★服部まゆみ。 『この闇と光』

驚いた。鮮やかだ。
もしひとからすすめてもらわなければ、きっと最初をぱらぱらと
めくっただけで、読むのをやめたと思う。
聞けば、以前「このミステリーがすごい!」の12位にランクされた
らしい・・・わかる気はする。
それが何故か、ここで語れないのは残念だけれど・・・・。
ただあまりにもそれが鮮やかで、後半が少し軽いような気も。
しかし、物語は進み、ぐいぐいと引っ張っていってはくれた。

ところで、この物語、最終的にはどういう結末なのか?
たぶんミステリ的な読み方しか出来ない、文学的な読み方が出来ない自分の
理解力のなさと枠の狭さをひしひしと感じて、さみしくなった。
確かにその時、美しい光と暗い闇の中を歩いていたはずなのだが・・・。
それはまるで、以前読んだ宮本輝の小説のラストに感じた肩すかしに
似ている。もちろんそれは、ワタシ自身の読み方に起因する。
もっと読書の幅を広げて、受け皿を大きくしなければと、切に思う。
2001年09月21日(金)
By ちゃいむ

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