読書日記

2001年12月01日(土) 講談社の読書人の雑誌「本」の12月号を部分的に熟読。

講談社の読書人の雑誌「本」の12月号を部分的に熟読。城山三郎の連載「この命、何をあくせく」の29回目は大江健三郎のこと、その祖母の言葉のこと、家族のこと、戦争のこと。題名は「魂が戻って行く」である。
好悪なかばする坪内祐三の「ここまでは描きたかった」は趣味的なエッセイストであることを告白したも同然の内容。「そこまで描くべきだった」と言いたい。「慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり」が講談社エッセイ賞を受賞したとは知らなかった。
高橋克彦は「古今無双の男」と題して好評の新著「天を衝く」づくりの由来を説く。
柏英樹という人は「なぜ長嶋は鬼コーチに詫びたか」で武上四郎元ジャイアンツコーチと長嶋元監督との交流を描く。
大江正章という人が書いた文章の題名は「狂牛病以上の大問題」で、読まねばなるまいと思わせる。「問題なのは狂牛病だけではない。近代畜産そのものが問われているのだ。」この雑誌は薄いにもかかわらず結構多彩である。人畜無害なものから日本のあり方や人のあり方まで幅広い。講談社はそういう出版社なのかとあらためて納得できる気もする。
野暮用で一冊の本は読めなかったので、こんなことになった。


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