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2004年07月05日(月)  淡い恋心と嫌なガキの話
先日のゴールデンウィークに帰省したときのこと。

ちょうど、親戚のおうちで法事があり、母に「あんたも滅多に帰ってこないんだから、顔を出しなさい」と言われていたのもあって徒歩5分の親戚のお宅にお邪魔していた。都会の法事はどうか知らないけれど、田舎の法事は近所のオバサン連中が集まって巻き寿司を作ったり料理やお酒の準備をしたりと、お客さんをおもてなしする用意はすべて手伝ってくれる。

徒歩5分の親戚の家という事もあって、その近所のオバサンたち(もうおばあさんとも言う)は私の幼いときのことをよく知っている。高校生で実家を離れて一人暮らしをしていたので、多分中学生以来、久しぶりに私の顔を見るおばさんもいるだろう。まあ、大げさに「あらぁ〜、あいちゃんもすっかりベッピンさんになっちゃってぇ。もうすぐお嫁さんねぇ」と、小うるさい、じゃなくて余計なお世話、じゃなくてすっかり大人になった私を見て驚いているおばさんも多かった。寄ってたかって私の体をばしばし叩くし、ゲラゲラ大声ではしゃぐし、そのパワーといったらこっちが引いてしまうくらいだ。おばちゃん特有のものだね。

で、そのオバサンたちの中に私がもっとも会いたくないオバサンが一名。そのオバサンが私のことを見て感慨深げにこう言った。
「あいちゃんは、うちのお父さんのことが好きだったわねぇ」と。
あー、それを言って欲しくなかったよ。恥ずかしいじゃないの。今さらもう何年も前のことをよく覚えているわ、このオバサンは。
「そうだったわねぇ」と周りのオバサンも頷く始末。あー、やだやだそれを言わないで。

私は、当時、たぶん小学生の低学年くらいだったと思うけれど、随分ませたガキで同級生の男の子になどまったく興味もなく、いっつも鼻であしらっては「男子ってうるさいしバカだし面倒くさい」とか言うくらいのクソガキだった。で、その小学校低学年くらいで私が恋したのは、そのオバサンの旦那さんだったのである。オバサンの旦那さんである。その当時いくつくらいかだったかわからないけれど、たぶん40代か50代くらいだったんじゃないかと……。もう娘さんも就職して家を出て行って夫婦二人で暮らしていたおじさんだった。
10歳前後の女の子が4,50代のオジサンが好きだなんて、今じゃ犯罪すれすれなことじゃないかと思う。もちろん、加害者は10歳の女の子の方で被害者はおじさんのほう。もう、私はあまりにもそのおじさんの(顔の)カッコ良さと、朴訥とした雰囲気が大好きで、なんてステキなおじさんだろうと胸を躍らせていたんですね。私はあまりよく覚えていませんが、母にそのおじさんの素晴らしさをしつこいくらいに話したらしいし、とにかくいろんな人に「あのおじさんはカッコイイ」と言いまくっていたらしいので、町ではちょっとした有名な話になっていた。
まあ、それでも周りの大人たちは、私がそのおじさんを好き好きと言っても、「親戚のおじさんを慕うような好感」という程度の「好き」だと思っているようだった。当たり前だ。誰も10歳前後の女の子が4,50代のおじさんに恋をするなど思わないだろう。

私はそのおじさんを見つけては膝に座ってにんまりしていた嫌な子供だったのである。おじさんの奥さんも「なんだか大きな孫が出来ちゃったみたいね」と喜んでいた。いや、喜んでいる場合じゃなかったんだけど、本当は。私があまりにも「好き好き」と周りに言いまくっていたので、いつしかおじさんの耳にも届き「そしたら、あいちゃんはうちの子になるかい?」と言われ、私は大変気分を害した覚えがある。「そんな生半可な気持ちじゃありません!」なんて、大好きなおじさんを目の前にしてそんなドラマティックな告白は出来なかったけれど。

あー、なんて恥ずかしい。今思えば、かなり恥ずかしいし、本当におかしな子供だったなぁと思う。すごい捻じ曲がった性癖でもあるし、いわば犯罪すれすれの性癖だね。たぶん、あのときから「年上の男性が好き」という本領が発揮されていたんだろうね。しかし、そうは言っても歳の差がありすぎる。
2,3歳くらいの年上の恋人って、やっぱりなんだか違和感がある気がするし(?)ひと回りくらい離れていたほうが随分落ち着く気がするし(?)やっぱり歳がかなり離れていたほうが楽だなーってよく思う。あー、でも脂ぎったキモイおじさんは勘弁願いたい。

という性癖の話し。
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