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| 2004年03月04日(木) 完結 |
| 私にはずるい部分があって、嫌なことがあったらそれをすべて自分のせいにすることによって納得して嫌な気持ちを風化させる。 まだ、終わった恋の理由を探していた。自分の罪がわからなかったから。僕が全て悪かったんだと言う相手に私はずっと納得できずにいた。ぜったいそんなはずはないと信じていた。きっと彼は何かをたくさん隠しているような気がした。私に何一つ悪いところがなければどうして別れなければいけなかったのか、理解できずにいたから。 彼が、最後まで私を知らなかった部分は、そういうところにあると思う。 私は、私のせいにしてくれたほうがずっともっと早く別れていられたと思うのに。 そして、私も彼が本当のことを言えずにいたことをずっと知らずにいたことにもなる。 彼は、真実を口にすることで自分自身への罪悪感を感じていたのに、私はそれをわざわざ暴いた。ただ自分が納得するために。 真実を口にしたことで彼が傷ついたかどうか、彼の心が軽くなったかどうかはわからない。ただ、私の心は納得して消化した。胸元で疼いていたものがすっと消えてなくなった。 そう、すべては私の罪である。私の膨れ上がった欲望のせいである。 この恋を終わらせたのは、他でもなく自分自身だったのである。 愛しているという言葉も今となっては偽りの言葉になった。私はそう信じている。 そう信じることで深い湖の底で沈んでいた自分自身を救う。 湖面に浮かび出た私の顔は、何事もなかったように無表情ですぐさま外に出るとすたすたと歩いていく。 そんな恋の完結。 |
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