滋賀県のMさんからの写真メールだ。 秋といえば赤とんぼ。Mさんのキャノン・一眼レフ・デジタルカメラ『EOS10D』から写し撮られた「あきあかね」はみごとな赤色だ。このとんぼ、今年は少なく撮影に苦労したとのこと。
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「夕焼け小焼けの 赤とんぼ 負われて見たのは いつの日か〜」 山田耕筰作曲、三木露風作詞の「赤とんぼ」は8小節の美しいメロディーをもっている。童謡・唱歌のリクエストではいつも上位を独占するほどの人気であり、昔も今も変わらない日本人の郷愁をさそう。
作詞した三木露風は、兵庫県の竜野市に生まれたが、備前市の閑谷学校でも一時学んだようだ。 竜野といえば、例の出張帰りに山陽自動車道で足止めされた場所であるが、サービスエリアには三木露風の説明用の碑が立っている。そしてあちこちに赤とんぼのイラストがちりばめられている。 こうした著名人が輩出されると町の誇りでもあろう。出張のたびにこのサービスエリアに立ち寄るが、名物「赤穂の塩味ソフトクリーム」を味わいながらこの赤とんぼに思いを馳せると、ほっと一息つくことができる。
「赤とんぼ」は露風の幼年時代の思い出をノンフィクション的に詠った悲歌(エレジー)であると、音楽評論家・長田暁二氏が山陽新聞の連載『わが古里こころの歌』で紹介している。 幼い彼は母の背にゆられながら、美しい播州平野のあかね空を群舞する赤とんぼに見とれている。しかし、迎えに行った父は帰ってこず、露風を背にトボトボと家路に向かう母の姿がある。 これが一番に歌われている。
この歌、歌うにはけっこうむずかしい。音域が広いし、跳躍もある。しかしギターにはよく合うかもしれない。
コスモスと赤とんぼ。秋ならではの写真に感謝。
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