きのう、ギターの中林淳眞先生から電話があった。
ギターが届きましたから、おいでくださいとのこと。 今は、30年ほど前のおんぼろギターを使っている。中林先生が、「このギターではダメだ。よく鳴っていない。それに、雑音が多い。スペインのギターにしなさい。」と言われた。 このギターは、学生の頃、購入した国産品である。どうもこの頃の国産品は、ギターの作り方がよくわかっておらず、鳴りのよくないものが多いそうだ。当時、中林先生は、スペインから職人を何人か連れてきて、ヤマハに教えてそうだ。当時のヤマハの試作ギターを弾かせてもらったが、先生が所有されているギターとよく似た音色が出る。
ということで、妻に、中林先生が言われたことを告げた。この時はご機嫌がよかったのかどうかわからないが、どういうわけかOKが出た。セルマーの値段がするのに! 中林先生が東京に出られたとき、楽器屋さんの倉庫で試奏して良いものをご自宅に送られた。先生の最終チェックを経て、ようやく手元にくるときが来た。これを子供の心境といわずしてなんといおうか。
こうして、いい楽器は、店頭に出るまもなく、演奏者の手に渡っていく。楽器屋さんに並んでいるのは、いいかえれば残り物か? そういえば、上田啓二先生が以前に話されていたような気がする。 セルマーのゴールドプレート(100万なり)を選定するにあたり、鳴りがよくなかったので、キャンセル?されたとか・・・。
そうなんだ、演奏にしても、楽器にしても師匠がいなければ、井のなかの蛙に終わってしまう。
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