ロシアのヴァイオリニスト「アナスタシア・チョボタリョーワ」のCDを買った。買うのはこれで3枚目になるが、今回のはものは映画音楽でとても聴きやすく心潤う感じがする。 とかくヴァイオリンとなると構えてしまうが、私が購入するたぐいはだいたいポピュラー、ジャズ、歌謡曲のジャンルにかたよる。要するにあまりむずかしい音楽は肌に合わないということだ。幸田聡子の「美空ひばり」ものはよかった。これはこれで心潤う音楽を奏でてくれる。
「アナスタシア」のはどうかというと、買う決め手となったのはバックの編成であった。映画音楽にもかかわらず、弦楽四重奏やギターをもってきている。おそらく並みのイージーリスニングではないということがわかる。BGM音楽はどうでもよいのだ。
実際聴いてみると、この弦楽四重奏が迫力ある演奏を展開してくれる。やはり映画音楽は弦に限る。それにヴァイオリンとギターだけという取り合わせもあって、単に音楽を楽しむというだけでなく編曲の妙にも魅力がある。 それにしてもヘンリーマンシーニの名曲「ひまわり」のすすり泣くヴァイオリンには惹きつけられてしまう。
「アナスタシア」は今年、岡山でも演奏を聴くことができた。Mみさんに無理を言って、無料整理券を奔走して調達してもらった例の演奏会である。岡山で聴くことができるというよりは、『倉敷さくよう大学』の音楽講師をつとめているのだから、親近感がわくというものだ。 CDのジャケットもすばらしい。ロシア女性の美しさがまばゆいばかりだ。使用している楽器は、ロシア国家のコレクションという「ストラディヴァリ1729年製」である。ロシア美女が奏でる世界最高峰の楽器から発する音色は、先入観で凝り固まった私の耳に達する前から頭ですばらしいと受け取ってしまっている。
こうしてすばらしい演奏に違いないというレッテルが貼られたCDが、また一枚、新しく購入したCDラックにお蔵入りした・・・。
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