| 2003年05月22日(木) |
テナーSAXのバッハ |
きょう、会社の食堂で、ヘルプデスクのIさんが、「あのSAXの演奏はバッハですねえ。」と話し掛けてこられた。清水泰晃の演奏である。先日、Iさんに借りたギターの演奏は別の曲だそうだ。しかし、このSAXは、まぎれもなくバッハだと。 これを聞いて、ますます今度のコパン発表会で取り上げたことを悔やんでしまった。こんな演奏ができるものか、音符を追うのがやっとだというのに。
さらにIさんは、「あれは二人でやってるんじゃないの?ところどころ、ふたつの音が聞こえるんだけど。」と。あ、あれは重音のテクニックをつかっているんです、と申し上げたが、はて、そんなところあったかな?たしかに重音という演奏法はあるが、どうやって出すのやら・・・。 ますます気が重くなった。
浜松でのWASBEで受けた、N響のクラリネット奏者・横川晴児氏の講義が思い出される。 楽器の特殊奏法というものがあるが、それは特殊でむずかしいというイメージがあるが、そうではない。うまく吹けるようになってから取り組むものでもない。楽器を自由自在に操るためには、ふだんから、あえて特殊奏法を練習すべきであると。 低音から、のどのコントロールだけでグリッサンドしてみたい、そして、上行の運指で、下降スケールをやってみたい・・・。できるか。
しかし、こういうことは、多くの本に書かれているのだろうが、現実に、目の前で話され、演奏されることに勝るものはない。忘れることはないだろう。
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