★近藤史恵。 『この島でいちばん高いところ』

ここんところ、勝手に近藤史恵さん強化月間なのだが、初めて読んだ
「カナリヤシリーズ」とはかなり雰囲気を異にしている。
無人島というテーマで競作されたものらしい。
ページを繰って大変驚いたことは・・・・「字が大きい!」
つまり、文庫本一冊の形をとってはいるが、その字の大きさ、行間の広さ
などで、中身は「長すぎない短すぎない中編小説」ということなのだ。
内容は、無人島に渡った17歳の少女5人の物語。
ミステリと言っていいかどうかはわからないが、どうもこの年代の主人公に
なじめない自分がいる。
これは、嫉妬か。それともあせりか?
遠すぎて、もう見えない過去。いったい、あの時ワタシは何をしていた?
大人にかわる瞬間なんて、ホントにあったのだろうか・・・。
自分にとっては透明すぎて逆に不透明なこの時代を、どこかヒトゴトのように
とらえている・・・。
過去確かに自分も17歳だったのに。
「ひたむきで、意地悪で、なんだか曖昧で、そうしてひどく刺々しかった」
のだ、きっと。

おばさんのワタシは、最初からエピローグの中にいたのかな;;^^)



2001年10月06日(土)
By ちゃいむ

My追加

*back *next *Menu *First *New!! *Mail *Home* 

Edit by オレンジミルク。