初日からいきなりハードスケジュールをこなしたため、みんなぐっすりと睡眠につくことができた。
じつは初日はサブ・イベントであり、二日目にはメイン・イベントが控えている。各テーマパークを回ることもスケジュールには入れているが、夏の沖縄といえばやはり海だ。かといって、海水浴では大枚をはたいて来た甲斐がないというものだ。そう海に潜るのだ。スキューバ・ダイビングというやつだ。
今回の旅行もそうだが、どこに出かけるにも企画・運営は私の仕事だ。妻は「・・・に行きたい。」で終わり。とはいっても予算、支度などは握っているが。
ダイビングと言うと格好がいいが、はたして初心者にできるのか、泳げない者でも潜ることができるのかなどなど不安がいっぱいだ。ガイドブックの写真やら解説を読むとじつに楽しそうだが、どうなんだろう。インターネットで何ヶ所かのホームページを調べてみた。どうやら体験ダイビングというコースにすれば、全くはじめてでもできそうである。さてどこに申し込むかが問題だ。場所、店の雰囲気、スタッフの顔ぶれ等々調査をしてみた。けっきょくこれといった決め手はなかったのだが、スタッフの充実度と場所から『るるぶ』というガイドブックに掲載されていた『Nagi』という店に問い合わせてみることにした。
場所は宿泊ホテルがあるリゾート地「恩納村」である。地図上ではほんの目と鼻の先である。車で数分か。ここ「恩納村」の真栄田岬は海が美しいということで、本島の中でも有数のダイビング場所になっているようだ。
申し込むときにいろいろ聞いてみた。「泳げなくても大丈夫でしょうか。」「大丈夫です。ウエットスーツは水に浮きますから、絶対に沈むことはありませんよ。」「いろいろなコースがありますが、洞窟探検というのは初心者でも大丈夫なんですか。」「洞窟探検は絶対おすすめです!美しさにびっくりされますよ。シュノーケルを付けて泳いで行きますが、スタッフがついているので大丈夫です。」「カヌーはどうなんですか。」「カヌーで海岸線を走ります。ウエットスーツを着たままライフジャケットも着けますからひっくり返っても大丈夫です。」
けっきょく、ショノーケリングの洞窟探検、カヌー、そしてスキューバ・ダイビングの三つをこなす一日コースに申し込んだ。 娘はスイミング・スクールに通っているので、そこそこの距離も一応は泳げるだろうが、海となると話は別だ。妻はほとんど泳いだことがないようだし、私にしても足が着かないところでは心許ない。しかし、『Nagi』の自身に満ちた応対と電話でのスタッフの声に、なぜか安心感があった。ガイドブックを見てわかったのだが、電話応対してくれたスタッフはみせのオーナーで、フリーダイビング・フランスワールドカップ元日本代表となっていた。おう、これで心配ないわいと安心した次第である。
明日の朝は9時集合だ。 〜つづく〜


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