2008年11月30日(日)
革命の、二人の、永遠の


 神奈川から帰ってきました。昨日の夜と今日の昼を観劇。その間に横浜山手方面近代建築ツアーもしてきたんですが、デジカメの充電池を忘れるという失態を……っ!携帯では撮ってきたのでそのうちまたチェキ日記にあげたいと思います。



 とりあえず全ツ感想。
 ほんと「いいベルばらだったね!」としか言いようがなくて!



[星組メモ:「いいベルばら」にする為の50のルール(のうちの一部)]

 今回のベルばらがよかった要因って色々あると思うのですが(色々じゃなくてシンディが脚本を書いていない(と思われる)からって要因だけじゃね?)、そのひとつに、悪しきベルばらの風習であった「いないひとのはなしをする」がなかったからもあるかなと。雪外伝の時にも思ったのですが、とにかくベルばらは原作のエピソードを消化する為か、無理矢理にもその時の本編に関係ないエピソードとか、その場にいない人の話とかを全部「説明台詞で」やってしまう事がほんと多かったんですが、今回はそれが(ほとんど)なかったかな、と。もちろんそういう説明台詞もいっぱいあったんですが、全部、物語が進むためのきっかけとか、物語を深くするための「必然の説明」になっていたというか。
 あと外伝前作2本と違って回想シーンがなかったのも物語がシンプルになってよかったんだと思う。

 しかしこれが出来るのなら、ほんと前作2本は、いっそ今までのベルばらってなんだったのかと頭を抱えてしまいます。いやだから今までのベルばらは「タカラヅカのベルばら」なんだよと言ってしまえばそれまでですし、実際さいたま観た時の感想ではそう書いているのですが。
 どこまで伝わっているかわからないのですが(笑)、私、今まで「タカラヅカのベルばら」に対して、好意的というか、ものすごくいろんな形で読み込んだり読み解いたりして、更には補完するSSまで漏らして、ほんといい客だと思うんですよね。もちろんそれには「タカラヅカのベルばらも嫌いじゃないぜ」っていう気持ち(そして何だかんだで演じている人たちが好きだからっていう気持ち)があるのですが、今回のこれ(「いいベルばら」)ができるのなら、今まで私が言ってきた事ってほんとなんだったんだろう、ってちょっと悲しくなってきた(笑)。まあそれはそれで当時自分が公演を楽しむ為に必要なものであったのですが……。けれどもそれってやっぱりかなり無理していたんじゃないかな。少なくとも原作ベルばらオタの私を完全に殺してたなぁと(笑)。
 とにかく今回は原作ベルばらオタの六実の部分がものすごく喜んで楽しんで満喫してきた感じです。その立ち位置から私が今まで感じてきた(そして感じた事を忘れようとつとめていた)(笑)ストレスをまったく感じない公演でした。いつものごとく釜もがんがん回してきたんですが、それが脚本のダメなところを埋める為じゃなくて、素直に今回の脚本を入れて、それに原作から読み取れるエピソードとか、あるいは舞台上の登場人物から言外に読み取れるものとか、そういうものを絡ませながら繋げながら釜をまわしていく作業がほっっっっっとに楽しかった!というか「脚本がダメならSSを書けばいいじゃない」って言わないで済むことが普通なんだよな……(その前にSS書くことが普通じゃないんだってば)(笑)。


[星組メモ:「いいベルばら」その他メモ]

・「寝室も一緒」て!ちょっと涼さんナニをさせたかったの!(涼さんじゃないから)(つうかナニて)。いびき、はぎしりはともかく、「寝相が悪い」と「寝言を言う」が実は我慢できなくなったベルナールがロザリーを襲って(覆いかぶさって)(!!)いるのに、それをロザリーが天然に「ああ、寝言だなぁ」「もう寝相が悪いなぁ」って思っているだけだったらどうしようかと思いました(考えすぎです)。

・ちーくんのマロングラッセが常にまっすぐ走れない感じで可愛かった。ジャルジェ将軍がものすごくコミカルで可愛かった。あの「雷が発生している場面」はなんだかんだでそれぞれのオスカルへの愛情が感じられて、ほっこりしつつものすごくいい場面だと思う。

・しかしアランの「ちびっこハウス」には初見の時に萌え死ぬかと思いました……っ!何その設定!そしてしぃちゃんのアランがいちいち素敵だった。「だめじゃないか」ってこつん、てしたり、子供に向かって「うむご苦労」とか!

・ところで「隻腕将軍」はナシなんですか?「片腕の将軍」なんて半端だなぁと。

・そしてここの麻尋がいい、すごくいい。子供たちに「しょうがないな」と思いつつ、アラン将軍への敬愛と、子供たちへの愛情が溢れていて……っ。やっぱり麻尋は上手いと思うよ。明石もすごくよかった。この二人、芝居の相性がいいかもしれない。

・「(それを伝えていくのは)私たち家族です」なんて設定ナパームスクエアさんが喰らいつかない訳がないんですが(笑)。
 で、外伝三部作の主人公、ジェローデル・アラン・ベルナールのうち、唯一生き残ったのがベルナールと言うのは、当たり前といえば当たり前なんですが、その隣に命を繋いでいく存在(ロザリー)がいたからなんだよな、と思うとぐっときます(ジェローデルとソフィアはそういう関係ではなかったし、アランとディアンヌは兄弟だったしそもそもディアンヌは幽霊だったし)(笑)。

・ラストの「虹」というのが、雪が降った後の虹(花組の隻腕将軍が倒れた時に雪が降ってたよね?確か)なんだな、と気付いたらそれもなんだかぐっと来てしまいました。

・麻尋のアントワネットはメンチ切り過ぎてておかしかったです。だってあれ私には「私を処刑した民衆どもへの恨みをはらさずにおくものか」って見えるんですけれど(笑)。

・三部作の主題歌(でいいのかな?)である「愛のかたち」。
 「虚空に無音の雪」「地上に無数の花」「宇宙に無限の星」
 雪組版では「雪」「花」「星」が全て出ていたと思うんですが、今回は「雪」「星」しかなかったような?(花組版はちょっと覚えていない)。なんでそんな事にこだわるかと言うとSS書くのに必要だからです(笑)。ついでにあの新曲の歌詞が知りたくて、プログラムを買おうと思ったんですが、多分プログラムは一部しか載っていないよね、だったらTCAで配信されるのを待てば同じぐらいの値段で買えるよね……ってそこまで真剣に考えている自分にちょっと引いた(そこまでして何が書きたいんだ君は)。



 涼オスカルと立樹アンドレの話は別掲で褒めちぎります(褒めちぎる?)。
 ちょっと書いてみたら上手く言語化できなかったので熟成中。
 ショーの話も別掲で。多分麻尋とマリーノの話しか出てこないような(笑)。




 中途半端ですみません。まぶたが重くなってきました。



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