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2004年08月25日(水)  歯痛ドキュメント2
火曜日(つづき)
歯が痛くない患者が診察台に乗っていていいのだろうか。怒られないだろうか。ビクビクしながら初めて来る歯医者の診察台に寝かされた私。
「どうしましたか?」と聞かれ、「左奥の上の歯が痛いんです(たぶん)」と答える。
口の中をのぞかれ、ここですか? こっちですか? といろんなところを器具で叩かれる。「あーえっと、2回目に叩いたところが痛いです(たぶん、そこらへんだった)」
なんだかここの歯医者は目隠しをしてくれません。私のいきつけ?の歯医者はぜったいに目の上にタオルを当ててくれるんですが、ここはしてくれない。目の行き場をどうしたらいいのかきょろきょろ彷徨っていまい、恥ずかしさメイッパイ。
というか、この歯医者はものすごく過保護なところです。「奥歯の詰め物をとって中をのぞいてみますね」ということになったのだが、「今から削りますけど、歯を削るわけではありませんからね。詰め物ですからね。歯は痛めませんが、もし痛みがありましたらすぐ左手を挙げてください。大きな音がするかもしれませんがビックリしないで下さいね。1分で終わりますからね」と、私は何か怯えた表情でもしているのだろうかというほどの、説明振りというか慎重ぶり?痛ければすぐ言いますから大丈夫ですし、子供じゃないのである程度の音は我慢できますけど。
結局、詰め物をとってはみたが虫歯らしきものはなく、それではレントゲンを撮ってみましょうということになり、「妊娠してませんよね?」と聞かれ、「ああ、私、とうとうそういうことを聞かれる年齢に達してしまったのねえ」と感慨深く思う。「してません」。
じゃ、2,3日後また来て下さい、と言われ、今日一日で治してくれるのかと思いきや、違うらしい。でも、今のところは無痛だし、痛み止めの薬をくれるというのに安心して「ハイハイ」と気安く返事をしたのがいけなかった。

金曜日の朝一に予約をとって、ルンルン気分で薬局行って薬をもらう。
薬はもらったけど全然痛くない。なんで痛くないんだろう、ま、いっか。

そのまま会社に戻ると、朝から何も食べていないので腹が減った。歯の痛みがどっかに行ってしまったのに気を抜いてパンを食べたのが地獄の始まり。
チョーいたい。チョーとか使ってしまいたくなるくらい痛い。
パン後の痛度マックス5 ( p_q) ( p_q) ( p_q) ( p_q) ( p_q)
急いで薬を飲んで椅子に浅く腰掛けて痛みに堪えながらパソコンを叩いて残業に励む。死にそうなくらい痛い。うめく。とにかく呻かないと発狂してしまう。冷や汗が出る。
うううぅぅぅーううぅぅーぅーぅぅうー。
夜の遅い時間のオフィスは電話もならないので、静か。
私の後ろの席の女の子たちが「さっきから、地響きみたいな音しません?」とか言ってる。それ、私のうめき声だから。でも、いちいち言うのも面倒なのでそのまま唸る。何の音だと女の子たちは騒いでいる。目の前の席の新人の子がクスクス笑っている。「あいさんの唸り声で向こうの人たち騒いでますよ」とかいちいち言うな。こっちは痛いのだ。そんなことはどうでもいい。騒いでる人たちちょっとうるさい。うるさくて歯に響く。もう何もかもどうでもいい。ああ、このまま死ぬかもしれない。ああ、キミ達、私の歯が治ったら一斉に仕返しをしてあげるからね。新人の子には私を笑った刑。女の子たちには私の唸り声を勘違いして騒いだ刑。

帰って何も食べずにすぐ寝る。
睡眠前の痛度もちろん5 ( p_q) ( p_q) ( p_q) ( p_q) ( p_q)

ああ、この痛みはなんだろう。なんでこんなに痛いんだろう。もう一個薬を飲んでおこうと薬の数を数えてみると、なんか数が少ない。これ、今度の診察日の金曜日までもたないよ。2日分しかないじゃないか。水曜日でキレてしまうじゃないか。藪医者!ヤブ!なんで金曜日まで出さないんだ!嫌がらせ!悪魔!よし、明日薬局に乗り込んで薬をもらう!なにがなんでも貰う!つーか、なんで今ごろ痛むんだ。あのとき、歯医者にいたとき痛めばよかったのに。痛くて我慢できないからすぐ処置してもらいたいって言えばよかったのに。あの医者、悠長にも金曜日にまた来て下さいとか言ってたし!

ああ、この痛さはどうなんだろう。なんなんだろう。
出産の痛さにたぶん匹敵すると思うわ。口にスイカを入れた痛さが出産時の痛さらしいけど、まさにソレだね。間違いないよ、出産の痛さに匹敵すると思うよ、きっと。たぶんこの痛さを金曜までひきずるんだよ。3日間かけて出産してんのと同じだよ。いくらなんでも3日間かけて子供産むんじゃ、妊婦も死ぬし、私も死ぬ。

ああ、この痛さを引き換えにするなら、私は何でもします。神様、どんな試練でも与えてください。まあ、なんでもって言っても限度はあるけど、たとえばそうだねー、懸垂100回やれって言ったらやるね。
腕立て100回でもやる。
狂喜乱舞して喜ぶアニマル浜口の横でカメラを構えていてくださいと言われたら喜んでやる。
うちの社長をハリセンでぶって下さいと言われたら率先してやる。
池袋の駅前でひとり阿波踊りと言われたら一日中でもやる。
ハチ公にまたがってロデオと言われても二日は続けて出来る。
東京タワーからバンジージャンプもチョロイ。
恋人を誰かにあげろと言われたら喜んで差し出す。いや嘘。
杉田かおるに伴走してマラソン100キロはやらない。走るの嫌いだから。

ああ、どうでもいいけど痛い。歯が痛い。救急車呼びたい。チョー痛い。チョーとか使ってやる。チョーチョーチョー痛い。
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