『100人のバカ』っていう深夜の番組で紹介されてましたけれど、中沢健ってご存知ですか?
自分を「歩く雑誌」として町に出没している男。 自ら作ったページを全身に貼り付けているの。 サンドイッチマンとはまた少し違って。 週刊だか月刊だか知らないけれど、ちゃんと連載形式になってるらしいです。
その彼と新宿TSUTAYAで遭遇。 邦画の新作のパッケージを一つ一つ丁寧に見ていました。 稲葉も何かしら探しに来たはずなのに、もう彼に夢中。
数ある名画そっちのけで彼に見入ってしまいました。
頭には「史上初(たぶん)、動く待ち合わせ場所」とあります。 腰あたりには「今月のMVP」として男性の写真が貼られてました。
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ヘンなヤツ、なんだけどね、1つ感心したんですよ。 それはね、彼は自分が雑誌であることに徹しているということ。
普通さ、人にジロジロ見られたら気になっちゃうじゃないですか。 でも彼は人の視線なんか気にならないんだね。 稲葉がじぃ〜っと見てても彼は熱心にパッケージを眺めてるだけ。 あんなに他人を眺め続けたことなんて無いよ。
ああ、確かにコイツは読み物だ、と思いましたね。 プロ意識と言うべきかどうかは微妙なところだけど。
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でもね、雑誌としてはちょっと読みづらいんだよね。 仕方がないことではあるんだけど、動くんですよ。
稲葉が1つ読み始めるでしょ。 すると彼は手にしたパッケージを棚に戻して下段のパッケージに手を伸ばすわけです。 じっと読みたいページがゆらゆら動くんですよ。 これはちょっと読みづらいね。
さすがに「じっとしてろ」って言うのは酷だけれども。
あとね。 もう少し、ほんの気持ちだけで良いからさ。 字がもうちょい綺麗だと良いなあ。
とまあ、稲葉は彼でお腹がいっぱいになりました。 結局何も借りずに帰ってきてしまいました。
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