2004年10月14日(木)
防犯手帳


 ムラでの(強調)芝居感想文です。


[花舞う長安メモ:総括]

 やはり大劇場。人海戦術になって随分見やすくなりました。後は檀ちゃんの美しさに溺れ、娘役ちゃんチェックに力を入れれば、それなりに見れるんじゃないかと思います(そういう方向転換ですか)。
 いやしかし主人公がカッコよく見えないって、タカラヅカでは致命的だよな(ボソリ)。思うに自分で決断をしない主人公はカッコよくないのだよ。せめて最後の楊貴妃処刑の意思決定は、玄宗皇帝からきっぱりはっきり出てほしい(今のままだと周りに説得されての感が強い)。皇帝であるが故に、最後に愛する人を死なせてしまった、助けることができなかった、そしてそれ以外を選ぶことが出来なかった……貴妃を失っての銀橋渡りのシーンが2階から見たらすごく良かったので、そこを生かすためにも、それだけでいいから、そこだけでいいからきゅっと締めて欲しいなぁ……。こんなに主人公がカッコよくなくても、それなりに見せているのは、ひとえにワタさんの大きさというか、性質故だよなぁと、思った次第です。


[花舞う長安メモ:皇甫惟明(すごい、今一発変換した!)の話]

 以下、博多との比較話になってしまうのは見逃してください。
 真飛さんの皇甫惟明、いやー、涼さんの皇甫惟明とはまったく別方向で面白かったです。平たく言えば涼皇甫惟明は文化部、真飛皇甫惟明は体育会系です。あの衣装と物腰が本質でありつつ、無骨物であるというギャップが魅力だった涼さん、無骨物が本質でありながらあの衣装と物腰がぴったりハマってしまっているのが魅力な真飛さん。前者の方が夢を追い、後者の方が現実を見ている……続きはきっとどこかで形になるかもしれない(保証はしない)。
 ところで真飛さん、声の質がぐっと落ち着いた気がします。いい声だ、あの声好きです。


[花舞う長安メモ:李補国の話]

 涼さんの李補国……いや、1914の時も思いましたが、この人は役者である前にタカラジェンヌである前に「タカラヅカスタァ」なんだなぁとしみじみと思いました。役作りがまだ確立されていないと、本人の「タカラヅカスタァ気質」がすごいでばっちゃうんですよ。なんだか無駄にキザっていたような(しーっ)。いや宝塚だからそれでいいんだけれど、割とリアルな芝居をしているケロさんとのバランスが悪くてね……。まぁ博多大真李補国と比べちゃうから余計にそう思うのかもしれませんが、でもスーチンの時も同じように感じたんで。大真くんの李補国は静の陳玄礼に対して静(とはいえケロさんよりは動)で合わせていたのが印象的でした。涼さんの李補国は静の陳玄礼に対して動の李補国でうまくバランスが取れそうな気がしました。その辺を東京では期待したいと思いますってこんな事気にするのむっさんだけだけどな!(半笑い)。
 しかし涼さんのマントさばきは素敵ですな、そういうところ大好き、それこそスズミズムの真髄、涼さん素敵。


[花舞う長安メモ:陳玄礼の話]

 博多は大真くんの李補国ばかり見ていたので(うなだれ)、あまり見きれていなかったケロさんの陳玄礼。改めてみたらすごい興味深かったです。陳玄礼はものすごく自分の分をわきまえている人なんだなぁと思いました。皇帝の言う事には唯々諾々と従い、皇帝のご機嫌取りもする。それが自分の仕事だから。例えば楊一族の専横を助長したり、皇帝としての勤めを放棄している玄宗を責める事はしない。それに対して陳玄礼個人がどう思っていようと、それを咎めることは陳玄礼の仕事(分)ではない。けれども楊貴妃を殺すなら自分も殺せと言う玄宗を止める事はする、それは陳玄礼の仕事(分)であるから。そういう境目がはっきりとしていたなぁと。その佇まいは雪組の若手有望脇役→月組のアイドル集団の一員→星組の頼れるお兄さん、と変遷していったケロさんの(色々あったけれど)一貫していた立ち位置にも通じるなぁと、ちょっとしんみりとしたり……いや、まだまだまとめるのは先だからな!


[花舞う長安メモ:楊国忠の話]

 博多から続投のしぃちゃん……ちょ、ちょっと太陽の黒点が見えかけたんですが!(あたふた)。
 楊家の三姉妹と歌い踊るところ。博多は「チーム楊貴妃のキャプテン」だったのですが大劇場では「チーム楊貴妃の監督」になっていました。最初の登場の時と比べて、宰相となった事で三姉妹とは別の立ち位置に立ったというか……一緒に踊り歌っていたものの、すっと無表情になってはけていく。それはその次景の「皇甫惟明の死を楊貴妃に伝えに行く」に繋げているせいかもしれませんが、その引き具合と距離の置き方に震えました。これはちょっと東京が楽しみだ(ほくほく)。


[花舞う長安メモ:その他メモ]

・皇帝を殺害するエレナ様は外せなかった模様だ。
・リアル宦官なにしきラブ氏がかなり素敵だ。
・皇帝からの贈り物ー、で最後に黄色い声でオチを取るちーくん。あ、あれ宦官じゃないんだ(プログラム見つつ)(さすがちーくん考えて役作りしているなぁと思っていたのに)。
・しかし、楊貴妃(太真)を思うがあまり、親書に「我思う太真」に書いちゃう玄宗皇帝って、愛が深いというより……(無言)。
・ヒヅキ付きの女官なまりえちゃんがカワイイなぁ(でれでれ)。あのわかっていそうでわかっていなさそうな感じが(はっ、似たような感想をほかでも述べたような)。
・ゆかり君の男役としての成長振りに涙。


[花舞う長安メモ:若当主、心のアルバム]

 若当主は大真くんの事です。説明はめんどくさいので省略。というかウチの大真くん絡みの各種単語はどこまで理解されているんだろう(素)(おじさまとか小学三年生とか鳥とか)。

 大劇場で役付きが下がったものの、大真担としての満足度は博多と変わりません。これ以上言うとサイコウに痛いので心にしまっておきます。
 が、一枚だけ現像しておきます。

★むっさんが震えたこの一枚
 仮面の男でみなみと組んでいる大真くん、あろうことかみなみに対して年下男の顔をしやがった!!(博多のドゥに対しての時と明らかに違う)(どっちがいいかじゃなくて、下級生に対して年下男の立ち位置を取ったところに驚愕)(実年齢は下かもしれないが)。……すみません、見間違いかもしれませんが、私にはそう見えたのですよ……(遠い目)(高カロリー)。

 
 そんなところで。
 


[テラリウム通信]

・感想ありがとうございます。いやー、しかし考える事って同じなんですねぇ(笑)。その辺のシチュエーションはお察しの通り今後出てくると思います(笑)。
・思えばすずやつ祭は一年前のものなのですが、それでもこうやって感想いただけると嬉しいです、ありがとうございます。


[伝書鳩返し]

・大真当番日誌(こっそり再開しています)(笑)への反応ありがとうございます。ちょっと説明不足だったかもしれませんが、あの大真鳥アルバムはちゃらさんからいただいたものです。そしてあの「お母さん」はまんま六実母の話です(笑)。



 そういえば、大劇場でしぃちゃんの外部出演のチラシをもらってきました。
 うわー、しぃちゃん美人さんですやん!(知っているけれど)。
 「タック」、「YESTERDAY IS…… HERE」の焼き直しなんですな(観てないけれど存在は知っている)。





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