この日記でも書いたチェロのパブロ・カザルスの「鳥の歌」の記述を見つけた。
演奏の途中の唸り声は、どうもこの曲にしか入っていないようだ。でもこの唸りには惹かれる。 この演奏が行なわれた「ホワイトハウス・コンサート」は、1961年に当時のケネディ大統領の招きで開催された。この時カザルスは85歳。 カザルスの祖国はスペインだが、当時はフランコの独裁政治が続いていて、それに抵抗するため音楽を武器として戦っていた。いうなれば平和への演奏旅を続けていたのだろう。だから、フランコを支持する国では演奏をしないという信念だが、このアメリカでのホワイトハウスの演奏会は異例だったようだ。 そう思うと、この「鳥の歌」での”うなり”は、一層感動を呼ぶ。
以前にテレビで観た、「カタロニアの小鳥たちは、青い空に飛び上がるとピースピースと鳴くのです。」と挨拶した場面は、このコンサートではなく、1971年の国連デーの時のようだ。ビデオにとっているかもしれないので、一度確認してみたい。
そういえば、同じスペインの芸術家パブロ・ピカソもフランコと戦った一人のようだ。 しかし、私はこの高等な芸術についていけない。出てくるのは、こばなし程度か。
ある上流階級の奥方が美術館に行った。館長とのやりとり。 『これは、モネね。』『いいえ、ルノアールでございます。』『こちらは、ゴッホね。』『いいえ、シャガールでございます。』 『おお、これはピカソよ!』『いいえ、鏡でございます。』
この程度でございます。
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