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つぎはぎ 2006年02月28日(火)

破って、切って、裂いて、
それでも私たち、
糸を扱うのがうまかった

だけど、今回はどうやら
繕うところを間違ったみたいだ

つぎはぎだらけの恋を、
もう終わりにしよう

そう言うのはどちら?

指に針を刺すことがないほど、
私たちはうまくやりすぎたから。




楽園の夜 2006年02月25日(土)

漆黒の器で水を飲む
飲め飲め と君が急かす
気付くと
器には君の生き血が溢れてきて
僕は言うとおりに飲み干そうとする
それでも生き血は湧いてくる

飲めない と僕
飲め と君

僕の唇は
べっとりと赤くペイント
君の目は
ぎろりと赤くスパーク

その目に鬼を見て 僕は
へえそうなんだ
って 添い遂げられるかしら

君がイヴだとして
僕がアダムなんだって
到底思えないんだ




さよなら、セカイ 2006年02月18日(土)

僕の愛を
この37度5分の微熱が証明してくれるけれど
君の愛は
どうやったらわかるかなあ

(君はすべておみとおしでちょっとこわい)

君がいなくなったら
僕が壊れると思ってくれていいよ
僕がいなくなったら
君は泣くだけかなあ

(君はあんがいずぶといってしってる)

僕はさよならしたいけどさよならできない
君はさよならしたいならさよならできる

だって君は世界と交わった世界そのものだから

僕は君がこわい
君は僕を笑ってる

(本当は君もこわがってる?)




熟れ者 2006年02月13日(月)

悲しみに
殺られないように
目は塞がない

寂しさに
覆われないように
涙だけで応戦しない

鼻水垂らしてもいいけど
今はまだしない
上向いて
我慢ってやつ
する

強くないから
弱いって
言わない
強くなれるように

強すぎにならないように
心を鍛えてる
みんな
虫の戦い繰り広げてんだ

優しすぎるぐらいで丁度いい
柔らかいぐらいが適切だ
アルマジロみたいに丸まれないし
カブトムシみたいに角はないし
傷がつく自分でいい

何年かかっても
傷が傷のままでも
血を流す運命でも
手からいろいろこぼしてしまっても
今はただ全部をここに呼び込むよ
そうして2006年製の自分のワインを作るよ

コルクをポンッと抜かれたとき
誰がけなしてくれるかな
誰がほめてくれるかな




微熱 2006年02月12日(日)

今まで感じることのなかった
温度差
を 今
私 と あなた
の間に感じているのなら

それは
愛しすぎた仕業
って 言いましょう

ごめんね。
と 言わないように




あなた 2006年02月09日(木)

あなたが海なら
よかったです
溺れるまで泳ごうと 思うでしょう

あなたが空なら
よかったです
怖がらず飛行機で会いに行ける ことでしょう

あなたが鳥なら
よかったです
餌を与える人間を 恨むことはなかったでしょう

あなたが空気なら
よかったです
苦しくとも 呼吸ができることに感謝したでしょう

あなたがフォークなら
よかったです
ちゃんと三食 食べることでしょう

あなたが枕なら
よかったです
ぐっすりとあたたかに ゼロ時前に眠るでしょう

あなたが涙なら
よかったです
厭わずに 号泣できたでしょう

あなたが地球なら
よかったです
迷わず生きた ことでしょう

あなたがあなただから
私はいろいろ 考えてしまいます




山道 2006年02月05日(日)

濡れた路
平行線つくってく
車輪 車輪 車輪 車輪
ぴかっと 光った
きれい きれいかなあ?

ぴかっと 光った
あ これは セツゲン ってやつだ
白い うんこれは白い
誰の跡もないね

木々が影を落とす
ゆらゆらの森

段々畑が曖昧な輪郭で踊る

白い太陽 ぎんと
窓の膜貫く
この胸温かい痛み

「雪のある国に生まれたら
雪に埋もれて早く死ねましたか」

訪ねてみるけれど
自然は答えを与えてくれない

与えてくれるのは
喜びと恐怖で

まっさらなゼロと幾重のムゲンを

自然は真実ばかりを抱いているから

真実はとても残酷で
嘘さえ許せない私は
耳ばかり塞いでいる

妙な好奇心
いらない怖いもの見たさ
真実を求めてる

私は自然を愛している

街並みに近付くにつれて
汚れた土が顔を出す
叫んでいる枯れた草に
私はキスが できるかなあ

平行線 どんどん増える
あとにあとに続くから見えなくなる

求めた真実が自由ならば
ここに答えがあるけれど
削られた自然の愛が
憎悪に変化した

青い 青すぎる空に
私は投げキス
そしてウィンク

愚かな行為に神さまの暴力
神さまの暴力に愚かな行為
つづいていく つづいていくんだなあ

愛してる
それがみんなに聞こえたならば
神さまとも自然とも人間とも
仲良くなれるかなあ

愛してる みんなのことを私は愛している




残酷な光 2006年02月02日(木)

くるくると回る光を、私たちは知らない。
反射する光しか、私たちは知らない。
直線的で、回生しない光だけ、私たちは見ている。
蘇生を、望んでいるわけではありません。
けれど、あなたが生き返る、それならば、そうだと思います。
私は、光ばかり、見ている。
闇を見てきたあなたは、光が怖いのか。
あなたに蛍が舞っているようだ。きれいだ。
だれにでも、光があればいい。
見えないから、届かないから、きれいだ、と思う。
光の粒に遊ばれないように。あなたはあなたで笑う。
私には、雨粒ばかりが、かわいそうな溝鼠。
私を、見つけて。私の塵のような光を、見つけて。
微笑んで。私のためだけに、微笑んで。
あなただけの光が、だれかの光と混ざったら、もっときれいだろう。
抱きしめて。潰れてもいいから。
あなたの光が強くて、目を細めてしまったら、もっと輝いて。
私、これでやっと闇になれる。
あなた、光そのものになって。





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熊野ポーラ
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