管理人トシの日記

2004年08月26日(木) 沖縄その26

さらにぶらぶらとしながら他のコーナーへ。三線の音がする。実演販売ではないが、若手の奏者が演奏しながら歌っている。ここでは楽器屋が出張販売しているようだ。楽器には興味があるのでここでもじろじろと眺めた。外観だけだが、これはいいなと思ったものはやはり高価だ。手が出ない値段ではないが、妻に言うには気が引ける。これ以上増やしても薄まるだけだ。やめとこう。

それにしてもなかなかうまいではないか。歌もいいが、三線のテクニックもかなりのものだ。おそらく楽器屋で働いているのか、三線で仕事をしているのだろう。ここではしばし、聴き入ることにした。ほかには誰もいない。そう、お客さんはというかこのコーナーに立ち寄っているのは私だけだ。まあ、こういうところで高級な三線を買う人はいないだろう。おそらくこのコーナーは店の雰囲気を盛り上げるためのアトラクションという意味合いで作っているのかもしれない。

あっちこっちしながら、またここにもどってきた。今度はちょっとテクニックを拝見させてもらうことにした。ピックを使って弾いているようだが、それにしても返しがきれいで音がよく切れている。三線というくらいだから弦は3本なのだが、メロディーと伴奏をたくみに使い分けて沖縄独特の音楽を作り出している。ギターなんかは6本の弦で伴奏もたくさんの和音を使うことができる。高度なアレンジで芸術性を豊かにしているが、弦が少ない楽器はまた違った魅力がある。

ヴァイオリンは4弦、中国のニ胡は2弦、あれ胡弓は何弦だったかな。1弦か。
これらはすべてフレットがない。したがって耳で聴いて音程をとるわけだ。練習を積むと自然にその音の位置に指がいくのだが、それでも的確な音程をとるには耳がたよりだ。ギターなどフレットがある楽器でも別にその位置を見なくてもだいたい指が覚えている。まあ練習を積んだらの話だが。

話が専門的になって恐縮だが、岡山ハワイアン・クラブの会報に掲載されたベテランM氏のお話。ウクレレにしても何にしても楽器はチューニングという作業が必要だ。弦楽器でいえば調弦である。最近は便利な道具ができていて「チューニング・メーター」なるものを普通は使用する。初心者でもベテランでも使用している。早いし、正確だ。

しかし、どうしても目で見て合わせるくせがついてしまい、肝心の耳で聴くということを忘れてしまってきているというのである。その結果どういうことになるか。楽器は演奏中に勝手に音が狂ってくるのだが、耳が訓練されていないとそれがわからない。グループで演奏すると他の人が出す音と合わなくなってくるのだが、ずれたまま演奏を続けてしまうわけだ。
これを防ぐためには集中力を養うと同時に、耳そのものを訓練していかなければならない。あまり便利なものができすぎると弊害というものがどうしても起こってくる。
〜つづく〜


 < 過去  INDEX  未来 >


管理人トシ