2010年02月22日(月)
「ソルフェリーノの思い出」出版記念講演会(2)


[ナツキ茶メモ]

 続いています。


【オフ】

 オフ質問は事前収集の質問をナツキさんが引いてく形式です。

・ハマコ先生、ユミコ氏とのベネチアへ旅行の思い出を聞かれて(スカステのグリュスゴットの時に後からハマコ先生が合流して三人で行ったというアレだね)、そのハマコ先生とフランクフルトで合流したんだけど、第一声が「喉がカラカラ!」外貨に交換するのを忘れてきて「飲み物も買えなかった」と(笑)。

(ハマコ先生といえば、カッさんのグラフ掲載の絵ぴそーど劇場で、空港でパスポート忘れたのに気づいて飛んで帰った話を思い出すなぁ)

・ベネチアへは二泊、小さい街なので歩いて回ったと。ナツキさんがツアコンばりで地図みて「こっちこっちー、あれ?ごめん、迷ったかも」に二人とも「いーよいーよ」と黙ってついてきてくれた、と。ああああわかりやすく目に浮かぶ!(笑)

・その時の空気感とか、路地の感じとか、思い出しながら今回やっています、と。

・女子校のミュージカル部だったナツキさん、初めてチョコをもらったのは?感想は?と聞かれて、「あれ?高校でもらったかな、もらったような?」と思い出せない模様。でも自分が先輩にあげた記憶はあるし……と。「(ミュージカル部の時は)あんまり人気なかったんです」と(へええ?)

・引き続きバレンタインの話で、実はバレンタインをすっかり忘れていたナツキさん。その日下級生からのメールで「今日はモテモテの日ですね。バレンタインおめでとうございます」で思い出したとか。「てか(バレンタインを忘れるなんて)女性としてどうなの?!」(はいはいいつものオネエセルフツッコミですよー)。

・バレンタインの日の出でしてきたハートのマフラーの事をを問われ、あれは娘役一同がフエルトのハートのモチーフを一個一個作ってきてくれてつなげたもの、と。毎回バレンタインが稽古中か公演中で、毎年やってくれていて(君愛の時そのハートモチーフをフリースにつけた奴もらったってゆってたね)。皆いろいろ工夫してくれてるんだけど、中にはハートにマジックで名前書いただけの子も(笑)。新公の子もいて大変なのに毎年ありがたいです、とナツキさん。

・スペシャルDVDのポスターの中でお気に入りの衣装は?と聞かれて「ロングコートきてウエスト絞っているやつ」と。あのカメラマンはVOUGEの表紙を撮っているひとで、「私VOUGE好きで読むんですけれど、VOUGEってこう(身振り付き)背中丸めてる写真じゃないですか?」撮影でそう指示されて「これだああ!」とうれしかったナツキさん。

・ユミコ氏とハマコ先生と行くイグアスの旅(前回のお茶会プレゼント)は?と聞かれて、全く予定はたっていないと。まあ(終わったら)行けるんじゃないんですかね……でも誰も動かないし、と(笑)。「まあ皆ずっと走り続けてきたんで」と。で、ここでお衣装部さんに言われた話で「水さんは自転車ですから、走り続けないとダメですよ」に「ああそうさ自転車さ!」と投げやりに発言してたのがおもしろかったです。


(余談ながらこの恒例の質問お答え大会の時、抽選箱みたいなのが用意されるのですが、この箱にナツキさんが話をしながら、ちょう柄悪く手を(腕を)かけているのが密かなツボだったりします)(局所的な)

・ここで茶会のメインはだいたい終了。それにナツキさん「時間が短い!握手もしたいし話もしたいし……あ、握手しながら話せばいいのか?」…さすが効率重視の人だ(笑)。



 で、ここまでどちらの「退団」にもふれた話題がでなかったので(でもって退団後を示唆するようなイグアスの話がすごくキレが悪かったのです)、今回はその辺の話は敢えてスルーするのかな、と思っていたのですが、この後の「今後の予定」で全部ナツキさんから話してくれました(ちなみにナツキさんの茶会の「今後の予定」はいつもいろいろ話が始まるので長い)(笑)。
 なので以下は、その「今後の予定」から派生した話です。


【今後の予定+α】

・今後の予定を聞かれて、ユミコのディナーショーに行って……を二回ゆったナツキさん(笑)、大事な事なので二回言ったんですね、と思っていたらトモダチに「二回行くってことなんじゃない?」と言われて「そ、れ、だ!!」と(笑)。
(ちなみにナツキさんの今後の予定に自分が出てない組子公演を観に行くがはいっているのはいつものことです(笑))

・そして当然の用に今回の退団者の話になって。でも正直まだ実感がない、と。今日の午後公演でも、ユミコ氏のショーのソロで拍手が鳴り止まなかったのをハマコ先生が「ユミコも退団だしねぇ」と感慨深げに。「あんたもでしょ」とツッコむナツキさん。

・そのユミコ氏の拍手が長かった件(正にショーストッパー)、後でユミコ氏がナツキさんに「長かったですよね、すみません」と謝りにきたそうな(謝るのー?)。ナツキさん「いいよいいよ全然いいよ!」しかも「むしろそこ早替わりだからもっと長くていい」(笑)

・そんな感じに実感のないナツキさん。「千秋楽には泣くのかな……」と(そんなひとごとのようにあなた)。

・でもナツキさん曰く、「下級生の頃は退団での別れが本当にそれで終わるかのように悲しかったけれど、でも縁が切れるわけじゃないし、楽屋に来ちゃダメって言われるわけじゃないし」と。これから先、価値観が合う人とか、気が合う人とかそういう人との縁はずっと続いていくわけだし、一緒に過ごしていけるわけだし、今はそう思うようになっている、と。だいぶ意訳なんですが、そんなような事を言ってました。ああ、なんか深いなぁ。せつないけど深いなぁ。

・そして「今後の予定」に戻って「ロジェ(仮)」……「いや、これ絶対このままいきますよ、正塚先生の(仮)はいつも(仮)のまま行く!」ナツキさーん、どんとくらいぷりんせすおれだってなきたい略してロマンスドパリの件はー?(笑)

・「ロジェ」に「なんか「ロ」に縁があるんですよね、ネロ、ゾロ、ジェロ……でショーが『ロック・オン!』あ、これも「ロ」だ」はいはい(笑)。

・そこから退団発表の話について。「早く発表してしまってすみません、って謝る?というのも変な話なのですが……」と前置きをしてから「色々お手紙いただいていて、『悲しむ時期が長すぎます』という方もいれば『後2作噛み締めます』という方もいて…」。発表が早かった件については「事前に作品が発表になって『さよならのなんちゃらー』とか『なんちゃらのなんちゃらー』とか(ナツキさんその後者説明になってないよ)(笑)、そういう憶測をされてしまうのが嫌で、作品発表の前に退団発表をさせてもらった」「だから、悲しむ時期が長い、と言われる方には本当に私のわがままで申し訳なかったです」と。

・「ロック・オン」について。宝塚のショーはサザンクロスレビューみたいに作品として繰り返されるものと、その時のスターの為に作られるものがある。三木先生には「私にしかできないショーを」という事で、いろいろたくさんお願いをしていると(ほんとすごそうだ)。

・「でね……皆さんの手紙も三木先生のところにたくさん届いているんですって」
 上手く伝えられないんですが、ここで「こりゃ三木先生大変だろうなーっ」って苦笑とも嬉しいともつかない感じて笑っていたのがすごくかわいかったのです。なんかもう「もう皆もおなじことしてくれちゃってー」って感じで、なんか参ったような困ったような嬉しそうな顔していたのが、なんだかもうすごく切なくてでもすごくらしいなと思いました。

・三木先生も「こんなにたくさん手紙をもらったのは初めてだ」と。「皆さんの愛に支えられています」とナツキさん。

・梅雨から夏にかけてが、自分にとって思い出の作品が残ることが多いと。「ロミジュリとか、飛びますけれど、マリポーサ(飛んだな)、あと八犬伝も夏だったよね、公演中誕生日だった」偶然にも今回も夏だな、と。だから「夏が来たら(私の事を)思いだしてくれたらいいな、と」……それ、くるなぁ。

・でもまだ七ヶ月もありますから!と。「まずはハマコやユミコやさゆやじんをしっかり見送りたい。そうやって舞台に、役者に、皆さんに真摯に向かい合っていきたいと思います」

・「雪組一丸となってクオリティの高い舞台を」(またクオリティ言った)

・「昔から一緒に走ってくださった方も、最近走り始めた方も、一緒になって最後まで走っていただければと思います」


(だいたいのニュアンスです、汲んでくださいね)



・そんな感じに、割と佳境の話題を全て「今後の予定」の中で言い切ってしまったナツキさん、もーどんだけ効率いいの!と(笑)。
 でも全てがナツキさんの言葉だと思いました。ふられるまでもなく、自分からちゃんと、自分の言葉で。それがすごく嬉しかったです。



・そんな挨拶で締めて、退場、と立ち上がった時に司会の人に明日の入りの時間を聞かれて「明日は新公の舞台稽古見るので、9時15分です……うん、確か9時半に始めるって言ってた」とひとり納得して、そこから突然「話してイイ?」と。

・今回彩風君が初新公で、自分も同じ研3で初新公だった、と。自分の時は天海さんが「何でも聞いて」と言ってくれたけど、何を聞いていいのかすらわからなかった。なのに咲ちゃんは「あそはサスを意識して立っているんですか?」とか「あの場面変わったのはこういう理由だからですか?」とすごく色々聞いてきて頼もしい、と。

・でもこの間新公の通しを見てやっぱり「わかいな……(笑)」と。ただそれでも本公と変わらず感動できるところもあって、ひとりひとりががんばって、そういう場面を作り上げている「それが雪組のすごいところだな」と。だからそんな下級生達を、雪組をよろしくお願いしますと。もちろん私がいる間はまだまだびしばし鍛えますが、どうぞ雪組を隅々までお願いします、と。

・そしてこれが本当に〆の言葉として、ナツキさん退場となった訳です。



 できるだけちゃんと伝わるように書きましたが、力不足だったらすみません。
 多分、ちゃんと「書き起こし」であげているブログさんをご覧になられてからの方が、いいかと(2回目)。





 以下、真夜中のラブレター。




 本当にあの日から色々思うことはあったのですが、ナツキさんの言葉が聞けてほんと嬉しかったというか、ナツキさんはもう前に向かって走り始めているのだから、ついていくしかないと思ったし……これはファンの贔屓目かもしれませんが、やっぱりものすごく誠実な人だと思います。誠実すぎて、うっかり発言も多いけれど(笑)。

 で、今回本当にらしいなあと思ったのが、最後の最後で「雪組の」話になったところ。
 で、文中に上手く乗せられなかったのですが、最後までがんばる的な話の時に「私らしく、という言葉は好きではないのですが(でも私らしくがんばります)」という事を言っていたのを、後から思い出してぐわんときました。
 ナツキさんはもちろん一人のスターなのですが、それ以上に「雪組のトップスター」という事をものすごく意識していますよね。ある時を境に、なんだかナツキさんがすごく「パブリック」な存在になってきたなぁと思っていたのです。自分の「個」よりも先に優先している事がある(だから「私らしく」が好きではない、って事かなぁ)。それは「個」を確立した今だからこそできる事であり、今のナツキさんにしかできない事であり。

 ちょっと公演感想になっちゃいますが、そんなナツキさんがやっぱりデュナンにすごくかぶるのです。「あなたの命はどうなのですか」と問われて「一粒の麦は死んで種となる」と答えるデュナンに。恐いくらいに壮絶、でもそれがナツキさんが選んだ道で、そしてその終わりも決めたのだから、だからやっぱり一緒に走り続けたいな、と。




 不思議なもので。本当に好きっていう気持ちが好きになって以来まったく変わらない。それって、ナツキさんが「好きでいさせてくれる」っていうのもあるんじゃないの、かな……。とか真顔で思う今日この頃です。
 まだまだこれから色々変わるだろうけれど、気持ちはうつろうと思うけれど、きっとこれだけは変わらないだろうなぁ。



 



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