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2006年01月02日(月)  テキ屋のおじさん
はじめて過ごす東京のお正月は、とても静かでした。

恋人と近くの鬼子母神に初詣に行き、「鬼子母神なんかで初詣して、今年は赤ちゃんが授かっちゃったらどうしようどうしよう」とどうでもいい心配をしながら御参りをし、おみくじをひいたら「吉」と出て、内容はなんて書いてあるかしら?と読もうと思ったけど、昔の仮名文字(?)「ゑ」とかっていう昔の仮名文字(?)、「言ひて」とかって書いてある昔の仮名文字(?)で書かれてあったのでまったく読めず、理解できず。これって、現代語で和訳されたおみくじないのかしら?と思ったけど、代わりに恋人が読んでくれるということなので、耳を傾ける。

恋愛 「待てば良縁」とのことなので、きっとステキな王子様が迎えに来てくれるのね、と今まさにそれを読み上げている恋人がいるにも関わらず、ステキな良縁を心待ちにしていようと心に誓い、団子屋でみたらし団子を食べて家路に着く。

テキ屋さんっていうのは、ヤ○ザがやっているんですよね。
ヤさんのしのぎの商売なんですよね。
初詣の列に並んでいると、境内にテキ屋が並んでいるので、テキ屋のオヤジの様子を観察してみたんだけど、あれは間違いなくヤさんだと思う。ヤさんもお正月からお仕事して大変だわね、でも稼ぎ時だもんねと思いつつ、くじをひいておもちゃと交換してもらえるテキ屋のオヤジを観察していたら、そこへお父さんと息子がやってきた。
息子「パパー、5番が出たよ」
ヤ「はい、5番ね、5番は○○のシールだよ、はいどうぞ。」
息子)「……」
見るからに息子は嬉しくなさそうな顔をして代物を受け取っていた。遠目から観てもけっして今時の子供が喜びそうなものは店先に並んでない。なんというか、一風昔のちゃちなおもちゃしかないのです。
息子「パパー、これいらなーい。こんなのいらなーい。」
子供が駄々こね始めました。パパはもう焦っています。だって、お店の前で「こんなのいらなーい」なんて、いくら子供の言うことだからって、ヤさんの前でそんなこと言っちゃったらねぇ。こんなときのヤさんってどんな顔してんのかしら、とそっと見てみると、ヤさんも弱った顔で、頭をかいている。
ヤ「じゃあ、これも付けてあげるから、ほら野球カードだよー」
なんて、怖そうな顔した大人が懸命に子供の機嫌をとろうとしている姿を見ていると、ヤさんのくせにイイヒトだなと思った。
ま、でも野球カードであっても子供の機嫌がなおるわけでもなく、お父さんは引きずるようにして息子を連れ帰っていきました。

客のいなくなった店前で、ヤさんはタバコを吸い、渋い顔で空を見上げていました。
なんだか静かなお正月で、どうしてこの人はヤになったんだろうなぁと、疲れた顔で空を見上げている彼を見て思ったけど、そもそも見かけだけで彼をヤと決め付けるのはよくないなと思いなおし、初詣。
「今年も健康で過ごせますように」
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