2009年02月08日(日)
わかっているのに動けないのとわかっていなくて動けないのと


 気がつくと前回のマシンガンを書いたときからPCを起動していませんでした。このネットジャンキーの(自分で言うな)(笑)六実さんが!
 私、PC立ち上げると軽く二時間はたってしまう人間で(真顔)、よっぽど忙しくなければ、必ずPCは立ち上げます。それでPCと戯れているのがストレス解消だったり、仕事とワタクシの切り離しになっているのですが、今回はそれすらも。でも代わりにポメラでちまちまSS書いていて(寝る前にちょっとずつ)、それがPC触りたい欲の代償になっていたみたいです。もしかしてPC触りたい欲はネットじゃなくてキーボード触りたい欲だっのか?いやそんなの会社でさんざん触っているし!(笑)まあ、ようするにポメラはいいいぞう!(椎様声)



 星組さん初日おめでとうございました(……)。
 この週末出歩いていたので、初日映像は未見です。代わりに(代わりでない)月組さんを観ていたのですが、大介ショーって退団者に必ず花を持たせてもらえるよな、と思い出し、大劇場で麻尋がその恩恵にあずかれているか気になっています……。


(気を取り直し中)




 とりあえず月組メモ!
 土曜日の友会貸切公演だったのですが、幕間抽選やるようになったんですね(今年から?)。


[月組メモ:芝居もショーも]

 芝居が実に良かったです。もう一回観たかった……っ!

・月組が男やもめ体制になってから観るのは初めてです。もといしずくたん(がヒロイン格の)奮闘公演を観るのは初めてです。うわー、ちょう居たたまれなかった(素)。観ている方がしんどかったです。でもそのしんどさが今回の浮舟にジャストミートで!手に汗握るソロも、それはまんま浮舟のゆらぎのように見えて、これほんとは演技なのかなぁと……(どちらの意味でも君いま失礼なこと言ってるからな、な)。

・源氏に関してはわかりやすく「あさきゆめみし」の知識しかありません。で、宇治十帖て薫の物語だと思っていたので、匂宮の印象ってあんまりないんですよね……。だから今回の匂宮が主人公の物語というのがすごく新鮮で。日継の皇子の罪と罰(はい?)。そんな風にとらえました。

・一番印象的だったのが、匂宮と浮舟が交わしあうときに握って絡める指でした。あれが私には、それまで「傀儡」として操られていた二人の、その糸が切れた瞬間で、切れた瞬間支えられなくなったお互いの体をお互いの糸でつなぎとめあった、という風に見えたのです。

・そんな風に糸から解放された浮舟が、薫に「やりなおそう」と抱きしめられた時の、あの「はい」という浮舟のまるで自我を失ったような顔した瞬間が、一度絶った糸が薫によってもう一度「傀儡師」の手につなげられた(とらえられた)瞬間だったなぁと。あの一瞬、あのぴいん、と糸が張りつめた音がするような。こんときのしずくたんがほんと秀逸。ぞくりというかびっくりするほどに、良かった。

・余談ながら、そして感覚的ながら、浮舟の糸を再び引きしぼった「傀儡師」は薫ではないと思います。じゃあ誰なんだと聞かれるとうまく答えられないのですが、たぶんそれが薫の一番の不幸なのかもしれない。

・「日継の皇子」として、すべての罪を背負っていこうとする匂宮の行動はあまりにも凄惨だなぁと思いました。それに対して「まだ納得したわけではない」という薫は、おそらく罪を罪として認識していないし、たぶん本当の意味で浮舟が入水しようとした理由もわかっていないかと。たぶんこれが薫の二番目の不幸な気がします。

・それに対して、罪を罪として認識して、それを背負うという一種の悟りの境地までいった匂宮に、実は彼が指す罪は、浮舟との一件だけではなくて、もっと他にもあるんじゃないかと。で、実は「私の方が先に思っていた」姉宮との間に本当は何かあったんじゃないかなぁと思っているんですね。
 で、実際の行為に及んでいたかはさておき、近親相姦としての罪が匂宮にはあったんじゃないかと。人が人を想うことが、人として生まれたときに備わっているそれが、それだけで罪になってしまう。生まれながらに人は罪を背負っている。原罪ってやつ?(聞くな)そういうことを匂宮は悟っていたんじゃないかと。だからこそ、人と深く交わる事を避けてきて。それが浮舟と出会った事で、そうやって隠してきたことが色々な事が暴かれてしまった、的な。そうでも妄想想像しないと、最後のあの匂宮の凄惨さが説明つかない気がしています。それぐらい、すべてをひっくるめていったなぁと。

・お互いの糸を預けあった匂宮と浮舟。しかしそれは再び「傀儡師」の手に握られてしまった。浮舟は先にも言ったように、薫ではないもの、何か運命的なもの(本人にすらどうにもならない)に繋がれた感じなのですが、匂宮は「日継の皇子」としての立場に繋がれたのだなぁと。それが片時も手放さなかった(だよね)あの二の宮から受け取った剣に象徴されているような気がしていました。

・「傀儡」とか「形代」とか「罪」とか。そんな感じに色々感じたのですが、一回だけじゃつながり切らなくて……わー!これ答え合わせしたいー!(笑)。そうだよなぁ、バウ作品にだって色々伏線はってくるたっくんだもの、大劇場作品だったらどんだけ……。もちろん一回観劇だけでも十分に物語としては成立しているのですが、つい、いつものつっこんだ見方をしてしまった私が悪いのかそうですね(笑)。でも、これはそういう見方で正解な気がする。

・いろいろなものがつながりそうっ!で寸止め状態な私ですが、それでも光源氏が「傀儡」というのが自分の中でつながらなかったです。実はそこにたっくんの大きなメッセージが隠されている気がしてしょうがないので、す、よ(ほんとむっさんうっとおしい)。

・それはそうと瀬奈じゅんさんの恋愛場面におけるスキルというか、間合いの詰め方がほんとすげーなーと思いました。あの浮舟に「あなたは形代ではない」と、琴を弾くのをやめさせて、爪を取っていく場面とか、姉宮に「私の方が先に想っていた」と迫っていくところとか、ほんと容赦ない。ぎゅーっと詰まるあの感じは瀬奈じゅんさんならではだなぁと、うっかりときめいた……っ!

・ショーは生まれて初めて月組アフロ祭に遭遇しました。初見だったので、そして友会貸切だったのであまり貸切という意識もなく観ていたら、途中で「……?これ、いつもはアフロじゃないよね……これが噂の!!」となったという(笑)。銀橋に出てくる女装男役から始まって全員アフロ、中詰めの中で衣装替えならぬアフロ替えまでしてくる瀬奈じゅんさんに二つ折れ、そして客席登場の専科三人もアフロっ!バンケイさんのアフロがちょうGSでちょうかっこよかった。なんでジーパンにとっくりじゃないんだろうと思うほどに。

・ショーでは主に城咲を観ていました。いや芝居もですが。月組さんは今一番管轄外になっちゃっている上に、去年はミーマイはみりお君ジャッキーしか観られず、ギャッツビーも観なかったので、ほんと久しぶりに城咲摂取でした(笑)。

・前評判とおごりんとこの手ブロ(笑)で、赤い彗星・城咲を楽しみにしていたのですが、意外に「しゃーっ!!」(ニュアンス汲んでください)ってしてなかったです(笑)。っていうか黒アフロ効果なのか、この赤城咲がやったらキュートですごくかわいかった。で、私は城咲の「しゃーっ!!」ってしたところが大好きなのですが、彼女の魅力は、そこじゃなくて、「しゃーっ!!」にしても「カワイイ」にしてもあのテンションの高さなんじゃないかと
。ほんと常に「今日もお嬢様にはご機嫌麗しく」て感じで(笑)。あのぴかぴか加減。キラキラでもなくギラギラ(笑)でもなく「ぴかぴか」。いっそ胸が熱くなるほどに、いい、城咲いいと38回ぐらい心の中でつぶやいていました。

・しかしフィナーレにデュエットダンスがない事がこんなにフラストレーション、いっそ不快になるとは思ってもいませんでした(真顔)。



 芝居もショーも久しぶりにタカラヅカを堪能した!と楽しかったのですが、やっぱり今の月組さんの体制がなぁ。最初はちょっと「じゃあそれはそれで男やもめ萌えできるのかなあ」と思っていたんですが(不謹慎だ)、とんでもない。ほんと、ひどいと思った。
 私はやっぱり宝塚の頂点はトップじゃなくてトップコンビなんだと思っているんですよね。私がかけざん至上主義っていうのもあるのですが(笑)、トップの栄誉は主演をはることも、出番や露出や待遇がいいということもあると思うのですが、私は「固定の相手役が与えられる」が一番の栄誉だと思っていて、だから宝塚は壮大なるねるとんにして沼島の春だと思っています(たとえが古いのは当方がS50の生まれだからです)(笑)。ある意味、瀬奈じゅんさんへの放置プレイですよ……。
 しかも今回芝居の方が、そんな男やもめ組に対して、見事に宛書きしちゃってて(城咲・羽桜の扱いも含めて)、それで芝居のラストに瀬奈さんは一人で階段を登っていって、ショーのラストにひとりで「踊らされる」。私はそれこそ「傀儡」に見えて仕方なかったです。もっというと、ショーの冒頭で大階段で大道具をまとって(!)固定されている(!!)瀬奈じゅんさんに「傀儡」、いっそ「おにんぎょう」に見えて、「なんて悪趣味……っ!」と。

 全部、本気で思ったことなので、とりけしません。






 それはそうと、今日歯医者に行ってきたら「六実さん歯軋りしてませんか?治療開始時に比べて歯が磨り減ってます」と言われて「!!!」となりました。そ、そういえば最近朝起きると顎関節が疲れてる……無意識だけにどうしたもんだか。なんだ、歯軋りするような夢でも見てんだろうか(笑)。


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