きのうの深夜、たまたまテレビをつけると、「NHKスペシャル」が放映されていた。
取材で話しているのを聞くと、なんと岡山弁ではないか。映し出されているのは山のほうで、畑や木々が豊かに繁っている。
そこには桜の木があった。それも巨大な桜の大木である。なんとなくわかってきた。アナウンサーはさかんに「千年の桜」と言っている。樹齢千年ということは植えられた当時は平安時代である。一気にタイムスリップする感じがする。
番組の内容は、地元の人たちと桜との関わりを中心に、どのように桜に守られそして共存してきたかを、普段の生活の長期にわたる取材で編集されたものである。内容からしてとても価値のある番組と思ったが、途中からなので録画まではしなかった。途中で寝てしまったことと、再放送なので、番組からも題名はわからずじまいだ。
桜の木の下で地元の人たちが集まって写真を撮っている。昭和初期のものでは、男連中が酒を酌み交わしながら並んでいる。それから時代が移り変わってカラー写真になってきたが、地元の人たちの笑顔や風景は変わらない。ほんとうにのどかな風景である。取材も長期にわたっているようで、昭和のゆったりとした情景から、平成13年までの映像がここにはあった。
この千年の桜が全国に紹介されるようになったのはいつの頃かわからないが、それからというもの年々観光客が訪れるようになって、ここの情景も様変わりしてきたようだ。季節なると、この片田舎の細い道が自家用車で渋滞するという。ついに先祖代々から受け継いできた畑を駐車場にせざるを得なくなってしまった。50台の車がおけるよう整備された。それでも地元の人はたくさんの人が来てくれるのでうれしいと喜んではいたが・・・。
内心は寂しさをかくし切れないものがあるのだろう。自給自足のような生活は今の人にはできない。この生活もこの代で途絶えてしまうと老婆が嘆いていた。
「NHKスペシャル」は私のお気に入り番組だったのだが、テレビを見る機会がなくなってくると、こうした大事な番組も逃してしまう。やはりパソコンにアンテナを取り込む必要がありそうだ。
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