を、地道に続ける所存です。

2015年06月09日(火)
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