管理人トシの日記

2004年02月10日(火) ハーモニカその2

《荒城の月・佐藤秀廊−ハーモニカによる日本のうた》のCDが届いた。

前に購入した《荒城の月》だけが収められたCDに収録されていたハーモニカの演奏は、全日本ハーモニカ連盟理事長・斎藤氏のものだが、今回のCDはまぎれもなく、日本の第一人者・佐藤秀廊が万感の思いを込めて歌い上げたものである。

前に聴いた《荒城の月》の演奏に感動して、ハーモニカの表現力のすごさに驚いたが、今回の佐藤秀廊の演奏は驚愕ものだった。どう表現したらいいのだろう、まずダイナミックの広さにあわてた。普通のボリュームにセットしていたのだが、ちょっと音が小さい。ボリュームを上げた途端、急激にクレッシェンドがかかりフォルティッシモになった。おおっ、とボリュームをまた下げたのだ。はっきりいってピアニッシモは耳を澄ませないと聴こえないくらいだ。

最近の若者にはこういう演奏は聴けないかもしれない。神経を研ぎ澄ませて演奏に集中するということに慣れていないと思う。大音量、リズム、電子音・・・。

CDジャケットに写っている、氏が手にしたものは、まぎれもなく私たちが小学校時代に一度は吹いたことのある、あのトンボ印のハーモニカだ。あらためて、ハーモニカ一本でここまで表現した氏の偉大さに感服するのみである。

CD解説の一部をご紹介したい。
「荒城の月は名曲ですが、まるでハーモニカのために書かれたような編曲の素晴らしさをお聴きください。この曲はマイナー・ハーモニカという短音階に調律されたハーモニカ(市販しています。)を用い、<日本的奏法>のあらゆるテクニックを駆使して演奏されます。」
「江戸っ子の粋とパリジャンのエスプリの両方の感覚を兼ね備えていたといわれる佐藤秀廊。その真骨頂ともいえる作品が<さくらのワルツ>でしょう。トラディショナルは都節を用いず、西洋音楽のマイナースケールを用いて、ウィンナワルツを思わせるリズミカルな編曲は見事というほかありません。」
「『宵待草を口ぐさむ時、私はいつも叙情画家、竹久夢二を思い出します。』と佐藤秀廊が言っていたように、この編曲には大正ロマンの香が漂っています。1本のハーモニカでこれほど豊かな表現のできる奏者はかつていなかったでしょう。」

いや、ほんとに誇張ではないと思っている。
こうして優れた音楽、演奏にめぐり合えることは幸せである。


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管理人トシ