管理人トシの日記

2004年03月10日(水) 『マッハの恐怖』

以前に日記で紹介した、柳田邦男著『マッハの恐怖』『続・マッハの恐怖』を少しだけ読み進んだ。

この本は、古本屋で見つけた昭和50年に刷られたものだが、初版は昭和46年である。もう17刷目になっていた。文庫本としては今でも本屋さんには置いてあるかもしれないが、単行本は当然、絶版となっている。ほんとうにたまたま見つけたわけである。

航空機事故を自分の足で取材し、技術的にも内容の濃いハイレベルなものとなっている。ノンフィクション賞を受賞した大作といってよい。

じつはこの本、買ってからそのまま私の本棚に陳列していたのだが、娘がこの本を見つけて貸してくれという。いっしょに古本屋に行って買ったとき、この古ぼけた本が気になっていたようだ。それは30年も前の本なのだから黄ばんできており、痛みもあるし、なにやら得体のしれない汚れもある。
娘は少し読んだようだ。そして「おもしろい。」という。ほんとうかどうかは知らないが、推理物が好きなようなので、あながち見当はずれでもなさそうである。

あちこちに古さを感じさせる部分はたくさんあるのだが、決定的なのは字の大きさである。なんとも字が小さいのだ。私の目には、これを読み続けるのはかなり酷である。まあ、日頃の生活の中でじっくりと読む時間などないが、それでも2、3ページずつなら読めないこともない。ページ数からいくと半年以上はかかるか。ほんとうに「速読」の恩恵を享受したいものである。

最初の読み出しは、昭和41年に起きた羽田沖の全日空『ボーイング727型機』の墜落事故である。
北海道から「雪祭り」を見物したお客で満員となった最新鋭の旅客機が、着陸寸前で消息を絶ったのである。133人の犠牲者を出したこの事故は、当時としては世界で最悪の航空機事故となった。

この旅客機には、雪祭り旅行が懸賞で当たった人や、招待された人達がほとんどだった。2月4日という時節としては異例の人数だったようだ。その中に、仕事上で優秀だということで招待された夫婦がいたが、小学生二人を残してはじめての飛行機旅行だった。残った子供達が両親を迎えに空港ロビーに会社の人に付き添われてやってきたが、時間が過ぎても現れない両親を心配するように三人が寄り添って不安な顔をしている光景が写真に写っている。
また、管制室の異常な動揺ぶりなどもリアルに書かれており、読む者をだんだんと惹きこんでいく。

なぜか柳田邦男の航空機事故の著作を次々と購入するようになった。そしてテレビで放映されるドキュメンタリー物もできるだけ録画していくようになった。いまでも新刊はないか時々チェックするようにしている。


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管理人トシ